反日描写だ何だと物議を醸した作品だけど、だからと言って観ないという選択肢は僕にはない。僕は日本人だけど外国から見たら色んな偏見があって当然で、僕も逆に色んな国に少なからず偏見を持っているし。

第2次世界大戦で日本軍の捕虜となったオリンピックアスリートの半生を描いた戦争ドラマ。監督はアンジーです。脚本にはコーエン兄弟のお名前も。

1936年のベルリン・オリンピックに陸上競技で出場したルイ・ザンペリーニ（ジャック・オコンネル）は、第2次世界大戦に空軍パイロットとして戦地へ向かう。しかし、爆撃機が海に不時着し47日間漂流した後、日本軍の捕虜となってしまう—— 。

冒頭、爆撃機からの俯瞰的なショットが素晴らしく、続く47日間の漂流が本ッ当に壮絶。もうひたすらに救助を待って、海の上をただぷかぷかと浮かぶだけの日々。唇もカッサカサ。サメも来るし！！観ている側も死兆星が見えてくる。

日本兵に見つかりました。

〜完〜

で終わっていいんじゃないかっていうぐらいしんどい。

でも、ここからが地獄の始まり。

日本軍捕虜となってからのルイは、ワタナベ伍長（MIYAVI）に目をつけられ、執拗な拷問を受ける…。

ジャック・オコンネルも、ドーナル・グリーソンも肋骨が浮き出る程痩せ細り、役作りでかなり身体を絞った様子。

いやいや、MIYAVIよ。

んーと。

メイクしてる？

サディスティックなキャラとして、演技も悪くないし、英語も流暢だし、間違いなくこの作品のキーパーソンだけど、あまりに漫画的なヴィジュアルは真実味に欠けるかなぁ。

かつてオリンピック選手だった頃の回想も挿入される事で些か長過ぎるのが難点。前述の様に、漂流していた47日間で既に観客は地獄を追体験しているので、捕虜になる前後をもう少しカットした方が良い気がする。アンジー、はりきっちゃったのかな？コーエン兄弟が脚本に加わっていながら、捻りもなく生真面目。

とは言え、エンドロールでは心動かされる。

晩年、彼は全てを許し長野オリンピックでの聖火ランナーとして来日を果たすのだ。

ただただ、
頭が下がります。

• #2021akirunaway

うーん…こんな凄い魂の持ち主を描くなら もうちょい やりようがあったのでは…

いや とてもアンジーらしいっちゃらしいんだよね ここ10年くらいは彼女のオーラと人気を神輿に担いだっぽい出演作が多いだけに この作品も初監督ってネームバリューと偉大な人物の実話って名目だけで なんとなく深みが足りなかった気がする

戦争の中の悲劇をリアルに描くなら もう少し残虐性に徹してないとなぁ
変な『戦場のメリークリスマス』っぽさとか エンタメ要素が諸々ジャマだったような…
結果的には ”反日“だとか罵る的外れな批判が まぁまぁ宣伝として功を奏したのかもね

たぶん アンジーも不屈だから また女優として 最高の演技をしてくれるのを待つか

日本で上映中止運動と公開求める署名運動でけっこうな話題になった本作。

個人的には映画なんだからどんな物でも公開したらいいじゃない、と思っちゃいますけど。見る見ないは個人の自由なわけで。

結局公開はイメージフォーラムのみという何とも寂しい規模だが公開しただけ良いか。。

ただ、収容所の虐待がどうこうよりも…この映画自体が若干退屈な気がします。

捕虜になるまでのシーンが割と長く、オコンネル演じるルイの海での苦しい漂流期間と長距離選手としてオリンピックに出場した栄光の回想シーンなどでかなり尺をつかってますね。
オコンネルがみるみるやせ細ってく感じは過酷さが充分伝わりますし順調にノートン、クリスチャンベール、マコノヒー辺りの系統を伝承してるなぁと嬉しくも思いますよ！！実力派オコンネル！
ただ、やっぱり映画として静か過ぎて地味。あくまで実録路線ってやつですかね。

満を持してのMIYAVI伍長登場！！！
前から思ってたんですけど、MIYAVIさんて吉本の小藪に似てませんか？今作で小藪のふてぶてしさをMIYAVIが活かし無茶苦茶嫌な～感じで人間を演じております。あの嫌な雰囲気は素晴らしいと思います！！あれは生理的に無理！！ってなるタイプの人間ですね。

ただ個人的はもっとエゲツナイ事が起こると思ったんですが…想定してたよりは大丈夫でした。※もちろんヒドイめにはあってるんでしょ。

とまぁ２時間２０分くらいの尺で淡々とルイに起きた出来事を綴った印象ではあるのですが…

油断したら最後に涙腺崩壊しました。何故かは言いませんが。

とりあえずオコンネルファンは必見！！※オコンネルのオコンネルはお休みです。

• #片腕２０１６年公開映画