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『マーティン・スコセッシ 私のイタリア映画旅行』に投稿された感想・評価

実に興味深い作品です。

「タクシー・ドライバー」などの鬼才、
マーティン・スコセッシが、
自ら強く影響を受けた戦後のイタリア映画を熱く語っております。

前半は、
ロベルト・ロッセリーニ監督の、
「無防備都市」についての解説が多くを占めていますが、
対になる作品として、
ヴィットリオ・デ・シーカ監督の、
「自転車泥棒」などにも触れられています。

ネオ・リアリスモが偶然にできたものではなく、そこには生まれる土壌として、
歴史があったということもわかりやすく説明してくれています。

ルキノ・ヴィスコンティの映画美術に対する、洞察の深さは、
さすが映画監督という視点で、
ほかの監督とは一味違うことを教えてくれる。

後半は、
フェデリコ・フェリーニについて語られる場面が多くなり、
自身が最も影響を受けたという、
「81/2」の解説が興味深い。

ロッセリーニの失敗作といわれた、
「イタリア旅行」を、再評価したりして、
実に愉しい。

ミケランジェロ・アントニオーニの、
「情事」は僕自身未見なのですが、
絶対観たくなったし、
フェリーニの、
「青春群像」も絶対観ないといけなくなった。

ここで紹介されるイタリア映画は、
合計35本。

どれも、スコセッシの思い入れがたっぷり詰まった作品で、
ニコニコしながら観てしまった。
そして勉強にもなります。

映画監督がワンカットをどれだけ大事にしているかというのが、
よくわかりました。

イタリア映画の記録的価値としても認めていいと思う。

ほんとに、ここに紹介されている作品を、
すでに観た作品はもう一度観たくなったし、
未見の作品は絶対観たくなりました。
4.2
【映画という遺産🎞】

アメリカを代表する巨匠であり映画オタクのマーティン・スコセッシ監督が自身のルーツに迫る「イタリア映画入門」と言える内容の、テレビドキュメンタリー。

主にロッセリーニ、デ・シーカ、ヴィスコンティ、アントニオーニ、フェリー二の5人に焦点を絞って長い上映時間を力説しまくる、まるで早口のドナルド・ダックのようなスコセッシ監督の熱情が十二分に伝わってくる出来栄えとなっている。

冒頭に於けるロッセリーニの『戦火のかなた』のワンシーンの挿入がざらついたモノクロ映像ならではのセンスでかっちょいいの一言。イタリア映画だけでなく同時期のフランスのヌーヴェルヴァーグ作品や日本の松竹ヌーヴェルヴァーグ等への言及もある。

3時間以上に渡る映画のレッスンとも言える内容の、スコセッシ教授による「ホットなイタリア映画愛」の炸裂した貴重なドキュメンタリー映像である。

本作が気に入ればフィルムアート社から出版されている『スコセッシ・オン・スコセッシ/私はキャメラの横で死ぬだろう』という本もオススメ。如何にこの監督が映画史に精通しているか良く分かる。「もっと映画を観なさい👊」と早口で捲し立てる雰囲気が日本の淀川長治先生にも似てる。
スコセッシのイタリア映画紹介もそうだが(戦火のかなたとかあまり心に響かなかった映画でも面白そうに見えるのは凄い)、彼の生い立ちに関するパートも中々に興味深かった。

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