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『谷川さん、詩をひとつ作ってください。』に投稿された感想・評価

現代における詩人の役割というのは難しい。インターネットの世界を見ても、BLOGやTwitter、FacebookにLINEと、言語の違いはあるものの、世に言葉が氾濫している。ネットがなかった頃に比べ、素人も含め、たくさんの人たちが日々言葉を生み出し、それを全世界に向けて当たり前に発信している。しかし、考えてみると、その言葉1つ1つはよく考え、練られたものなのだろうか。言葉は人の心を動かし、行動を起こさせる。ある言葉は人を傷つけ、深い悲しみにも落とさせる。昔から、人は言葉で人に物事や感情を伝えようとした。言葉がありふれた社会で、感情よりも言葉が先行し、逆に、そこに秘められるべき心が置き去りになっているようでならない。情報が瞬時に伝わる今だからこそ、言葉によって、私たちの心は逆に貧相になっているのかもしれない。

僕もこのBLOGを書いていて思うのですが、映画作品や本を読んだとき、旅行でいろんな場所にいったときや普段の何気ない光景でも、感動した瞬間の、心に浮かぶ、もやもやとした想いをストレートに言葉に落とすことは至難の業です。素直に感動した、、と書いても、その感動はAという作品で出会ったものと、Bという作品で感じたことはもちらん違う。じゃあ、論理的に書こうと思って文章を並べ立てると、言葉は自分の想いとは裏腹にあらぬ方向に走りだす。誤字脱字む含め、結局出来上がった文章というのは、自分の想いを20%も表現できていないことが多々ある。文章力のなさというのにも愕然とするけれども、それ以前に想いと言葉はリンクするものじゃないという認識を、文章を受取る側も理解する必要があるかもしれない。情報社会の今だからこそ、逆にこういう心や国語みたいな研究というのはなされて然りなのじゃないかと思いました。

と、また関係のないことから始まっていますが、、、この映画は、現代を生きる詩人・谷川俊太郎の、詩を生み出す力のようなものを取り上げたいという動機から始まっています。でも、谷川さんも本作中に仰っていますが、上記したとおり、人が言葉を生み出すプロセスは内在的なもので映像に収められるものじゃない。だったら、私たちの周りで生きる人たちが、谷川さんの詩に触れることで何が見えてくるか、それを追うことで、人が言葉に触れる瞬間の言葉の意味合いを追おうとしたドキュメンタリーになっています。

本作の狙いは壮大ですが、果たして、映画当初の狙いが100%実現できているかというと、それはすごく難しかったのではないかと思います。ドキュメンタリーで追っている1つ1つのエピソードはどれも興味深く、人間の生み出すドラマというか感情みたいなものは表面からは分からないものだなーと思うものの、それが全体として詩とどう結びつくものかは分からなかった。ただ、谷川さんの詩はエピソードとはつながらないまでも、もっと大きな視座で私たちの生き方を包含するように書かれていて、それが逆に凄いなと感じました。普段は感じないけど、やはり詩の存在というのは私たちの根底に必要なものなのかもしれません。
ika
5.0
今年上映された中で1番観れて良かったのは、この映画かも。
詩となる言葉が生まれる瞬間を映像化しようという試みで、それは見事でした。

あとXメンのフューチャー&パストとか、良かったね。
花椒
3.5
年末に追悼の意を込めてユーロスペースにて1週間の限定上映をしていました

今ひとつ作品の趣旨がわからなかった。
冒頭で大事なことを聞き逃したのかもしれないが監督が各地を取材。
取材先は福島の311で津波で実家を流されてしまった高校生2人組、あいりん地区の日雇い労働者、多摩地区の有機農法農家の2代目、恐山のイタコ、諫早湾の漁師
あくまでも取材したのは監督で谷川俊太郎ではない
谷川さんはこの監督が取材した人物をまとめて一つの詩を作るということに

タイトルに偽りはないんだけど、谷川俊太郎に詩の依頼をした監督に照準が当たり過ぎて、谷川俊太郎を見たい(知りたい)人だと確実に肩透かし食らわれるかと

まあ、追悼の意をこめて上映した映画館へのリスペクトを加味してこのスコアになりました

ちなみに私が谷川俊太郎を初めて知ったのは詩人としてではなく、ピーナツブック(スヌーピーやチャーリーブラウンの4コママンガ)の翻訳者として

高校時代に現国の授業で好きな詩を紹介された時に「テーブルの上で」という谷川俊太郎の作品が衝撃的だった記憶があります

だって詩の中に う◯こ って単語が入っているとか、そんなのあり?って感じた次第でした

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