
東京郊外の人気のない場所。心臓発作で倒れたひとりの男が死ぬ。彼は山口 慎也。仕事はネットの古本屋で、原民喜の小説と木下夕爾の詩が好きだった。 妻の亜矢子は、彼の死後、夢で慎也に会い、彼の残したノートの言葉を読み、 ときには彼がまだそばにいると感じる。一年が経過。亜矢子のまわりには、 友人の佐々木ユキ、その恋人の川村講平、慎也の母信代と異父弟の翔がいる。 本作は、パラダイスへの夢を失ったこの世界にどう生きるのか。どう希望を とりかえすのか。夫を失ったひとりの女性と彼女をとりまく人々に問いかけ る。
宮本守は、本の編集者。小さな出版社「黙示書房」をやっているが、経営は苦しく、事務所をたたむことになる。宮本の友人村岡正夫は作家。代表作『秋の理由』以降、小説を発表していない。精神的な不調か…
>>続きを読む「あなたはわたしじゃない」 そう言って、あの人は私のまえからいなくなった。 あの晩、私は森の中で置き去りにされた。 獣のマスクをしたあの人は、私のお母さん、だったのだろうか? …
>>続きを読む「彼女の写真を撮ってほしい」突然の依頼が始まりだった。東京の公園で、写真を撮り続ける大学生の光司(三浦春馬)は、幼い頃に亡くした母の影響でカメラマンを目指していた。ある日ひとりの男性から「…
>>続きを読む何ひとつ 望み通りにならなくても、希望は生き続ける---。88歳を迎えてなお、世界の最先端でエネルギッシュに創作活動 に取り組むジャン=リュック・ゴダールが新たに撮り下ろした子どもたちや美…
>>続きを読む清掃員の収入で辛うじて生計を立てている男は、心を病んだ妻と暮らしている。そんな男を先輩は手助けし、義妹は気にかけてくれていた。画家になるという夢や妻と距離を置くことで新たな生活が生まれるの…
>>続きを読む雪の北海道芦別市、現代。風変わりな古物商《星降る文化堂》を営む元病院長、鈴木光男(品川徹)が92歳で他界した。散り散りに暮らしていた鈴木家の面々が葬式のために古里・芦別に戻ってくる。そんな…
>>続きを読む1995 年、神戸。伊智子と太助は、阪神淡路大震災により一人娘のれいこを亡くす。その後二人は離婚し、それぞ れの生活を始める。淡々とした日常の中、伊智子と太助は、徐々にれいこの死を受け入れ…
>>続きを読む四国山脈に隔たれた高知県。いまだダムのない暴れ川の異名をもつ四万十川。太平洋に流れ出るその川の流れと共に、生きてるものが死んでいて、死んでるものが生きてるかのような土地で老いた祖父と余命を…
>>続きを読む© tough mama