元退役軍人のジムとマイクは無職から脱出するために職を探していた。ドラッグや銃の取り引きなど悪行の毎日。戦争での後遺症の影響で墜落していったのを描きたいのは分かるのですが、やはり悪行している奴には感情移入出来ず、自業自得じゃんと思ってしまう。しかし、こんな世界もあるのかとガクブル状態。弾丸スローモーションシーンは何で急に？っと。クリスチャーン・ベールは陰のある役が似合うなぁ。ほんとクズ全開でした。

スペイン語

アフガニスタンから帰還した元特殊部隊員ジムは、戦場での過酷な体験により心に深い傷を抱えていた
地元ロサンゼルスで警察に職を得ようとするも適性検査で不合格となったジムは、同じく失業中の仲間と組んで麻薬密売に手を染める

デヴィッド・エアーの初監督作品

悪いことばっか

友情
ロマンスもあり

アクションはそこまで

終盤になるにつれ
ラストは良かったです

『デヴィッド・エアーのキツい時期』

　まさか「スーサイド・スクワッド」の製作過程が『第二のファンタスティック・フォー』と言われることになるとは思わなかった。
　大酷評・公開延期・続編消滅……とアメコミ映画化の『影』の部分を露呈する形になった事故物件映画「ファンタスティック・フォー」(2015)だが、その製作中、監督ジョシュ・トランクの現場での態度の悪さ、またキャストとの不仲など様々な情報が飛び交った。
同時期にこの映画の現場と対照的だったのが、本作同監督作品「スーサイド・スクワッド」(2016)のキャストとスタッフの仲睦まじい様子だ。仲良く集合写真、腕に『SKWAD』という刺青を入れ合うスタッフ。製作時期・予告から期待ビンビンの「スーサイド・スクワッド」だったが、蓋を開けてみたらご存知の通りの様子、製作プロセスの混乱・歪みが明らかになり、酷評に対してはDCファンが某映画サーキュレーションサイトの閉鎖を求める炎上っぷりだ。

　無論、日本公開がまだの現状、また未見の私が作品の事を、某腐ったトマトのサイトを見てどうこう言うつもりも意味もないし、作品が面白いに越したことはないが、ただ、デヴィッド・エアー監督が第二のジョシュ・トランクとなり、作家人生を追い詰められることだけはないように願いたい。
……とそんな不安をよそに『ファイナル・カットは一つしかない』と言い切り、あくまでジョークとして『FUCK MARVEL』と言い放つデヴィッド・エアーには、この人についていこうと思わせつの男らしさがあった。（前置き終了）
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　乾いたザラツキのある画面、治安の悪いロスの空気感の再現。出世作「トレーニング・デイ（脚本のみ）「エンド・オブ・ウォッチ」……今作はデヴィッド・エアー監督作に一貫する精神・雰囲気を体現する一本だった。
　監督の風体を見ると、本人が『スーサイド・スクワッド』に入っていてもおかしくない強そうな見た目。アメリカ海軍に入隊していた経験があるという、この監督バリバリの軍隊気質・体育会系である。また、奥さんはメキシコ系とどこか今作の主人公に重なる。
そんな監督の背景を知ると、今作が彼のパーソナリティをよく示す作品にも見えた。

　スリラーというジャンルに含まれて紹介される本作だが、実際は、ロサンゼルスで職を求める『就活ムービー』、また、登場人物の刹那的な楽しい時間が終わる過程を描いているとするなら異質な『青春映画』と言っても良いかもしれない。
原題「Harsh Times」の通り、厳しい現実と破滅、それでも最後に残る僅かな希望が美しかった。
　
　監督の次回作はあの「ワイルド・バンチ」のリメイクだと言う。フィルモグラフィ上、初の超大作製作の苦難を終え、本国の反応を待つ。(2016/8/5)
繰り返しになるが、これからが監督の本当の「Harsh Times」にならないことを願うばかりである。