韓国映画では珍しいHIPHOPを題材にした青春映画
監督は『名もなき野良犬の輪舞』のピョン・ヒョンソン
HIPHOP、ラップを扱った韓国映画がないか探してたが、ようやく一つおがめることができた

しかし、何で韓国映画にはHIPHOPを題材にした映画があまり見当たらないのだろう…？？

K-POPグループを見るとデフォルトのように大概ラッパーが一人や二人入っているし、HIPHOP系アイドルグループも多い(そして皆異常にラップが上手い！)
1992年にデビューし、それまでのバラード、韓国演歌中心の音楽業界に革命を起こしたとされる“ソテジワアイドゥル”という男性アイドルグループがいる
現在のK-POPへ繋がる重要な役割を果たしたとされているが、彼らもHIPHOPやラップをベースにしている
つまり、K-POPは最初からHIPHOPやラップを取り入れていたということなる

日本でも近年ブームとなったMCバトルの音楽番組も多く非常に人気あるのだとか
当然アンダーグラウンドなHIPHOPシーンも盛ん

要は韓国は日本に比べてもHIPHOPやラップが大衆から非常に受け入れられているジャンルのはず

それに加え“韓国映画×ラップ”の組み合わせはとてもマッチするのではないかと前々から思っていた
韓国映画では格差社会や貧困を描いた映画は多く、邦画でいう『サイタマノラッパー』や『サウダーヂ』のように主人公が“自分が置かれた状況に対する不満や怒り、焦燥感をラップで表現する”ようなシーンを取り入れるには打ってつけではないだろうか
たまに韓国映画を観ていて、仮にこの主人公がラッパーでこのシーンでラップしたら最高だろうなぁ～と思うことも多い

残念ながら本作ではそんなシーンはなかった…

ダラダラと韓国映画に対する期待と不満を書いてしまったが、ようやく映画のレビュー(笑)

かつては仲良くやっていた男女混成のグループがある裏切りをキッカケに関係にビビが入っていくといった内容だが、HIPHOPを題材にしたとはいえ正直これがポップスグループであれバンドであっても良かったんじゃないかという印象
『名もなき野良犬の輪舞』もそうだったが、信頼と裏切りみたいなのがこの監督のテーマなんかな？
テンポ感はいいんだが、ウェットになりすぎると笑いで誤魔化したりと感情の上がり下がりが激しい感じがあまり合わなかった

桐谷美玲そっくりのクィク・ジミンはなかなか可愛かった
キム・ギドクの『ソマリア』の主人公だと後々気づいた…
女性は髪型やメイクで全然印象変わるなぁ


たまにいい台詞が出てきたりと、駄作というような感じでは決してないが、期待していたものとは違っていたかな…

いつか自分の期待するようなHIPHOPを題材にした韓国映画に出会いたいなぁ～

サブタイトルに「彼と私のシークレット」なんてついてて、はぁ〜😟と思いながら観たけれど思っていた以上に良かった。
青春映画じゃん。
そして、私はこの監督が撮る俳優（キャラクターと俳優が本当にマッチしてるし、とにかく俳優自身を魅力的に収めてると思う）、映される世界（セット、大小道具とか、ライティング）が好みだなーと、『野良犬』以外の作品を続けて観て感じたのでした。

ピョン・ソンヒョン監督もめっちゃ出演してるしㅋㅋㅋ（チャップス役）

ストーリーは嫌いじゃないんですがラッパーがラッパーぽくない気がしてなんかモヤモヤしながらみた