裏切りの季節を配信している動画配信サービス

『裏切りの季節』の
動画配信サービス情報をご紹介!視聴する方法はある?

裏切りの季節
動画配信は2025年6月時点の情報です。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。
本ページには動画配信サービスのプロモーションが含まれています。
目次

『裏切りの季節』に投稿された感想・評価

当時28歳の大和屋竺(あつし)が若松プロで撮った監督デビュー作。ピンク映画ジャンルの反戦アート映画。脚本は大和屋監督と田中陽造の共作。音楽は佐藤允彦。

べトナムから報道写真家の中谷(立川雄三)が帰国する。友人の長谷川を戦場で亡くした彼は、長谷川の恋人だった眉子のもとへ向かう。一方、長谷川の遺したフィルムを手に入れようとする組織が中谷を追っていた。。。

これまでに観た大和屋監督作の中ではベスト。巨大なベトナム戦場写真をシンボルに、”日本フィルム・ノワール”といった趣の表現主義的な映像が繰り広げられる。シナリオは観念的だが、以後作に比べたら解釈可能な範疇で書かれていて最後まで物語として楽しめた。

密室をベトナムの戦場化し男性性に加害の概念をダブらせた復讐譚。このイメージの構図は、以後の若松プロ作品の基本フォーマットとなったように思う。実際、若松孝二監督は本作に衝撃を受け発奮し、直後に足立正生と「胎児が密猟する時」(1966)を撮る。

本作には若松孝二(当時29歳)と足立正生(当時26歳)がカメオ出演。そして当時『映画評論』編集長だった佐藤重臣(当時33歳)がチョイ役で出演している。佐藤は後に「黙壺子フィルム・アーカイブ」と称して自ら所持するアングラ・フィルムの定期上映を行っていて、その目玉は「フリークス」(1932)だったが、本作での佐藤の芝居は同作を意識しているように見えた。

当時の資料に大和屋監督による本作の製作意図が載っていたので一部を再掲しておく。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ベトナムの戦火は対岸の火事ではない。などとうそぶくことは虚しいことです。
なぜならば日本は、東洋の中の西、アジアの盟主という美名を貰うことで、ベトナムを見捨てているからです。
人々がこんなにもベトナムの殺戮を愛したことは、かつてありません。そこに流された血の色は、人々の居心地よい住まいを飾る、異国趣味でいっぱいの壁掛けの朱であり、華やいだ娘たちの口紅の色です。
そこで射止められた農民の瞬時の肉のひつれこそ、モンキーダンスにしびれるあの若者のズボンの下の勃起です。
私たちは、私たちの意識の表層をめまぐるしく走る規格品のイメージを、突然バッタリと止めることを求めます。すり減った網膜に新しい発芽が始まりついにベトナムからの肉声がここに届くまで。
t
4.0
大和屋竺「裏切りの季節」を観て彼の監督作4本完遂した。「愛欲の罠」が一番面白かった気がする。ベトナム戦場カメラマンの嗜虐性と黒人差別がキツい。「地獄の黙示録」より怖い。ブルースを歌う流しの黒人青年(一人称は「オイラ」)。そして何よりラストの傘。
rico
3.0
ベトナム帰還兵の報道写真家が復讐される話。最後の謎解きやどんでん返しは感心する所もあるものの、端々に渦巻いている「若松感」のせいで、謎解きもハードボイルドな世界観も弛緩しっ放し。
あと、時代的な物だし仕方ないんだろうけれど、挿入歌がダサすぎる。
「ほしのしっぽはなぜ生えた 流れ星」を思い出してしまった。
荒野のダッチワイフの方が3倍くらい面白いのだが、さりげなく足立正夫が出えんしていたり、助監督が田中陽造だったりする。
こうなったらぜひ「毛の生えた拳銃」もみてみたいのだが、、、

ちなみに撮り方とかは前衛的な雰囲気もあってカッコいい所は沢山あります。

『裏切りの季節』に似ている作品

日本春歌考

製作国:

上映時間:

103分

ジャンル:

配給:

  • 松竹
3.7

あらすじ

大学受験のために上京してきた中村たちは、試験場にいた469番の女子受験生に魅力を感じた。試験後、街へ出た中村たちは何となく建国記念日反対のデモに加わり、そこでかつての教師・大竹と彼の恋人・…

>>続きを読む

殺しの烙印

製作国:

上映時間:

91分

ジャンル:

3.7

あらすじ

プロの殺し屋NO.3にランクされている花田五郎(宍戸錠)は組織の幹部を護送する途中、NO.2とNO.4たちの一味に襲撃される。危うく危機を脱した花田は、ある日、薮原(玉川伊佐男)から殺しの…

>>続きを読む

天使の恍惚

製作国:

上映時間:

90分

ジャンル:

3.5

あらすじ

革命軍「四季協会」の秋グループリーダー・十月は、首都・東京への攻撃を計画。仲間と米軍施設に潜入して武器を強奪するも、多くの死傷者を出し、十月も失明した。この失態から組織内で孤立した彼らは、…

>>続きを読む