花影の作品情報・感想・評価

「花影」に投稿された感想・評価

h

hの感想・評価

4.5
同じ菊島隆三脚本の、前年公開の成瀬巳喜男『女が階段を上る時』と、男の身勝手さと女の報われなさの描き方の違いが面白い。こっち観ると、『女が階段を上る時』はコメディだな。

池内淳子が美しく撮られてる。撮影は岡崎宏三!

これで、川島雄三の日活・大映・東宝時代の監督作、観終えた。松竹時代はどうすんべ。
20 年銀座で働く「女給」ヨーコ。
同棲していた妻子あるマツザキと別れて、再び銀座で働くことに。
ヨーコには何故か、お金を貢ぎたくなるタカシマという男がいる。男女の一線を越えない間柄で、評判以上にヨーコは尊敬の念をその男に抱いている。
ヨーコに求婚する男性、年下男性との遊びの恋を経て、本命と思われる男性ノンチャンも現れるが、今一つ納豆いかない。
数年ぶりにまたヨーコに会いに来たマツザキに「銀座で働いていると男女の関係ができる。そんな時、タカシマという男は一線を越えずに女性の心を手にしている。それを美しい関係だと勘違いさせられている」と正論を言われる。
銀座で働く女にとって男とは?
ヨーコが本気で愛し愛された男は誰だったのか?
タカシマに返す算段があった、と言われヨーコの無表情なアップ、どう思ってたのか?
マツザキと見る桜が綺麗である。

綺麗な日本映画だった。銀座の色恋の様々を描かれているが、安っぽく無く重厚感ある内容。
美しく散る美学を貫き通す池内淳子は素晴らしい演技力だった。
alsace

alsaceの感想・評価

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前から見てみたいなと思ってたら、いいタイミングでDVDが発売になったので鑑賞。 
クリアな画質と音声なので、古い映画見づらい問題が無いの本当助かる。

「女が階段を上る時」と比べたくなるのは分かる気がする。作品の出来は成瀬巳喜男の作品の方が上だとは思うけど。
川島雄三の作品って、同じ銀座の女を主役にしても、何かもっと猥雑な雰囲気を感じる。数本見比べて、何となく感じました。

池内淳子って、もっと年配になってからしか知らなかったので、新鮮でした。

彼女が演じる主役の葉子さん。脆い部分と、凛とした自立している部分のバランスが、面白いキャラクターだと思った。

主役の葉子さんと、高島先生の関係性が興味深かった。
彼も所詮ダメ人間ではあるけど…

あと、川島雄三作品常連の三橋達也は、この映画ではそんなに、屑人間ではなかった。

確かに、ハイボール飲みたくなる。この映画見ると。
haruy

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4.7
川島で花影が1番好きかもしれん、、結局、、
それか女であること
UCOCO

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3.8
懐かしい。一年生のやたら日本映画を貪り見てた時代に見た記憶。

でもその時は、「いや銀座の女に共感できるわけないだろ。」とか謎の反骨精神と共に見ちゃってた記憶があって今回見たら彼女が銀座の女だろうとなんだろうと割と身勝手な男たちに翻弄され続けてるのが見てて苦しくなった。

銀座で遊び狂ってた監督が見た銀座の女たちってあんな感じだったのだろうか。

川島作品にしては珍しく、自分の意志というのが分からない(少なくとも見えにくい)主人公のように思う。(自殺するという意志は除いて)
あのメガネの男、名前忘れたけどキモい。
子供いるのにそんな不貞な感じで本当に大丈夫?とか思っちゃう( 笑 )

花の影、とは。
Jimmy

Jimmyの感想・評価

3.5
この映画、『花影』と書いて「かえい」と読む川島雄三監督の後年の作品。主演は池内淳子、とても美しい。
描写の雰囲気が川島雄三監督による若尾文子主演『女は二度生まれる』に似ている感じであり、この作品も同じ年(1961年)に公開されている。翌年(1962年)、『雁の寺』・『しとやかな獣』という川島雄三監督×若尾文子主演の三部作のうち2作品が公開されており、川島監督がノリに乗っていた頃の作品である。

銀座のバーの女と彼女をとりまく男たち、夜の街に生きる女の恋愛・哀しみ・死生観を描いたものであり、かなり深刻な展開になっていくが、東宝スコープのカラー作品で描かれる池内淳子と桜の花は輝いて見える。

物語は、銀座のバー「トンボ」で働く池内淳子は、その美貌ゆえ、多くの男達に惚れられる。佐野周二、池部良、有島一郎、高島忠夫など…。しかし、男達は女性を利用する輩ばかり…という女性にとって哀しい話。

同じ時代のホステスもので、同じ脚本家=菊島隆三による『女が階段を上る時』(成瀬巳喜男監督×高峰秀子主演)などと比べると、物語展開がやや単調なのが惜しい。
カラー映画ならではのキラキラした池内淳子が見られるだけに、なおさら勿体ない気がした。
……とは言っても、それなりのクオリティを持った川島雄三監督作品であったと思う。
とんでもない傑作。バーを中に入ったり外に出たり、机を迂回して避けながら画面の奥に行ったり移動の面白さ。やけに堂々としてる薬の青い瓶。これ見よがしに薄幸を押し出すでもなく、しかし惚れる男惚れる男上手くいかない”女給”の哀しさ。涙ぼろぼろ。

2018/01/31 (過去感想サルベージ)
ちょっとしたトラウマ映画の一つだなと個人的には思った。心の不安定な友人には見せたくないと思ってあまり言わなかったが、「青べか物語」とともに今回の川島特集の収穫だった。
mingo

mingoの感想・評価

4.3
ラストがやばい「雁の寺」に通ずる。昨年の旧作ベストがあれば間違いなく3本に食い込む。気づきはもちろん、人間の本質に切り込んだ虚無という切り口が凄まじい。美人で気立てが良く聡明で気がきくため人並みの幸福が逃げていく女性を説得力抜群に描いている悲哀映画なのだが、本人からすると圧倒的に鬱々しい内容なのにこうまでも魅せられるのは1人の女性の人生ドラマに施された川島の光と影の演出にハマったからだろう。佐野周二をはじめ池部良三橋達也高島忠夫有島一郎と池内淳子を惑わし続けるリアルエゴイストどもの最高演技も相まって、文句無しの起承転結。観賞後の闇が凄まじく放心してしまうので観るときは心の準備を。しかもちょと待って、また菊島隆三脚本かよ彼よりおもろい脚本家おらんの?山岡久乃の生き方も女性の在り方として見逃せない。
2回出てくる夕暮れのシーン。高島忠夫が池内淳子をアパートまで車で送るシーンと墓参りのシーン。この夕暮れを捉えたシーンがいい。ロケーションも○。恋愛模様の省略と、ラストの「最期」をたっぷり見せる演出。素晴らしす。
池内淳子のアパートから見える小学校ってあれ銀座の、アルマーニ制服で有名な「泰明小学校」じゃないのかなー。ということはアパートの設定場所は今のギャラリーセンタービルあたりかな?

@新文芸坐 35mm
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