真昼の暗黒の作品情報・感想・評価

真昼の暗黒1956年製作の映画)

製作国:

上映時間:112分

ジャンル:

3.8

「真昼の暗黒」に投稿された感想・評価

あーち

あーちの感想・評価

4.0
『生誕百年 追悼 橋本忍映画祭』
上映後 春日太一氏 トークショー付

春日さんの橋本忍話が面白すぎた!
ロフトプラスワンと化すシネヌーヴォであった。
生誕100年・追悼特集 橋本忍映画祭にて

いわゆる社会派の今井正作品は食わず嫌いを続けていたが、今回は上映後春日太一氏のトークが付いているということで鑑賞

基本、冤罪告発映画なので確かに社会派で辛気臭い筋書きなのだが、春日氏曰く橋本忍は社会派と言われるのが嫌いだったというとおり、被疑者・被告人のストーリーも若干オーバー気味に、裁判でさえ少しユーモアを交えて描いて観客を飽きさせず、そして、それ以上に取り残された彼らの親族や周りの人間、特に母親の置かれた状況をドラマティックに描いて見る者の心をガシッと掴んで離さない…

面白いエピソード満載のアフタートークだけでなく、作品自体見にきて良かったと思えた一本!
一

一の感想・評価

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劇中でも思わず被告人や傍聴者が噴き出してしまうように、笑っちゃうくらい出鱈目な警察や検察のやり口を、元になった実際の事件の最高裁判決が下る前に告発している凄まじい映画。二本立てのもう一本だった『帝銀事件 死刑囚』と比べても、橋本忍の視線は飯田蝶子・北林谷栄・左幸子・夏川静江といった冤罪被告人の家族により鋭く向けられていて、それでまたその女優陣がとっても素晴らしいんだ~。
Kuma

Kumaの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

殺人事件が起こる。単独犯だが、大胆でとても一人で行ったようには見えない。拷問で「共犯者がいる」と嘘の自白をさせられたことにより、友人4人の前科者が逮捕されてしまう。

犯人視点や検証視点で、事件状況が描かれるのだが、息を呑んだり笑ったり、こんなにも違うのかと感嘆してしまう。

冤罪と知っていると切ない結末が予想できるが、それでも希望を抱いて見てしまう。惹きつけ力に感動。

途中から一転して敵になる犯人。前半で強制自白を知っているため、一人を責められない構成がすごい。
20180817新文芸坐
面白い。冤罪事件モノの教科書みたいな作品。
重くなりすぎず、軽くなりすぎず、絶妙な塩梅。
ACTミニシアターで鑑賞。

実際の冤罪裁判を描いた映画であった。

決して明るい映画でもないし、楽しい映画でもない。
強いて言うなら「現代における歴史を知るための映画」と思える。

ただ、作り手は、当時まだ進行中で「冤罪確定」前の時点で、この映画製作をしているわけなので、正義感あふれる映画製作者たちだったのだと思う。

このレビューはネタバレを含みます

音楽 伊福部昭
ケーサツも検事も裁判官も馬鹿野郎で怖いわ。
ラストシーンでジャケット作るなよ。
イシ

イシの感想・評価

-
「八海事件」という冤罪事件の裁判の話。
実直な映画化であって、そんなに裁判シーンが盛り上がるわけではないんだよな。最高裁を待つ状態で盛り上がっても、そりゃそれで大変なことになったのかもしれないけれど。
takato

takatoの感想・評価

4.2
 あなたは無実の罪で突然で逮捕されたらどうしますか?。カフカの不条理劇「審判」のように不条理な現実。ダーク橋本忍全開の作品。「母なる証明」の反転版といった内容。それにしても今の日本は物騒で、昔は良かった的なことを言う人は、本作や「復讐するは我にあり」とか実録ヤクザもの見てないのかな?。犯罪率は、現在のほうが昔より遥かに低いって統計が出てるっての。


 実際の冤罪事件を元にした裁判ドラマ。単なる犯罪もので終わらない、日本の暗部を見事に描いてる橋本さんの眼光の鋭さよ。予断をもって捜査していた警察は、どんどん事件を捻じ曲げ自分たちの都合の良い供述を強制していく。しかし、間違っているんだから当然次々に矛盾が出てくる。それでも、もう体面という馬鹿馬鹿しい物が邪魔して間違いを認められず、犯人以上の罪を犯していく。即ち、不正を正へと丸め込もうとしていくのだ。オルテガ曰く、人間の最大の罪の一つは不正な状況を不正と知りながら受け入れてしまうことである。恐ろしいのは警察だけでなく、世間の良き人々とされるような連中も同断である。やったとか、やってないとかどうでもいいからとにかく謝っとけ式に罪を認めて大人しくしとけ!と圧力をかけくる。こういう波風立てるのは良くないって恐ろしさは、昔の話ではなく今の日本でも現前と存在している。

 単にシリアスだけ終わらないのが橋本忍の恐ろしさである。こんなシリアスな状況でもギャグをぶっこんでくる。調べれば調べるほどにおかしな点が出てくるのを弁護士さんが指摘して、時間通りに犯行を行うといかに無茶な状況かってのを再現する場面は完全にコメディータッチで描かれている。これも、こんな馬鹿げた話が正当化されようとしているという皮肉が見事に効いている。この前振りが、信じがたいラストの効果を増している…。

 この映画は、実際の事件後ではなく、正に進行中に作られたということを知るとより驚きが増す。事件について橋本さんたちが調査していく内に、これはどう考えても冤罪である!という方向から本作は作られている。もし、自分たちが間違っていたら映画作りから辞めようという覚悟の元に、未決事件に対する挑戦として本作は作られているのだ。そして、事件は橋本さんたちの考えた通り冤罪であることが明らかになった。勿論、事件解決は本作だけの力ではないが、その一助になったことを否定する必然はあるまい。社会正義を訴えるために、現実を動かすために映画はちゃんと力を持っていることが本作について知ればわかるだろう。
あ

あの感想・評価

3.9
過去の挿入がうまい。
セリフの最後の言葉が、過去への入り口。にしているから、間延びせずに見ていられる。
ラストの衝撃。
人間の狡猾さを思い知らされる映画。
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