Xavier

私の少女/扉の少女のXavierのレビュー・感想・評価

私の少女/扉の少女(2014年製作の映画)
3.8
心を閉ざした"私"と、心を砕かれた少女二つの痛みが出会い、希望にふれる…
小さな海辺の村にソウルから所長として赴任してきたヨンナムは、母親に捨てられ義父のヨンハと義理の祖母から日常的に暴力を振るわれている少女ドヒと知り合う。何とかドヒを救い出そうと手立てを考えるヨンナムだったが、ある日偶然
にもヨンハがヨンナムの過去を知り、社会的に破滅へと彼女を追い込んでいく…
ザックリ言うとストーリーはこんな感じ
静かなトーンで進む映画なんだけど、描かれている事はかなりハード。
警視にまで上り詰めるようなエリートだったヨンナムだったが、"あること"が問題となり左遷させられる。心は病み、眠るために酒の力を借りるようになっていた。一方、ドヒは家庭での暴力に加え、学校でもイジメの的になっていた。

種類は違えど心の痛みを互いに持っていた2人が寄り添うようになるのは必然だったんだろう。特に、まだ幼いドヒにとってはヨンナムだけが、心が安らげる存在だったのかもしれない…って事は解るんだけど、あんな行動に出るとは…

ドヒの行動は常軌を逸しているどころか
そら恐ろしくも思える。
ラスト近くに判明する衝撃的な事実を踏まえても…

それにしても、やっぱキム・セロンって上手いな。その心の奥底に秘めた狂気を醸し出しているんだから。
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