青年シャオロン(ピーター・チャン)は、目の前で父ジェン(ルン・フェイ)を、白衣の男フォー(カサノヴァ・ウォン)に殺されてしまう。父が持っている金の札を手に入れることが目的だった。だが、金の札を見つけられなかったフォーは、シャオロンの仲間や師匠までも手にかける。ついにシャオロンは怒りを爆発させ、従姉妹のシャオリン(ホワ・リン)とともにフォーに戦いを挑む。


シャオロンはフォーを知っているがフォーはシャオロンの素性を知らないことが面白さに一役買っているとは思えないが、とにかくふたりは何度もニアミスする。自称スーパーマンの男やスリのチョロ公など本筋には関係ないキャラの出番が多い。

ラストの納屋での立体的なバトルはとても迫力があった。

• #2024観賞ワン

コミックカンフー映画の王道の仇討ちもののストーリーなので、内容的には、それ程、目新しさはありませんが、ですが、アクションのレベルが、物凄く高くて、キャスト陣も、全員動きの良い人ばかりなので、どのカンフーバトルも、ハイレベルで感心します。
劇中で展開されるどの対決も、素晴らしくて、正に、名勝負のオンパレードなので、作品の世界に、物語が進むにつれて、グイグイと、引込まれます。
中でも、体操選手並みの驚異の身体能力を誇る、主役のピーター・チャンの京劇仕込みのアクロバティックカンフーとテコンドー仕込みの適役のカサノバ・ウォンの多彩な足技が凄まじいですね。
特に、穀物倉庫内の閉鎖された空間でのアクロバット満載の異次元のラストバトルは、手に汗握ります。
バク転、バク宙、宙返りなど、まるで、サーカスでも、見ているかのような、狭い空間内を縦横無尽に駆け回る、ピーター・チャンのアクロバットの数々に見惚れてしまい、カサノバ・ウォンの空中開脚三段蹴り、サイドキック、廻し蹴りなど、驚異の足技の数々に度肝を抜かれてしまいました。
お互いの持ち味がぶつかり合う、三人（途中から二人）の息や呼吸がピッタリ合った、アクロバティック且つリズミカルな芸術的な立ち回りは、完璧で、正に、肉体アート！！！！！
カンフー映画史上に残る名勝負だと思います。

穀物倉庫内の閉鎖された空間での対決と言えば、後のジャッキー・チェン主演の「ドラゴン・ロード」やジェット・リー主演の「ワン・チャイ」シリーズを思い出しますが、この二作品と比べて、技の多彩さ、完璧さ、立ち回りの美しさに関しては、断トツで、「ドラゴンカンフー・龍虎八拳」が一番凄いと思います。
尚且つ、「ドラゴンカンフー・龍虎八拳」は、ユン・ピョウ主演の「モンキーフィスト・猿拳」、シャオ・ホウ主演の「マッドクンフー・猿拳」と並ぶ、アクロバティックカンフー映画の大傑作だと思います。
なので、是非DVDの再販、映像特典付きのブルーレイの発売を熱望致します。

ありていに言えばジャッキー映画の２番煎じ。全編に渡り功夫満載ボリューム満点は良いとして、あまりひねりのない長尺アクションをやられると飽きる（マフィアのボスが主人公の養父のところへ単身ノコノコやってきて一騎打ちするところとか、どうにかならなかったのか）。とはいえテコンドーの使い手、韓国人俳優カサノヴァ・ウォンが演じるクールな白装束の長髪サラサラ殺し屋の不気味な存在感が本作を締めてくれる。主人公の実父や養父、関係者を蹴りまくり殺しまくるが、それに飽き足らず相手を弱らせた上であえて攻撃させ、効かないと示し絶望感を増幅する嗜虐趣味者である。こうした恐怖のヴィランに立ち向かう主人公男女コンビは曲芸団に身をやつし技を鍛え、敵をトリック満載の倉庫に誘い出し、ロープや踏み台や樽、穀物をぶちまける目くらましなどを駆使、果ては逆さ吊りにして丸太で打ち付けトドメをさす（さすがにやりすぎ。カンフーものっていうか怪物退治のノリ）。当時の香港映画の熱量を感じる。