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カフカ「変身」
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目次

『カフカ「変身」』に投稿された感想・評価

kuu
2.5
『カフカ - 変身』
原題:METAMORPHOSIS
製作年2019年。上映時間102分。
フランツ・カフカ原作の不条理をテーマとした英国映画。
小生が敬愛してるアルベール・カミュが影響されまくりのカフカ。
この原作は小生にとっては、例えば、熱烈に想いを寄せてる芸能人が『この作品で私の人生変わったよ』ってのを聞いて、その作品にのめり込む!
見たいな感じかな😊。

※虫の苦手な方にはある意味ホラーですので視聴は十二分にお気をつけください。
虫怖い。
ゴキ⚫リは小生の敵。(作中の変身した人はゴキ⚫リではないですが虫のから連想してしまい)
ここ数年みてないが、生ゴミは極力出さず、キッチン回りの油はすかさず拭き取り、換気扇等はネットをはり、Amazonなどの梱包段ボールは直ぐにゴキジェット降り注ぎごみ袋に包み、家にはムエンダー巻きまくり、コンバット置きまくり、ゴキジェット各室設置してるが、いつ、この平穏な生活がゴキ⚫リに脅かされるか考えたらブルブル。

ある朝、体に違和感を持ち目覚めた青年のグレゴール・ザムザは巨大な毒虫(日本語翻訳にもそうあるし毒虫と書きます)に変わり果てとった。
その姿を見た妹は金切り声をあげ、母親は失神し、父親は恐怖と怒りでステッキを振り回してグレゴールを部屋に閉じ込めた。
なんとか家族は毒虫となったグレゴールを受け入れようとするが、想像を絶する生活は崩壊をたどるのだった。。。

原作て、翻訳家や読者の捉え方で解釈てのは良くも悪くも変わるのは当然。
例えば仏教のお経だって釈迦のことばをスークリットを字起こししてサンスクリットにし、それを三蔵法師(玄奘以外にもいるが日本人の多くが眼にするのは玄奘訳)漢訳したものを日本では眼にして耳にしてる。
映画でも同じことやと云える。
今作品のテーマとなる不条理に置いてはカフカの『変身』をモチーフにした作品と云うならば何とな~く筋は拾えてて良いかなぁとは思います😥。
しか~し、今作品は原作のリアルな実写化を謳ってるし小生は『どないやねん』と云いたいかな。
この原作の実写化で難しいのは、主人公が変身してしまった毒虫の造形にあると思う。
実写化の毒虫はどない見ても蝿やゴ⚫ブリなど節足動物でしかない。
小生が子供の頃に想像した毒虫とはかけはなれてるし、また虫嫌いですのでやはり観なかったら良かったと後悔先に立たずで、観始めたら最後まで観てしまった。
原作者カフカは『変身』の出版にあたり毒虫の挿絵について、挿絵を担当した写実画家のオトマール・シュタルケに妙な所望をつけたそうなんです。
所望てのは『昆虫そのものを描いてはいけないし、遠くからでも姿を見せてはいけない』と。
このカフカの所望の結果、『変身』の初版本には、暗い部屋へと通じる扉と目を覆いながらそこから離れてゆく野郎が描かれ『虫』は全く描かれてない。
なら実写化なら何でもアリやと解釈してもいいんかも知れへんが。
小生はカフカの注文から虫に関していくつかのことが読み取れると思うし、今作品の監督の解釈とは少し違う考えです。
まず、『昆虫そのものを描くな』ちゅう所望からは、虫てのにカフカは何か具体的な『昆虫』を読者に想像して欲しくなかったんじゃないかと推測します。
何故なら、リアルな昆虫を想像して欲しいんなら、
『昆虫を描いて』と具体的に注文したはず。
云い換えれば、『変身』の虫は、ゴキ⚫リとかムカデとか、そないなリアルな虫のことじゃなく、もっと抽象的な何かを指しているのちゃうかと思うんです。
だから
虫=醜いものの象徴 
という解釈はどうかと思う。
(監督が今作品で描いた毒虫を醜いものと捉えていないなら別やけど)
虫を物理的に醜いものとして描きたいんやったら、表紙には具体的な昆虫などの、何かしら醜いものが描かれて良かったんじゃないかな。
そもそも『変身』で虫と訳されとるが原文のドイツ語では 
"Ungeziefer" とは動物や菌なども含む『有害なもの』で、これは鳥や小動物なども含む有害生物全般を意味する単語やし、
作中の記述からはどのような種類の生物かは不明やけど、大きく膨らんだ胴を持った甲虫だろうとしている人が多いけど、やはりカフカの描く毒虫はもう少し広い意味あいを持つんやろなと思います。 

虫=人間にとって役立たず
とカフカは訴えたかったんか?
そうやとすると、
結局、カフカは『変身』で何が云いたかったんやろ。
虫てのが役立たずを表してんのなら
『変身』は役立たずなモンが排除されて行くことへの嘆き、あるいは排除されることへ警鐘を鳴らしていると考えられる。
なら、役に立たずてのは何にとって、
役に立たへんのやろか?
それは人間にとってだけ役に立たへんちゅう意味やと考えられる。
虫は働かず、醜い姿で家族を愛撫しても役にも立たないと云える。
虫とカフカ自身を重ね合わせてたんかも知れへん。
文学を愛するカフカは、生前労働と云うのからは『役に立たない』し、小説を書いても多くの人の役に立つとは限りらへんし、むしろ、その時代の風潮やユダヤ人(カフカはユダヤ人)の血脈から云やぁ、
『悲観』や
『孤独』、
『不条理』を訴え表現することは当時の人間社会には何の役も立たへん。
カフカの小説は、取り除かれる対象ですらあったんやと云えなくはない。
カフカの死後、実際に彼の小説は、
焚書するかしないか議論されることもあったそうです。

なら文学や映画、はたまた芸術では役立たずなことはやってはいけないのか?

小説を書き愛したカフカにとって、それを役に立たへんと云われるのが我慢ならんかったんやろな。
だから小生は思う。
カフカは『変身』を通して、

あらゆるものは何かしらの役目があり、役に立たないモンはないと訴えかけているんやと。

虫も同じ様に人には醜く見えるかもしれないが、虫自身は人に悪事を働こうとは思っていない。
ただそこで自分なりに必死に生きているのやと。

でも虫怖い。
怖いが必要性は理解している。

そない小生は己に叱咤して、今作品のおぞましい造形のグレゴールを直視せずに映画を観たのでした😊
カフカについては枚挙に暇がないので考察も割愛しますが、
息子のグレゴールと父親の微妙な関係から浮かび上がるカフカと父親との複雑な関係性が反映されているという見解があることも理解してみて欲しいです。
独特な雰囲気の本作品。
家族とのドラマはきちんと展開しているかと思います。
ただ、虫の造形で思い切った解釈で描いたなら小説を意識せず、勿論プロットとしては踏まえて、必然性を脚本に入れて映画らしく描いて欲しかったかな。

 
幽斎
4.0
私は動物の知識は小学生以下、特に昆虫は大の苦手。今はマンションに一人住まいですが「もし」何か出て来たら、と思うとホラー映画よりゾッとする。ジャケ写の蠅男はウソですが、気持ち悪いのは当然出てきます。虫が極端に苦手な方は遠慮された方が賢明。

Franz Kafka、ハンガリー帝国、プラハ出身。僅か40歳でこの世を去るが、死後に再評価される人を「カフカ・ルート」と言う。彼の作風はユーモアと孤独がアンビバレンツに調和し、不安と横溢する空想をイメージング、独創的な世界観の小説を残したが、多くは未完成。同じユダヤ系の文芸評論家Max Brodが、彼の作品を掘り起こし世界的に有名に。カフカのコンフォート「実存主義」多くのフォロワーを生み出し、James Joyce、Marcel Proustと並ぶ20世紀3大作家とリスペクトされる。

カフカをモチーフにした文学作品は、日米のライブラリーだけで20作品超え、カフカはモチーフ易い点も有り、舞台劇やオペラなど幅広い。映画は1962年Orson Welles「審判」カフカの中でも定番、変化球として世紀の変態監督Michael Haneke「カフカの「城」」。お薦めは1991年Steven Soderbergh監督「KAFKA/迷宮の悪夢」原作「城」と「審判」を引用、悪夢的な迷宮に巻き込まれ、虚構と現実が入り乱れた独創的フィクション。無機質で抽象的な作風が大いに議論の的に成った。

「Die Verwandlung」日本語名「変身」カフカの最も有名な中編小説。この作品の後に生まれた言葉が「不条理」と言っても過言でなく、人間の実存を哲学の中心に置く思想で、日本人では九鬼周造が有名。Albert Camus著「ペスト」と並ぶ不条理文学の最高傑作。カフカがドイツの労働傷害保険局で働いてた時に書かれたが、人間が虫に変身するモチーフは、出版された1915年!には、斬新過ぎた。日本人がプロットを聞いて思い出すのは「仮面ライダー」彼のアイデアは時代を超えて愛されてる。

原作を読んだ事が無い!、と言う幸運な貴方には2007年「変身」角川文庫がお薦め。名作だけに多くのエディションが有るが、中井正文氏の翻訳は難解な原作を読み解くサポートの役目も果たし、解説も充実してるので解釈に困る事も無い。文庫本なので500円以下で手に入る、一生に一度はカフカの小説を読まないと死んでも死に切れない。

「変身」何度も映像化されてるが、長編映画は2作品しかない。ヴィジュアリティに富んだ原作、と思うが読んで見ると映像化の難しさはお分かり頂けると思う。本作以外だと2002年ロシア映画Valeri Fokin監督「PREVRASHCHENIYE」変身。原作を忠実に映画化したが、諧謔に満ちたエッセンスが、アメリカで高く評価され東京国際映画祭でも上映。円盤のレンタルも有るので、是非観て欲しい。英題「METAMORPHOSIS」変態。

カフカの「変身」は読書感想文にピッタリ、って知ってました?(笑)。とても有名な作品なのに、実は本が薄いんです、つまり短い。仮面ライダーの様に改造されたのか、的な分かり易い面白さも有る。しかし、読書感想文を書いてみると結構難解。だから映像化も手強い。しかも、学生と大人と老人では解釈が全く異なるロジックが秀逸。場合に依っては思考停止に陥る危険も。読んだ人、一人一人に「カフカ」が宿るのです。

原作に忠実で、原作を読み上げるナレーション型式で始まる。問題の「アレ」は幸運にも其れほど不快には感じない。Chris Swanton監督長編デビュー作だが、原作はホラーでは無いので造形には留意したとインタビューで語る通り、不当な表現は少なく、物語の性質上理不尽な描写は当然あるが「不快が不愉快に成らない」工夫はされてた。アレの造形がピクサーに依頼したかの様な子供寄りで驚いたが、瞬きすると妙に人間チックで気持ち悪い。意外とEテレで放送してもイケる気がする。

私の「カフカ理論」この世に自分よりも圧倒的にネガティブな人が居たとします。でも、その人は後世で偉人扱いされる程に人々から尊敬の念を集めたとします。それを聞いて貴方は不思議と安堵しませんか?。レビューを読んでる殆どは現役世代と思います。その仕事は貴方自身を蝕む、頭痛のタネに成ってませんか?。仕事を辞めたら本当の自分に戻れると思いませんか?。貴方は毎日、社会の海に浮かんでる。とても空しいと諦めてませんか?。生気を仕事に吸い取られる、あと何年続くのでしょうか?。仕事を「結婚」に置き換えてもOK。

私、小説家でやっていけそうですか?(笑)。原作のメタファーはこの上なく明快なので、敢えて触れません。貴方なりに考えて下さい。もし私の「カフカ理論」を読んで、グサッと効た方は、ある意味正常値と言えます。生きてる人で、悩みの無い人は一人も居ない。仕事、夫婦、子供、金銭、健康、孤独、本作を観て対岸の火事ではないと思った方は、まだ救いが有る。自分を俯瞰して見れなく為ったら、その人生こそ終わりに等しい。

正直に言えば本作は原作に反して、映画としての完成度は低い。だが、極めて秀逸なのは、100年以上前に書かれた「変身」は、見事に現代社会の問題点「介護」や「ひきこもり」を投影してる。原作は両親と妹と同居してるが、これが1人なら、夫婦2人なら、と自分の境遇に置き換えると、ホラー映画よりも恐ろしい現実が浮かび上がる。自分と主人公グレゴールとは、何が同じで何が違うのか。彼の末路を最後まで見届けて欲しい。

Everyone knows that not all change is good. 不条理とは、認めたくない貴方の真の姿かもしれない。
muu
1.1
え、えええーーー!?この題材で全く面白くないってことある?私ザ・フライもマッキーも好きなんで虫になる主人公系の話もおとぎ話のように語りがある作品も好きなはずなのに、すごく苦手でした。短編でもいい題材に長尺使ってる感じがすごく感じられて、なんでこのシーンこんな長いの?って思って観ていました。主人公の虫の不気味の谷を感じるデザイン、動き、喋り声、痛そうな描写の表現はすごかったけれど、それ以上にストーリーが苦手。仕事の心配してる場合じゃないしびっくりするほど救いがない。ある意味リアルな反応なんだろうけれど、登場キャラクターの癖が強いわりに事態はどうにもならない。結末も誰得なのか、観終わって虚無を感じました。

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