野のなななのかの作品情報・感想・評価

野のなななのか2014年製作の映画)

Seven Weeks

上映日:2014年05月17日

製作国:

上映時間:171分

3.7

あらすじ

「野のなななのか」に投稿された感想・評価

RyotaI

RyotaIの感想・評価

4.0
祖父の鈴木光男の臨終から彼の七七日〈49日〉までを曽孫の鈴木カンナを中心にして語られる。かつての恋人だった山中綾野と、親友の大野との青春の日々(ポツダム宣言受諾後の、樺太の戦い)を回想する中で、3人の関係や中原中也の詩集『山羊の歌』の台詞などを交えて語られる。

大林宣彦の畳み掛けるような会話、そして『花筐』同様、中也の詩の引用。それらの台詞の数々からどこか無機質な冷たい印象を受ける。それと対照的に、物語は非常にハートフル。彼の撮り方で、地域の魅力を語るという形が多いためか、PRのような部分が多い。
今年観た他の映画の記憶が吹き飛んで、この映画のことばっかり考えてる。まず、常盤貴子と安達祐実の美しさは、洋邦問わず最近の映画で最高峰。震える。東宝シネマズのユーザーにはお馴染み、あの映画前の宣伝で喋ってる女の子が、台詞を聞くだにこっぱずかしくなるとても初々しい役で出てるんだけど、すごくイイ味出してる。さすがロリコン大王の大林監督。
そう

そうの感想・評価

4.3
日本史。否、日本人史。

他の方が書いているように「平伏した」という表現が一番しっくりくる。

当然平成生まれの自分には当時の事はわからないからしっかり感動出来てはないかもしれない。でもそれでもいいと思って作ったんでしょう。熱い映画でした。

特定の地域に魂まで寄り添って制作するスタイルは、ただ良いロケ地としてだけ考えている映画制作と考え方からして違っている気がします。まあそれは一つの地域の歴史にスポットを当てることによって全ての日本人に訴えかけるものが出来ると確信を持っているからでしょうが。

語り主体なので若干説教くさいと感じる人もいるかもしれませんが、終盤おそらくどこかのカットをキッカケに涙が溜まり出すでしょう(笑)飽きずに見てください。映画はカットの積み重ねです。

技術的にはあの序盤の病室のシーン。どうやって撮ってるんだ?ww目まぐるしいカット割りに加えそのカット全てが動いているwwあの状況説明の乱暴さは昨今の邦画にはない(笑)このぐらい観客を置いていってもいいんだ!これが映画だ!と言わんばかりの巨匠の豪腕が冴え渡っていました。ただ気持ち悪くなる人も中にはいると思います。

そして大林作品独特の合成具合wあれはあえてやっているのか、不思議な感覚を与えてくれます。どこからがCGでどこまでが実写なんだ?訳が分からなくなるw

役者陣の極限まで高められた集中力。映画を見ているのに舞台で生身の芝居を観ているような感覚に陥りました。

常盤貴子の美しさは恐ろしい。画が締まる締まるww
nancyy

nancyyの感想・評価

5.0
観終わった瞬間からもう一回観たくなる最高のやつ。ひれ伏した。
長岡花火を観て、その派生というか連なる作品と聞いていて
ビクビクしたし、序盤やっぱりコマ割りというかアングルというか
演劇調のセリフ回しと、視線の向かう先どこって感じとかでなんかやっぱ違和感あるなー

と思ったけど
案外その先普通に演劇寄りの映画くらいの感覚で観れた
やっぱり尺は長いし、込められたメッセージが露骨な感はあるけど
長岡花火よりはずっと観やすかったし見応えあった
こく

こくの感想・評価

1.5
もう大衆に向けた物語の整合性や絵面の説得力なんて、もう御大は気にしていないのかも。

大林監督は生きながらにして向こう側にいるのではないか。

ある意味デヴィッド・リンチよりずっと難解な作品。
Iri17

Iri17の感想・評価

5.0
1人の老人の死を軸に、戦争、国家、家族、愛の本質が語られる。

この映画を簡潔にまとめるなら
「この映画は芸術であり、日本であり、人生であり、家族であり、愛である。この映画は真理である。」
僕はそう感じた。

この映画を監督大林宣彦は「僕は3・11以降、芸術は風化しないジャーナリズムだと決めましてね、それでこの作品を作った。名付けて『シネマ・ゲルニカ』ピカソのゲルニカが人々の心を揺さぶり続ける様に、想像力で僕らは(戦争体験を)伝える」と語っているという。
この映画は斜陽国家である日本のリアリズムを表現している。その様はまさにピカソがゲルニカで表した戦争の恐ろしさ、科学文明の発展による人間の傲慢さと愚かさである。大林宣彦という人は現代のピカソだ。絵画を活動写真という表現方法に置き換えた真の芸術家なのだ。この作品に描かれているのは大林宣彦の戦争体験と戦争への忌避感である。この作品は恐ろしい、そして暗い。

しかし同時にこの作品は暖かく、希望にも満ちている。大林宣彦の人間への揺るぎない愛が貫かれているからだろう。「生」の力と意味がこの作品からは溢れ出ているし、「死」すらも彼は肯定する。人間の「生と死」は大きな宇宙の一部に過ぎない。それでも一人の人間の「生と死」には意味がある。大林宣彦はそう力強く肯定する。

3.11以降、日本では「絆」や「繋がり」が強調され、埋没した1億2千の個が大きな流れの中に流されているように感じる。
「発展の為には原発は再稼働しなくてはならない」
「会社の為に休みなく働け。パワハラやセクハラも我慢しろ」
「外国が攻めてくる。海を埋め立てて、憲法を変えよう」
このような大きな流れは日本人が自然の一部であることを忘れている傲慢さによるものだ。彼は映画というアートを通して本来あるべき人間の姿を表現しているのだと思う。それは生と死、そして愛だ。

「メリークリスマス、皆が望めば戦争は終わる」ジョン・レノンの歌の歌詞だ。
ジョン・レノンも大林宣彦もアートを通して、哲学も政治も愛も表現した真のアーティストだ。

この国は明らかに不穏な空気が流れ、間違った方向に進んでいるように感じる。大林宣彦の「シネマ・ゲルニカ」と彼の平和と愛への想いを受け継ぐのは若い僕たちの責務だろう。
3時間近くある作品だが、カットと会話を短く切るという彼の演出も相まって、長さは感じない。むしろあっという間に終わってしまう。僕にとって彼の作品は3作目であるが、僕は彼が日本で、いや世界で1番偉大な映画監督の一人であると確信している。
3月に見た「この空の花」に圧倒されつつも、
長いから覚悟が必要で先延ばしにしてきたが、
今作もやはり圧巻でした。

「この空の花」ももしかしたらそうだったのかもしれないが、
今作を見ながらすごく「フォークナー的」だなと感じた。

印象に残したいフレーズやモチーフを
ただ一度だけポッと出すのではなく、
重ねに重ねる中で本当に少しずつ全貌がわかっていく。
語り手を自在に変え、時間軸にとらわれないところもフォークナーっぽい。

そしてただ線だけで写すのではなく、
いくつもの人々の物語を重ねていき、
綾野=伸子の絵が描かれていく。
もはや生と死の境界線は悠々と飛び越え、
ある人とある人の物語が重なり合う。

あまりにも残酷な現実に対して、
行列を作る音楽隊と芦別の景色が優しい。
やや説教くさいメッセージが、
広大に広がる野原に溶けてゆく。

弔いの時代だからこそ、
こういう映画が必要なんだろう。
素晴らしかった。
えつ

えつの感想・評価

1.5

【鑑賞記録】2018/11/10 スカパー録画分

北海道の綺麗な風景と、ときたま登場する元たまのランニングの人は印象に残ったけど、あとはあまりよく分からなかった。

大林宣彦監督の世界観は好きだったんだけど、これに関してはダメでした😥

映画というより舞台を見ている感じ。常に誰かが喋っているのと3時間という長さに疲れました。
のぶ

のぶの感想・評価

4.0
大林宣彦おじいちゃんの恥ずかしいくらい切実な願い想いがこめられていて嬉しかった
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