このレビューはネタバレを含みます
ノルウェーのウトヤ島で開かれているサマーキャンプに妹とともに参加しているヒロインは、突如発生した無差別テロに巻き込まれる。離れ離れとなった妹を探しつつ彼女は銃声が響く島内を逃げ惑うのだが......という話。2011年に実際に起きた連続テロ事件を72分のワンカット撮影で描いた作品。
被害者目線で凄惨な事件を再現した衝撃作。突然発生したテロの状況も理解できないまま銃の恐怖に怯える登場人物の混乱を追っていて臨場感たっぷり。狭い画角で全体像が把握できず、銃声と悲鳴だけが聞こえる演出は恐怖を駆り立てられる。ドキュメンタリーのような趣の作品だった。
ただ、映画としてはストーリーは無いに等しく、映像的にも大きな変化は見られないので72分これを観続けるのはさすがにキツイ。同じワンカット風作品の「1917 命をかけた伝令」のようなダイナミックなアクションと映像美があるわけでもないので。ドラマ性がもう少しあれば......
