🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-406 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-569

🖋もうほんと、王道のメロドラマ！！幾つもの障害を乗り越えてラストはお決まりの展開！！計算された甘美な映像と、素敵な音楽に彩られたダグラス・サーク監督の秀作です。

🖋 ジェーン・ワイマン演じる大学生の息子と娘がいる未亡人とロック・ハドソン演じる年下の庭師。この時代ならではの、未亡人であること、歳上の女性であることなど旧来の価値観で反対する友達や家族。。。そんな禁じられた恋もどきの障害を乗り越えての、もうわかりきった結末に優しい感動を覚えます。

🖋全編を通しての映像の美しさがとても印象的です。優しいカラーパレット、光と陰の操り方、細部までこだわった映像がメロドラマを盛り上げています。

🖋もはや若くはないジェーン・ワイマン演じる未亡人のラブストーリー、大人の作品ですね！！

😌Story:（参考: Google）
夫に先立たれ喪に服す2人の子持ちの主人公。やっと気を取り直して新たな生活に望む彼女の前に、年下で明るい庭師のロンが現れ、いつしか二人は恋に落ちるが......。

🔸Database🔸
・邦題 :『天はすべて許し給う』
・原題 :『All That Heaven Allows』
・製作国 : アメリカ
・初公開 : 1955
・日本公開 :劇場未公開
・上映時間 : 89分
・受賞 : ※※※
・監督 : ダグラス・サーク
・脚本 : ペグ・フェンウィック
・原作 : ※※※
・撮影 : ラッセル・メティ
・音楽 : フランク・スキナー、ジョセフ・ガーシェンソン
・出演 : ジェーン・ワイマン、ロック・ハドソン

🔸Overview （参考:Wikipedia）🔸
『天はすべて許し給う』（てんはすべてゆるしたまう、All That Heaven Allows）は1955年制作のアメリカ映画。日本では劇場未公開。ビデオ発売されたときのタイトルは『天の許し給うものすべて』『天が許し給うすべて』。

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タイトルはいかめしいが上流階級の未亡人と労働者階級の若者の純愛物語。
未亡人のケリーはその美貌から上流階級の男友達にも再婚を迫られるほどの美人。しかしケリーは派手な生活よりも素朴で思慮深い庭師の青年ロンと知り合い、次第に心を惹かれていく。二人はついに結婚を誓い合う仲になるが、保守的な街の知り合いや家族の冷たい視線に耐え切れずにすべてを諦める。

古き良きアメリカ。でもそこは階級間の格差と偏見に満ちた社会でもある。でも大切な恋人を事故で失いかけた時、彼女は本当に大切なものは何かに気付く。まさに直球の人間ドラマです。


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『心のともしび』ダグラス・サーク監督作品。『心のともしび』とほぼ同じキャスト、スタッフでつくられたメロドラマ。

サークの代表作とされるだけあり、色んな作品への影響がみられる。分かりやすいものだとトッド・ヘインズの『エデンより彼方に』だろう。人種という違いはあるものの、庭師と奥様の恋という設定は同じ。

本作もサークらしいクラシカルな魅力に溢れた傑作。サークの甘い、でも来るべき未来を見据えたような落ち着いた演出が大好きだ。

保守的な考えの長男、フェミニズム的思考を持つ長女という二人の子どもが重要な役割を果たしているように感じる。特に長女ケイの進んだ考えが印象的。

保守的なコミュニティが持つ残酷さを描き、ロンの持つ広い視野へついていけないキャリーの葛藤を上手く表現している。

昔ながらのハッピーエンドであるが、今にも通じるメッセージ性を兼ね備えている。

サークらしい上品で滑らかな語り口や世界観に溢れた傑作。ジェーン・ワイマンやロック・ハドソンのクラシカルな美男美女の組み合わせも観ていてうっとりする。タイトルが意味するものは何か、考えながら観るのがオススメ。