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愛奴
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『愛奴』に投稿された感想・評価

菩薩
3.0
今風に言うところの「愛奴ってなんなん」なお話。男性の性的欲求の集合体であり、純粋なる官能の結晶、自らの内部に保有する事は出来ても、外部に存在する事は許されない、なんせ飲み食いをさせると消滅してしまうって言う…。彼方と此方を行き来する青少年の底知れぬ欲求、それを知れば二度と戻れぬと分かっておきながら、一度舐めた蜜の味は忘れられぬ。リビドーとデストルドーの中間に位置するエロス、みたいな感じなんですかね、知らんけど。映像協力に石岡瑛子、のせいか映像的には結構面白かったけど、いかんせんお話がつまらない…性を哲学的に語られても疲れる…。
羽仁進監督が「初恋・地獄篇」(1968)の翌年に手掛けた劇映画。撮影は同作の奥村祐治。作品テーマは官能と愛。原作は中国最高峰の怪異文学「聊斎志異(りょうさいしい)」(17世紀)から材を集めた栗田勇の同名ヒット戯曲。

大学で地下演劇活動をしている斉木(河原崎健三)は、仲間の燿子(田沼瑠美子)に愛を打ち明けるがつれなくされる。その夜、墓地の参道を歩いていた斉木は円城寺と名乗る美しい夫人(額村喜美子)に呼び止められ、誘われるがまま古い洋館に案内される。夫人が引き合わせたのは自分の分身である愛の奴隷少女・愛奴(あいど:末政百合)。斉木は性の恍惚に溺れるが。。。

羽仁進監督の映画が好きなので、本作の評判が良くないのを踏まえつつ鑑賞。

確かにイマイチな仕上がりだった。個人的には羽仁監督作品の中でワースト級だと思う。「浦島太郎」「雪女」のような異世界女性との邂逅譚を用いてエロスを描こうとしたのは解る。主人公が愛奴と出会うまでの最初の30分ほどはかなり良かったし期待させられたのだが、それから後のシナリオが転がらず堂々巡りに感じてしまった。

また、河原崎健三以外は全員が新人というキャスティングは羽仁監督らしいのだが今回はうまくハマっていなかった。愛奴を演じた新人女優は桃井かおりの舌っ足らずをもっと極端にしたような話し方で、見た目も可愛らしく“白痴美人”としてのキャスティングは解るのだが、長編映画を引っ張っていく演技力には全く欠けていた。もし当時に坂口安吾の「白痴」を映画化していたら、彼女は白痴のオサヨ役にピッタリだったと思う。

本作が作られた1969年は“性革命”もキーワードの一つだった。石井輝男監督らは「徳川いれずみ師 責め地獄」(1969)などエログロ映画を量産し、中島貞夫監督は「にっぽん'69 セックス猟奇地帯」(1969)などセックスドキュメントシリーズを連作した。そんな時代にあって羽仁監督はエロスの映像美を目指したのだと思うが残念ながら失敗作だったと思う(途中で仕上がりに絶望し終盤は投げやりになっているようにも見える)。

個人的に1969年“性革命”的映画の頂点は「盲獣」(1969:増村保造監督)だと思っている。エロス表現に不可欠な“変態性”が同作には満ちている。本作にはそれが欠けていた。

※円城寺夫人役の額村喜美子は羽仁監督の当時妻・左幸子の実妹で本作が初映画。後に羽仁監督の再婚相手になる。

※映画後半に多く登場する刑事を演じたのは人形師の辻村ジュサブロー。人相の悪さは役にハマっていたが芝居は気の毒な程に下手だった。他に映画評論家の増田貴光が演劇部のリーダー役で、植草仁一もカメオ出演している。
mingo
3.1
羽仁進のフィルモグラフィーの中でも最もカルト映画であり、上映に恵まれる機会が特にない一本。ただそんなにおもんないし、充たされた生活と初恋時獄編の劣化版みたいな話だから特にといった感じではある。ある青年の性に関する不思議な体験を映像にするにしてもちょっとおもんない、、、

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