原題は『80 MINUTES』
一見は、ジェイソン・ステイサムの『アドレナリン』のパクリ作品です。
パッケージもこれまた似ている・・・
しっかし、なんてタイトルでしょう。ふざけています。
ＥＸって付けただけってー。
タケダ薬品の回し者か！と突っ込みたくなる。

ところがどっこい！？
このＥＸ、本家『アドレナリン』より面白かった。

主人公は何処ぞのヒーローかと思わせる名前、ガブリエル・マン。
彼は『ボーン・アイデンティティー』にも登場しております。

今作のストーリーはというと・・・
突如、借金取りから体に毒を注射されてしまった主人公アレックス。
解毒剤を入手するには80分以内にすべての借金を返済しなければならない。と、いった導入。
この毒ってのが、本家『アドレナリン』より判りやすい。
ただ単に80分後に心臓発作で死ぬって設定だけなんです。

そして面白いのがこの借金を返済するまでの過程。
イカレた主人公に、イカレた恋人、イカレた仲間達・・・
そしてイカレた警官に、変なおじさん！？
この登場人物たちが、あらゆるトラブルを起こして、主人公を巻き込んでいきます。
この間がノンストップ。これぞ正にこの男”イキまくり”

死へのカウントダウンも手に汗握る緊迫感。果たして主人公の運命は！！
後は本作に興味を持った貴方の目で確かめてほしい。
きっと楽しめる筈。

私は製作会社に一言いたいよ。
くれぐれも調子に乗って『アドレナリンＥＸプラス』なんてシリーズ作品は作らないように(笑)
釣られるのは１回だけです。

突如アパートに乗り込んできた借金取りに毒を注射されてしまったアレックス。毒の効果が出る80分以内に借金1万5000ドルを返済しなければ解毒剤を手に入れられず…というストーリー。
「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」のトーマス・ヤーン監督によるタイムリミットサスペンスアクションです。
誕生日の夜を彼女と過ごそうと考えていたアレックスだったが、旧知のレストランオーナーが突如部屋に踏み込んできて、1万5千ドルの借金の返済を迫られ、新種の毒薬を無理矢理打たれる。タイムリミットは80分。慌てて兄の勤める病院へ車を走らせるが、焦りのあまり対向車線の車と正面衝突してしまい、という内容です。
タイトルとジャケットを思いっきり「アドレナリン」に寄せてますが、当然ながら関係はありません。毒を注射されて時間内にミッションこなさなければならないという設定からこうなったんでしょうが、本家の様に「常にアドレナリン出さなければいけない」なんて設定無いのでハチャメチャ度合いは低めかな。
開幕早々から主人公アレックスが毒を注射されて、しかも制限時間が80分しかないのでとにかくテンポよく進んでいきます。80分間金策に走り回る展開かと思ったら、追突事故起こして相手のジャガー乗ってるおじさんが怒り狂って追い掛けてきたりしますが、中盤前に病院に勤める兄を説得して小切手切ってもらって早々に大金ゲットします。
ただ、そこからアパートへの送迎をボンクラな友達二人に頼んだことから、道中いきなり暴走族に銃撃喰らって追い掛け回されたり、ジャガーのオッサンに再び追い掛け回されたり、道中で恋人の車に乗るも、恋人が警察ぶっちぎってカーチェイス繰り広げながら浮気を追及してきたりとトラブル続きでアパートに中々辿り着けなくなります。
アクションはド派手な銃撃戦や派手な大爆発等はないですが、そんなに安っぽさを感じられることなく安定して見ていられます。カーチェイスも巧みな編集によってスピード感感じられるものになっています。
ただ、主人公が結構クズ野郎なのでまずそこで好み別れそうではあります。冒頭で椅子に縛り付けられて半年も返済してないこと問い詰められても「悪かったよ。でもないものはしょうがないじゃん」みたいな感じでへらへらしてますし、その後ボンクラな友人二人に車で送ってもらっている最中に暴走族の襲撃受けて、チェイスの末に車が河に落ちて何とか脱出した後、友人二人に罵詈雑言吐き散らしますし(まあ、タイムリミットある時にその友人原因の騒動に巻き込まれたらキレたくなる気持ちわかるけど)、その御暴走族に捕まった時も「そいつは親友だけどそいつとの間で問題解決してもらってくれないかな。俺時間ないんだ」とその場を去ろうとして友人見殺しにしますし。そのこと後悔したり、もう一人の友人が殺されそうになった時に助けたりと改心してはいきますが。友人二人との車中での会話で「これ解決したらアイツの店でピザは喰わん！」→「この町で一番旨いのに？」「お前話聞いてた？俺殺されかけたんだよ？」「金返さないからだろ」と冷静に正論のツッコミ入る所笑いました(笑)
25年コツコツ働いて買ったジャガーを２日目で追突事故でオシャカにされてブチギレたオッサンがいい味出してました。ボロボロのジャガーで主人公達追い掛け回してパトカーに突っ込む暴走具合が良かったですね。
画面に5分前からカウントが表示されていく演出はドキドキさせてくれて良かったですね。
ただ、ラストのオチは賛否両論というか、フィンチャーの「○○○」を丸パクリしたものでここで「何じゃそりゃ」となる人多数だと思います。序盤からあまりに連続してトラブル起こるし、伏線分かりやすすぎて読める人も多いでしょうし。結局丸パクリですしね。何かいい話風にハッピーエンドな感じになってるけど、関係無い人一人確実に刑務所送りにしてるし、カーチェイスで警官にも迷惑かけたりしてるし主人公含めて全員クズに思えてきます。ジャガーのオッサンが一番の被害者でしたね。ラストの改心したようでやっぱりクズなままの主人公というオチは良かったけど。
エンドロールで撮影風景やNGシーン流れる所も良かったかな。
主人公クズですし、最後のオチは丸パクリですが、テンポよく話進んでいくので飽きる事無く最後まで見れました。

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