内容は 、私にはちと 重い感じだが、名作です。兎に角 ヒロインの 弟君の 「小学校」クラス担任の矢津先生が 超絶イケメンなのがポイント高い❤❤

• #矢津先生役は
• #あのお方
• #過去の観賞録より
• #喘息持ちの父親
• #DVD化強く希望！！

初)原作未読｡松竹での川島監督作品｡いかにも松竹らしいなぁと感じさせる｡途中むつ子(淡路ｻﾝ)弟が真実一路の意味を説くｼｰﾝがありその意味を知る事ができる｡その上でむつ子がとる行動(母親として生きたいのか女として生きたいのか?)の真実一路がﾌﾞﾚてﾜｶﾞﾏﾏに見えてしょうがなかった…最後は真実一路をやり通し亡くなる。そのお骨を持って歩くむつ子弟とむつ子娘のむつ子に対する寛容なｾﾘﾌは納得させられたが､ちょっと甘くないかなぁ～と思う…助長ではあるが名作であることは間違いないと思わせる｡

川島雄三が言う生活のための映画だろう。原作のプロットとエピソードがほぼ踏襲されるが、中心は身勝手な女の恋情と行動になっている。原作自体が子供の心と母への憧憬に、出生の秘密や世間、義理の結婚、心中など子供向けとは思えない大人のドロドロが入り込む多層的な小説。それを自身の特徴を抑え文芸メロドラマとして成立させてしまうのは、やはり川島。

だが、川島らしさが顕在するシーンやカットがいくつかある。少年が去った後に入ってくる猫、通りの真ん中で輪になって遊ぶ少女たちとそこに走り込む少年、心中した二人の遺骨を抱えて一本道を歩く姉と叔父の長回し。ラストの徒競走のラインが引かれた校庭のロングショット。そして最も特徴的なのが、恋人に別れを告げられる時の母親のクローズアップから始まるシークエンスで画面が斜めに傾き続ける。会社企画でも、自分らしさを出してしまうのも、やはり川島。

ただ、この作品の決定的な欠点は父親役が山村聰であること。山村には病弱も愛のない結婚に耐える男も似合わない。淡島千景がはまり役なだけに惜しい。父親役が佐野周二だったら、もっと強い文芸メロドラマになっただろう。或いは佐分利信でも逆に面白かったかもしれない。