▪️Title : 「光にふれる」
Original Title :「逆光飛翔 Touch of the Light」
▪️First Release Year:2012
▪️JP Release Date :2014/02/08
▪️Production Country: 台湾・香港・中国
🏆Main Awards :※※※
🕰Running Time:110分
▪️Appreciation Record :2020-299 再鑑賞
▪️My Review
素晴らしい！！美しさ、清々しさと優しさでいっぱいの作品、そして前を進む勇気をもらえる感動作ですね。
“たくさんの愛に包まれて、僕は人生を奏でる”
光を知らない天才ピアニストが、逆境を乗り越え、夢にむかって飛翔する。瑞々しい映像と美しいピアノの旋律で綴られる、実話に基づた作品です。
ずっと、身の回りの世話をしてくれた母からの自立、初めてできた健常者の親友、刺激的な音楽、そして確かに感じる肉体を駆使したダンス。目が不自由でも青春を楽しみたい思いは同じ、“ハンディキャップを乗り越えて頑張っています”的な感動の押し売り感を極力抑えた映像が瑞々しく心を揺らします。
そして、天は才能を与えます。全盲者ならでは、
わずかなエンジン音の違い、雑踏の中の話し声を聞き分ける鋭敏な耳、杖から伝わる振動、触れるものすべての感触を記憶している繊細な指先。生まれつき視力を持たなかった少年は、代わりにピアニストにいちばん大切な感覚を与えられ、才能を磨いていく、この世の摂理が神秘的で鳥肌ものです。
ピアニストを軸とした映画では『戦場のピアニスト』など素晴らしい作品がいくつかありますが、本作はそれに引けを取らない作品です。特に『戦場のピアニスト』と同じく実話を元にして作られており、しかも今作で主演を務めている『ホアン・ユィシアン』は本人役として演技とピアノ演奏全てを担当しています。全て本人がピアノを実際に弾いているのでその凄さを実感できます。
本作、視覚障害を持つピアニスト、ホアン・ユィシアンの実話をもとにした感動作。チャン・ロンジー監督が2008年台北映画祭最優秀短編賞を受賞した「ジ・エンド・オブ・ザ・トンネル（黒天）」を自ら長編映画化した作品です。視覚障害を持つ青年が、ダンサーを目指す女性や彼の奏でるピアノの音色や人柄に惹かれた人たちと出会ったことから、過去の傷を乗り越え人生を輝かせていくのを描いています。ホアン・ユィシアンが本人役で出演。彼に勇気づけられるダンサー志望の女性をサンドリーナ・ピンナ（チャン・ロンロン）が、青年の母をリー・リエが演じます。第85回アカデミー賞外国語映画賞台湾代表作品。
物語は。。。
生まれつき目が不自由なユィシアンは、たぐい稀なピアノの才能を持ちながらも、幼い頃にコンクールで起きたある事件がトラウマとなり、表舞台に立つことができなくなっていました。ピアニストを夢見るも、叶える術を知らないユィシアン。そんな彼をいつも近くで見守ってきた母は、心配な気持ちを抑え、彼が将来音楽を仕事にして自立できるようにと、台北の音楽大学に通わせることにします。家族と離れた都会での暮らしや、健常者であるクラスメイトとの間にはだかる壁は、彼に大きな戸惑いを感じさせ、不安な毎日が過ぎていきます。ところがそんな彼の生活は、ダンサーを夢見る少女、彼の音楽と人柄に惹かれて集まった仲間との出会いによって光に満ち溢れた世界へと変わっていきます。厳しい現実の中でも夢を追い続ける彼女にもらった勇気と、垣根のない仲間たちの友情に支えられ、ユィシアンは、夢に向かって飛翔していきます。。。

▪️Overview
視覚障害を持つ天才ピアニストとダンサーを目指す女性が、互いに励まし合いながら夢に向かって奮闘する姿を描き、台北映画祭で最優秀主演女優賞と観客賞をダブル受賞した青春ドラマ。目の不自由な青年ユィシアンは、故郷を離れて都会の大学に通いはじめる。ある日彼は、経済的な理由からダンサーの夢を諦めた女性シャオジエと出会い、親交を深めていく。盲目の天才ピアニストとして活躍するホアン・ユィシアンが本名のままで主人公を演じている。監督のチャン・ロンジーが2008年に発表し、台北映画祭で最優秀短編賞を受賞した「ジ・エンド・オブ・ザ・トンネル（黒天）」を、ウォン・カーウァイの企画により長編化した。12年・第25回東京国際映画祭「アジアの風」部門で上映。14年、劇場公開。（引用:映画.com）

出演は、ホアン・ユィシアン、サンドリーナ・ピンナ、リー・リエ、ファンイー・シュウ 。

自分の存在が誰かのお荷物になるものだと思ってた
自分の立場があらぬ嫉妬を生む事も知っていた

自分の存在が誰かが第一歩を歩むその勇気になるだなんて思ってもみなくて、僕をみて大切な人が夢へと向かえる。
大切な友達のその勇気が僕の勇気へと繋がる。

人が輝けるのは、こんな風に誰かを大切に思える時だから。
互いに信頼し合える仲間がいて、その仲間の幸せはぼくの力となる。
見えなくても何故かはっきりと分かる、みんながどんな素敵な顔で笑ってるのか
その笑顔を胸に刻んだら、もう迷わないでさらに先の扉を開ける勇気が生まれた。

水を得た魚の如く舞うシャオジエと、ピアノをまるで体の一部のようにして軽やかな旋律を奏でるユィシアンの二つの光が融合してとんでもない透明感のある芸術エネルギーを発していた瑞々しい青春友情物語。
盲目ユィシアンを演じた、ホアン・ユィシアン自身の自伝的ストーリーとだけあって、演技はぎこちないものの彼の言葉ひとつひとつには生々しさがある。
だから私は盲目ではないのに、彼のシーンごとに一喜一憂して泣いたり笑ったり緊張したりと忙しかったし、本当に心からシャオジエや仲間たちが愛おしくて仕方なくもなった。
過度な演出もなく、ただ二人の向き合うダンスとピアノという芸術に真摯に向き合い、繊細すぎるほどに丁寧に彼らがその芸術を育てていくシーンを描くこんな姿勢は今の日本映画でも見られないんじゃないだろうか？
友情物語や家族のハートフルなシーンに頼りすぎることもなく、最後まで彼ら二人のへの姿勢を守りきった脚本に拍手を送りたい。
子供たちにピアノを教えるシーン
浜辺で遊ぶ二人のシーン
息がぴったりの二人の主役の演技は純粋で、彼らをフィルターにしてみるこの世界は美しくてとてもキラキラしていたからかけがえのない贈り物をもらったような気になる。

こういうピュアな映画なかなか最近ないなーと思ってたけど、さすが台湾の青春映画！
やっぱり裏切らずに私をピュアな心にしてくれるようです^_^

タイトルがとても良いですねぇ～！！

怒鳴らない『セッション』
狂わない『ブラックスワン』
荒んでない『4分間のピアニスト』

構成としてはよくあるパターンではありますが、優しい気持ちになれる青春ストーリーでした！！

ありがちではあるものの
主人公・盲目のピアニストとダンサーとの出会いとリンクの仕方も絶妙だし、母親との関係性も泣けるし、大学の友人たちのとの友情も微笑ましくて良いですねぇ～！見えない事をいい事に親友のファッションセンスが毎回激ヤバなのが凄いですね～！！

お涙頂戴とかをゴリ押しするんじゃなくて色んな要素をバランスよくミックスされてるのが良いなぁと思いました！！

そして、視覚障害を持つピアニスト、ホアン・ユィシアン…本人だったのですね！！！　そこにビックリ！演技、自然でした。。

• #片腕２０１４年公開映画