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真昼の暗黒
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『真昼の暗黒』に投稿された感想・評価

4.3
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-418 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋“人の命は権力で奪えるものか”正木ひろしが実際に起きた事件“八海事件”をもとに描かれたこの原作を橋本忍が脚本を描き、今井正が監督、映画化した作品です。とにかく一言で言うと凄い作品です!!

🖋何が凄いかと言うと、この作品が映画化された時、この元となった八海事件はまだ最高裁の裁判が継続中だったこと。にも関わらず4人の無罪を確信して今井正監督は映画化してしまいました。。。映画の冒頭に“これは実際に起こったとおりではない”と断りがテロップで入るのはある意味結審していないものを作品化したことのリスクテイクだと思われます。

🖋この事件の概要は、老夫婦2人が強盗目的で殺害され、最初に逮捕された1人の単独の犯人が、罪の軽減を目的として知人4人を共犯者に仕立てた事件なんです。なので、今井正監督、制作の山田典吾、脚本の橋本忍3人で徹底的に事実調査を行い、4人の無実を確信でしてから撮影に入ったそうです。

🖋そしてもう一つの凄さは、この捜査の際の警察の自白強要、暴力などをあからさまにし、明らかに矛盾がある状況証拠を一審、二審、では警察、検察の言うがままに結審したこと、いわゆる国家の権力の横暴さを正面からあからさまにした作品であることです。

🖋ほんと、杜撰な操作と暴力、公権力の自己保身。。。観ていてとても腹が立ってきます。実際、映画完成時点では、まだ結審しておらず、真犯人以外の4人は12年後ようやく最高裁で無罪が確定したんですね。。。なんと、逮捕から実に、17年9ヶ月後のことでした。絶句。。。

🖋もう一つの見どころは出演する全ての俳優陣の演技が素晴らしいことです。これによってより、リアリティと臨場感が映画として完成度の高いものになっています。

🖋この時代に作られた法廷モノ作品としては最高の作品ではないでしょうか!!傑作!!

😱Story:(参考: allcinema)
三原村で老夫婦が惨殺され、金品が奪われる事件が発生。警察は笠岡市の遊郭にいた小島武志を逮捕、共犯者を自白させるため厳しい取り調べを続けた。やがて捜査線上に小島の土工仲間である植村をはじめ四人の男が浮かび上がる。厳しい尋問に耐えかねた小島は、四人とも共犯だと自白させられ、全員が逮捕されてしまう…。

🔸Database🔸
・邦題 :『真昼の暗黒』
・原題 : ※※※
・製作国 : 日本
・初公開 : 1956
・日本公開 : 1956/03/27
・上映時間 : 122分
・受賞 : 第7回ブルーリボン賞 作品賞
・監督 : 今井正
・脚本 : 橋本忍
・原作 : ※※※
・撮影 : 中尾駿一郎
・音楽 : 伊福部昭
・出演 : 草薙幸二郎、左幸子、松山照夫

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
弁護士正木ひろしの著書「裁判官--人の命は権力で奪えるものか」より、「生きとし生けるもの」の橋本忍が脚本を書き、「由起子」のコンビ、今井正が監督、中尾駿一郎が撮影を担当した。主なる出演者は新人群として、民芸の草薙幸二郎、中芸の松山照夫、牧田正嗣、俳優座の矢野宜、新協の小林寛の他、「神阪四郎の犯罪」の左幸子、「ビルマの竪琴(1956)」の内藤武敏、北林谷栄、「赤ちゃん特急」の飯田蝶子、「早春」の山村聡など。
Omizu
3.7
【1956年キネマ旬報日本映画ベストテン 第1位】
『純愛物語』今井正監督が正木ひろしの『裁判官―人の命は権力で奪えるものか―』を映画化した作品。当時まだ係争中であった1951年に起こった冤罪事件である八海事件をもとにしている。

映画の中で一番苦手なのが冤罪もの。今井正監督の代表作とされながらそんな理由で観ていなかった。しかしここはもう今観るしかないと腹を決めて鑑賞。流石名匠今井正。堂々たる社会派作品に仕上がっていた。

単独犯だと自供したにも関わらず警察は複数犯の犯行だと断定、犯人と関わりのあった前科者たちを共犯に仕立て上げたというヒドい事件。

警察のずさんな捜査、検察や判事の怠慢といった問題をじっくりと描いた作品。青年たちを信じ精一杯弁護する弁護士に心から共感。最後の「お母さん、まだ最高裁があるんだ!」という叫びが頭から離れない。

上記の通り観ている間はかなり辛くて好きな作品かと言われるとそうではないが、今井正監督の端正な演出もあり立派な社会派作品になっていると思う。あー、良い意味で苦痛な時間だった…冤罪ものは本当に苦手だ。
『にっぽん泥棒物語』はサラッとであるが警察の自白強要が描かれているが、本作はその辺りもっと過激に描かれている。

老夫婦二人が惨殺された八海事件をベースに、冤罪事件の恐ろしさを描いた社会派映画『真昼の暗黒』。

基になった事件は本作の製作・公開当時まだ係争中の裁判であり非常にデリケートな題材。だけど事件を調べた橋本忍がこれはどう考えても冤罪だと確信して脚本を書き上げたという。

監督は『にっぽん~』の山本薩夫と並ぶ左翼ヒューマニズムの巨匠・今井正。

原作は本事件を担当した正木ひろし弁護士の手記なのだが、正木ひろしと言えばもう一つ『首』という怖い怖い映画があるのだがそれはいつか別の機会で!

ある村で老夫婦が殺害さらる事件が発生。すぐに村の札付きのワルが逮捕されたが、警察は現場の状況から複数犯によるものと睨んでいた……いや、思い込んでいた。

警察は逮捕した男を拷問して、仲間たちの名前を吐かせようとする。男も堪えきれなくなって普段一緒につるんでいた仲間四人の名前を言ってしまう。

本作の警察の拷問はもはや特高クラス。殴る・蹴る・線香の煙で燻すで容疑者たちを次々と自白させる。

この時の刑事の中に先だって亡くなった織本順吉の顔も見られるが、個人的に一番怖いなぁと思った刑事役は織田政雄。爬虫類的というか生理的な気持ち悪さを感じさせる。

さて、何の罪もない四人はこうして強要された自白が裁判での決め手になって一審では死刑判決が言い渡される。

本作では二審が中心となって描かれる。四人の弁護を担当する内藤武敏が事件の矛盾について一つ一つ指摘するが、その風貌と熱弁が颯爽としていて印象に残る。

そして容疑者たちの母を、いかにも田舎のおっ母さんという雰囲気の飯田蝶子、上品で淑やかな夏川静江、他の二人よりも少し若く女の色気がある北林谷栄が、それぞれ異なる母親像を演じている。

ラストまで片時も目が離せない傑作だが、今井正監督の演出というよりは、橋本忍の脚本と伊福部昭の音楽がかなり功を奏しているような気がした。

■映画 DATA==========================
監督:今井正
脚本:橋本忍
製作:山田典吾
音楽:伊福部昭
撮影:中尾駿一郎
公開:1956年3月27日(日)

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