エデンより彼方にの作品情報・感想・評価

「エデンより彼方に」に投稿された感想・評価

冬の寒さに負けて葉を落とす前の鮮やかな一瞬、儚い紅葉を舞台としたことがストーリーのテーマにも絡んでいる。
上流階級の女、貞淑な妻としての自分を揺るがせない、揺るがせられない女性が少しづつ崩れていく様をジュリアンムーアの名演が飾る。
行く末を案じたくなるラスト、逃げ出してしまえと願うが、そうできないのが彼女なのだ。
エイジ

エイジの感想・評価

3.5
いつの時代も変わらないと思ってしまった。

性同一性障害じゃない場合
つまり、真性ゲイの場合になると、
なかなか自覚出来ないと思うし
カミングアウトも難しいくなると思う。

それは現代でもあること。
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しかし、この映画はそこでは無い。



階級…世間体…

その中にある差別。

抜け出せない苦しみ。

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ドットヘインズの映像は美しく悲しい。
tak

takの感想・評価

3.6
冒頭の街を見下ろすカメラ、タイトル、駅での別離のエンディングとクラシック映画の香りがプンプンと漂う。50年代映画の再現に挑んだ監督のこだわりは見事。エルマー・バーンスタインの音楽も時代を彩る一部となる。監督の前作がグラムロックの時代を切り取った「ベルベット・ゴールドマイン」というから驚きだが、その時代の空気を再現することに長けている人なんだろう。

 舞台は57年のアメリカ。黒人地位向上のための運動も起こっていた頃ではあるが、実際には黒人への差別感情は根が深いものがあった。人種問題は、90年代のO・J・シンプソン裁判でも明かなように、今なお問題である。さらにここでは同性愛の問題も扱われる。ヘップバーンの「噂の二人」でも同性愛者と勘違いされる悲劇を描いていたが、当時の同性愛者に対する見方は一種の病気なんだね。そこにはとても驚いた。ジュリアン・ムーア主演作は思えば初めて観たような気がする。抑えた演技で感情を表現。紅葉の美しい風景も見事だった。

 ところで、今何故ハリウッド黄金期のような色彩を持つ映画で、人種を越えた相互理解を扱った映画を撮るのか。それは異文化を認め合えない、他人と違うことを認め合えない不寛容さが今の世界を不安にしていることと無縁ではないだろう。それを往年のスタイルを借りることで、より説得力を持たせたかったのでは。クラシック好き映画ファンなら、人種偏見と闘った映画の数々が思い出されることだろう。それは「紳士協定」や「十二人の怒れる男」かもしれない。僕は「招かれざる客」のシドニー・ポワチエの台詞を思い出した。
「お父さん、あなたは私を黒人だと思っている。しかし私はそれ以前に人間だと思っている。」

ジュリアン・ムーアを追いかける映画旅🎬
ダグラス・サークの55年作品「天はすべてを許し給う」のリメイクだそうで🎥
彼女がオスカーにノミネートされた作品...久々の視聴です👀
苦悩する主人公を演じる彼女の演技が、本当に素敵です🎞

1950年代、コネチカット州の郊外にあるハートフォード🌈
会社役員の夫フランクを持つキャシーは何不自由のない生活を送っていたが、夫の抱えている問題に悩み、苦悩の日々を送ることになる...

そして、一人で悩みながらも、唯一、彼女が希望を見出した黒人の庭師レイモンドとの心の交流にも、人種差別の壁が立ちはだかります😞

夫との問題、心ない周囲の人々の噂、人種差別...
数々の苦難が清楚なキャシーに降りかかってくるのですが、彼女が最後に下した決断とは...

庭師のレイモンドは「24」のパーマー大統領を演じたデニス・ヘイスバート
口数の少ない役どころですが、その存在感は凄い...さすがです🎬
彼が口にする「エデンより彼方に...」の言葉の意味が重くのし掛かります😢

また、スクリーン一杯に広がるレトロな色合いは、50年代のテクニカラー...とてもノスタルジックで和みます...まるで荒んだキャシーの気持ちを癒すかのような色調でした😌

特に、キャシーとレイモンドが歩くコネチカット州の紅葉の場面が美しくて...一見の価値ありです🍁私も一足早く紅葉を楽しむことができました🍁🍁🍁

多少ネタバレですが、当時、同性愛は病気だと見なされていたとは...電気ショックやホルモン注射で治療とかとんでもない...そういう時代であったことに驚きでした🤭
秋の夜長に合うような映画を…とのことで鑑賞しました。
まさにこの季節にぴったりな、クラシカルでしっとりとした切ない物語でした。
庭師の方のあの色気と優しさが相まった眼差し…素敵でした。
白人様の差別、歴史諸々については言いたい事が山ほどありますが。。
せっかく気持ちがしっとりとしたところなので今回はこのままお上品に立ち去ろうと思います。ごきげんよう。。
2002年作品。DVDにて鑑賞。

これは、スゲエ。
もう、映画偏差値が高すぎる。
ダグラス・サークが好きだからといって完コピする奴がいるだろうか?やろうと思ってもできる奴がいるだろうか?模倣した上で、現代的にアレンジしてしかも、違和感なく仕上げることができるだろうか?

とにかく全てが1957年なのである。あえて言うとカラーの出かたがテクニカラーよりも、ややクールだが、明らかに現代映画では使われない色使い。確か車の色まで、本家と一緒だったような。夜のシーンや暗がりで、人物がシルエットになるところや、紅葉が美しく印象に残る。

音楽は、巨匠エルマー・バーンスタイン。ちなみに、音楽の使い方もいちいち50年代風なので畏れ入る。

「キャロル」で、この監督に注目した方、クラシックなハリウッド映画が好きな方にオススメする。
ari

ariの感想・評価

3.4
大好きなジュリアン・ムーアの思い出深い作品ということで観ることに。
映像はとても綺麗。紅葉や自然も街並みもとても美しい。

ただ、映画の中で差別的な対応とる人々にどうしても苛立ちを隠せなかった。
時代のせいと分かっているものの、そんな些細なことにイチイチ反応するの?ほっとけばいいじゃない。何が一体違うのかしら?と。

結局、映画に入り込めなかったけれど、それだけ現代はとても恵まれていることを改めて感じた。
アメリカが最も輝いていた、というか人種問題を含め社会的課題が表面化していなかった1950年代の米国ブルジョワ家庭が舞台。何よりも素晴らしいのは、美術、セット、衣装、アクセサリー、そして車等で見事に1950年代が再現されていることだ。

また、幼少のころブラウン管のトムとジェリー等で知ったお金持ちのアメリカ人の理想的な生活スタイルも余すことなく伝わってくる。

さらに、あたかもその時代に撮影されたように錯覚してしまう色彩が、これもまた素晴らしいものだ.

観るモノがみれば、街路樹の紅葉で色づくコネチカット州の街並を流線形が基調となったアメリカ車が疾走するオープニングだけで、スキを見つけることが出来ない程の時代再現性に感動すら覚えるはずだ。この感動はCGでは絶対に作ることが出来ない。
この映画と比較すれば、あの名作、アメリカングラフィティの時代再現性がレベルの低いモノに見えてしまう。(事実そうであるが)

ブルジョワ家庭に暮らす理想的な主婦であるキャシーをジュリアン・ムーアが演じるが、これが見事なはまり役だし、知的な黒人庭師を演じるデニス・ヘイスバートも素晴らしい。

監督は自らゲイであることを公表しているトッド・ヘインズだが、この作品の13年後、2015年に再度1950年代のお金持ちの生活を映し出した「キャロル」をクランクアウトする。
「あなたはいつも忘れるのね」。

メロドラマ好きにはたまらないセリフですね。サークの『天が許し給うすべて』のオマージュです。好きになる庭師が年下の男ではなく、子持ちの黒人になっており、より周りからの差別の目が強調されます。文明批判的なところはありませんでしたが、時代は同じ時代が舞台でした。ゲイの夫はやはり自分のことしか興味ないんだよね。ラスト近くのシーンで子どものお迎えの日忘れるとか象徴的でした。

色遣いが素敵でしたね。秋だからってみんなして秋っぽい色調の服着用で噂話してるシーンは少しやりすぎかというくらいでしたよ。
ななこ

ななこの感想・評価

4.3
差別のひどい時代。
そんな時代に生きた
差別をしない、誰にでも公平で親切な
素敵な女性のお話。
優しすぎる人ほど悲しい思いをするよね。

ファッション、インテリア、車、
色彩豊かで全てがどストライク!
そういう部分だけ見れば50年代に生まれたかったな。
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