まさか泣くとは思わなかったです😢
タイカ・ワイティティの初期作品。
人付き合いが苦手で孤独な女性リリー🦈が恋するのは、変わり者の男ジャロッド🦅。二人は付き合うことになるが…。
普通の美男美女の恋愛映画ではなく、社会に馴染めない変な二人の変な恋愛映画。
最初は顔も性格も良くないジャロッドに恋い焦がれるリリーの純粋さにうっとりしながらも大丈夫?と心配になります。今泉力哉監督の『愛がなんだ』にも似た作風であの時の恐さを感じました。
しかし、リリーもジャロッドの変人ぶりに付いていけなくなるし、途中でジャロッドに振られてしまう。
それでジャロッドは高校時代に自分をいじめた相手を復讐しようとする。
素直になれない不器用なジャロッド…。それでもなぜか憎めない。なんでもできる亡くなった兄と比較し愛されていないと感じている彼。誰も共感してくれない辛さ…。やっと愛してくれる人がいたのに本音を言えない。
リリーも優しさからか距離を置いてしまう。でも忘れられない。どうしようもない人たちの物語です。
でも最後はダメでも良いじゃないかと肯定してくれるのです。ジャロッドの家族も変な人たちばかりだけど優しさがある。
そして「自己愛」に気づいていく。
それぞれ二人が恋愛を通して自分を見つけていく。決断をしながらもやっぱり一人より二人だよねと励ましてくれる。そんな温かさがありました。
ワイティティの人は完璧じゃない、何かが欠けている、それでも良いじゃないかという思想に救われます。
低予算ですが、真のある映画です!
日本でも、こういう社会に馴染めず孤独な人たちを主人公にした映画をもっと作るべきだと思います‼️