処刑の島の作品情報・感想・評価

「処刑の島」に投稿された感想・評価

じゅんP

じゅんPの感想・評価

2.6
昔は流人の追放先だった島にひとりの男が降り立つ。かつて自分も島にいたと話すその男は、ある人を探しに戻ったという。昔から島で教師をしていた老人は男の姿を見て、二十年前に海に打ち捨てられ死んだはずの青年のことを思い出していた。男が島に戻った目的とはーー。

…といった話の全体像からすると盛り上がり切らないまましぼんでしまいます。そもそも盛り上がる、なんてことに主眼を置いてないのかもしれませんが、島の閉塞感なり、暴走した価値観の末路なり、結末のやるせなさなり、強烈に見せつけてほしい場面でも無味な時間が流れてゆきます。

過去との時系列の交え方や、終盤の決着のつけ方もどこか平板。反骨の塊みたいな、尖った表現を期待したんだけどな〜。
いわゆる、松竹ヌーベルバーグ、を体感した感触。
設定や物語世界に、当時の流行というか世相というか。
なんだかそういうものを強く感じる。
表現しようとする物語の脱構築性、なんてことを言ってたりするのだろうけど、現代の目を通して見れば、なかなか痛々しくもある。

脚本の石原慎太郎の好みなのかもしれないが、「甘粕事件」をモチーフにしての、あーこーゆーの好きなんだろうな感。

悪くはないのだけど、スパイス感だけ強くてダシが取れてない、なので結果、大味になってしまったという印象。

それは、つまり、オチに尽きる。
二重の憎悪と、二重の復讐を胸に秘めてた割に。

お前…開けっぴろげすぎる。という主人公。それ故の「異世界感」もあるにはあるのだけど。そして三國連太郎の不穏な感じというのは物凄くあるのだが…やっぱり食べてみたら味がしない。

不穏なまま始まり、進んでいくと。
確かに色々あったのだろうけど最初に煽った不穏さとはあまりにも繋がらないのと、主人公の感情のバランスと物語の構築が噛み合っていないのでイマイチ盛り上がらない。
なのに一個一個のシーンはまぁ印象的。みたいななのは、所謂ヌーベルバーグ的なんだろうけど。

ただ、ラストはやっぱりクソつまらないと思う。
ブレブレの行動に対して満足げに去っていく主人公の姿に呆然とした。

単純に脚本が酷い。
後味がいいのか悪いのか‥‥ そんな複雑な気持ちになる作品でした。

幼いころ両親と兄をある事から見知らぬ男に目の前で殺されてしまった少年。
少年だけは運よく殺されなかったものの、やがてどこかの島に連れて行かれ、そこで家畜の世話など散々こき使われる日々を強いられたのでした。
何年も何年も働かされ、その島で家畜を飼っている人相の悪い主(‥‥と書いておきます。三國連太郎さんが演じてます )や、周囲の同年代の子供たちにいじめられる日々。
それこそ壮絶ないじめられ方なのです。
もうこれだけでも悲惨すぎて見ていられないレベルでした。

そしてある日、ついに少年は主によって海に投げ捨てられてしまいます。
その時の少年の悲鳴‥‥ 絶叫からこの作品は始まり、遡っていきます。
少年時代と、成長して大人になってからのシーンが交互に繰り広げられます。

主に殺されかけた少年は運よくどこかで助けられ島を離れることが出来ました。
少年はやがて大人になり(新田昌さん) 復讐を誓って再びあの時の島に立ったのでした。
そしてある事から自分の両親と兄を殺した男が誰なのかもわかったのです‥‥!

三國さんの娘役の岩下志麻さんは独特の雰囲気を持つ役どころで、魅力的でした。
三國さんが演じた情け容赦ない男の役は、もう三國さん本人がそうであるかのように見えてしまいました。
それだけ三國さんが大いにあの役を演じきったということになりますし、また、彼はハマり役だったとも言えるのですが、あまりに人間離れした酷い男を完ぺきに演じてらしたので、今はもう三國さんがコワイです。特に三國さんの顔が‥‥!!!
床ずれ

床ずれの感想・評価

3.5
鮮血にまみれる法華経の屏風、日本のアナーキストは日蓮信者というのがステレオタイプなのか
指紋のシーン本当に心臓止まるかと思った。画的にも内容的にも岩下志麻だけが救い。