利害

映画で繋がる親子の絆を見た。
日常に共通ワードの溢れる親子。
父と母の二択で、息子に選ばれた父はこれでもかというほど不器用に2人一緒の時間を大切にする。子供みたいに夢中で必死な父。
それが世間的に正しいかはさておき、温かい時間だった。その分、息子の表情が曇り始めたときの悲しさは倍増。
アメリカ生まれ、中国を描いた一作。アフレコのシーンが一番好き。

×××
貧困の中、小学生の息子を手放したくない映写技師の男は海賊版DVD販売を始める。息子は次第に父親の仕事に疑問を抱くが。

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映画好きな貧しい父子が海賊版DVD制作を始めるという展開で、犯罪や貧困を扱ってはいるが本質は楽しく”作る”のがメインの爽やかな話

罪悪感の増す息子と不器用ながら愛は本物である父親を明るく描き、厳しい状況ながら劇的すぎるドラマ、泣き演出などは一切無いのが良かった。犯罪だが悪意は見えず、自分達で吹替版を作ったりする2人の姿が楽しそうで良い。テーマが一貫しており海賊版から工作と”作ること”に終始した脚本もナイス。親子で何かを楽しく作れば、そりゃもう最高の思い出よね

●キング・オブ・ペキン 〜父と子の物語〜（2017年アメリカ／中国／オーストラリア。チャオ・チュン）

チャイニーズ・シネマ・パラダイス──という感じ。
いやあ，ほっこりする。
彼らのやったことは確かに犯罪ではあるんだが，憎めないし，思わず肩入れしてしまう。

訳の判らない日本の映画愛を説いた映画より，こっちの方がもっと映画愛や家族愛に溢れている。

https://www.youtube.com/watch?v=mcaYbx7U8Pw