不倫カップルの情事から始まる西村潔監督のデビュー作
男（高橋幸治）は事故で引退した元レーサー、女（緑魔子）は夫とも平穏な生活を送っている主婦
その後二人が偶然立ち寄った深夜のドライブ・インに、浮気した妻を家で殺してきたといって拳銃を持つ男（黒沢年雄）が突然乱入する。
なんでもここで妻が浮気相手の男と待ち合わせをしていたらしく相手の男を探して殺しに来たという。
たまたま別の凶悪犯を探しに訪ねてきた警察官を即射殺し、飲食客を人質に暴れまくる年雄。
人質は助かるのか？犯人はどうなるのか？

カーステレオに差し込まれるのは８トラックのカセットテープ。ジュークボックスから流れる音楽は森進一からグループサウンズ、ピンキーとキラーズなど…

いつも通り気怠くセクシーな緑魔子、冷静沈着で男前な高橋幸治。密室の極限状態で互いの関係が変化する様が面白い。

ラストのラストも粋な1969年東宝ニューアクションの佳作！

接写・絶叫・厭な空気・高橋幸治の顔付きで69年作と思えない現代性。オチの空虚感も今っぽい。園子温だ。緑魔子が濃ゆいのと、医者役がほぼ竹中直人。魔子が越路吹雪ベストのカセットテープを挿入するシーンが良い。カセット再生映画集めたい。

• #tjr2020

緑魔子目当てで観始めて久し振りにその気怠美人ぶりを堪能したわけだけど、それ以上に高橋幸治のカッコ良さに衝撃を受けた。

年雄は一旦落ち着け。