『Expedition Mars: Spirit and Opportunity』 (2016)

Amazon Primeの『Good Night Oppy』（2022）観た後すぐにDisney+でNATIONAL GEOGRAPHIC版を見つけ鑑賞。

内容、映像はダブって同じだけど、『Good Night Oppy』の方は、Wake-up songやセルフィーのシーンがあって、もっと人間とローバーの関係をドラマチックに描写してるのに対し、NATIONAL GEOGRAPHIC版はもう少し詳しく説明されてる感じ。

1/1/2023 Disney+

NATIONAL GEOGRAPHIC『Mars: One Day on the Red Planet』（2020）も続けて観た。これも良い。

オポチュニティ熱未だ冷めやらずってことで、宇宙→大西洋から再びの宇宙。『おやすみオポチュニティ』と扱ってる題材はほぼ変わらないし、同じ映像も多く使われてる。
せっかくどちらも鑑賞したので比較しておくと、まずはこちらの方が、圧倒的に人間メイン。スピリットとオポチュニティはあくまでも機械であって、この探査機開発に関わる多くの科学者・技術者たちの方にスポットを当てている。
そういうスタンスのため、2台のローバーは擬人化されず、「双子」という表現もされなければ「目覚ましソング」に言及されることもない。ドラマ性を排した客観的な構成で、ナレーションもいたってドライ。
そんな生真面目なつくりでも、遠く離れた地での挑戦と冒険はやはり胸を熱くさせてくれる。
おそらく世界トップレベルであろう頭脳たちが集結していても、こんなにも順調にいかないものなのね。打ち上げ3日前になってもバタバタあたふた。オポチュニティにいたっては打ち上げ7秒前にトラブル発生、カウントダウン中断を経てようやく宇宙へというドタバタぶり。結果が分かっていても、ついつられてハラハラしてしまうよ。
着陸成功時の映像は何度見ても感動必至。記者会見会場にチーム全員で押しかけて、警備に止められても強引に押し入っちゃうの最高じゃない？それこそ映画みたいよ。こういうのはお国柄もあるんだろうけど、全員でやり遂げたんだって誇りがあふれてて素敵だな。
7ヶ月にもわたる冬を越すことも、クレーターから出るための上り坂も、想定外の事態の連続で、それらをひとつまたひとつと解決していく情熱がひしひしと伝わってくる。
そして困難が困難だけで終わらないのもすごいね。太陽光が届きにくくなるためピンチかと思われた砂嵐の到来が、過ぎてみればパネルに積もった砂を吹き飛ばしてくれていたり。壊れた車輪を引きずりながら進んでいたことで、地表を削ることになり、そこに微生物存在の可能性という新たな発見があったり。
これぞまさに禍福は糾える縄の如し。
理系のお仕事ものとして分かりやすく丁寧に作られていて、小中学生にもぜひおすすめしたい良作。

28（1901）

スピリットとオポチュニティに母性が沸いてしまった。何にもない火星で1人ぽつんと健気に探査する姿に可愛げも覚えた。研究者たちや科学者たちの仕事を知れてよかった。最後の締めくくりの言葉も好き。

映画オデッセイを見たばかりだから同じような映画を見れて良かった