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アリスの住人
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目次

アリスの住人の作品紹介

アリスの住人のあらすじ

実父から性的虐待を受けたつぐみは、その事実を母親に打ち明けられなかった。その後悔とトラウマに囚われながらファミリーホームで過ごしている。もうすぐ高校卒業し社会に出ていかないといけない社会に出る準備をしないといけない年齢。今ある日常をどのように変えていけばいいか…。そんなある日、賢治という青年と出会う。自分が飲み込まれそうな気持ちになるという理由から海へ行ったことがないと話すつぐみに賢治は海へと誘うが、つぐみの心の準備は間に合わず断念する。徐々に賢治に惹かれていくつぐみだが、思いもよらぬ悲劇が待っていた・・・

アリスの住人の監督

澤佳一郎

原題
製作年
2021年
製作国
日本
上映時間
64分

『アリスの住人』に投稿された感想・評価

〈/言えない傷を抱えて/〉

【Introduction】

過去はときに痛みを伴う
色や音で“あの頃”に飛ばされ
足下は崩れ去り視界が歪む
自分と世界の境界線が分からなくなる
いわゆる“トラウマ”といわれるものは
“過ぎ去りし記憶”でいてはくれない
いまも自身の身体に巣喰い
歩む足に絡みつく
癒えない傷を抱えて
許せない過去を呪って
それでも
僕達は──
私達は──

【Cast and Crew】

監督は“澤佳一郎”さん
...『宮田バスターズ(株)-大長編-』を応援してくださっている素敵な監督さんです!
主演は“樫本琳花”さん
...表情の細かな表現で喪失感が伝わってきて、素晴らしいと思いました。
脇を固める方々にカメ止めの“しゅはまはるみ”さん、宮バスご出演の“みやたに”さんら豪華メンバー陣。

【Review】

《不思議の国のアリス症候群》
...自分の体の一部が通常より大きく感じたり、見ているものを大きく感じたり、時間が実際よりも早く進んでいくという奇妙な体験をする症候群を指す。

この「不思議の国のアリス」にちなんで命名された症候群を今作で初めて知りました。名前が付いているということはそれだけ沢山の方がこの症候群に悩まされているのだろうと思います。

今作は父親の性的虐待によってトラウマを植え付けられ、大人になった今でも不思議の国のアリス症候群に悩まされるひとりの女の子の“終わりのない物語”を描いています。

重いストーリーだとは予告から予想していましたが、なかなかにズドンッときますね。家族からは容易に逃れられないからなぁ、、。つらい。

そのつらさを抱えたこどもたちを見守るファミリーホームの大人たちが素敵だったなぁ。ときに離れて、ときに寄り添い見守る姿勢がほんとに。ファミリーホームという存在も初めて今作で知りました。知ることができてよかったです。

今作の“トラウマ”への寄り添い方が好きです。
克服はなく、絶望を抱えて、それでも花火は美しいし心許せる人達と過ごすのは楽しいんだよ。
がんばらなくていい。
がんばらなくていいんだよ。
と、暖かく包み込んでくれる作品でした。


予告でも言われていた言葉。
「家族が──
  いちばん残酷なことをする。」
というセリフですが、
今作で一番残酷で目を背けたくなる場面は 感動的ともとられている病室での謝罪シーンだと僕は思っています。
この映画は主人公の物語軸とはべつに、父親に暴力を受けていた同い年くらいの女の子の物語も同時進行していくのですが、
いまは寝たきりになったその暴力親父が着替えを届けにきた娘に言うわけですよ。
「ごめんな」と。

...いや、謝らないでほしい。
謝られたら、許さないといけなくなってしまうから。
一生その子にとっての悪人でいてくれよと怒りが込み上げてきました。

“憎い”や“許せない”という感情だって生きる原動力になり得ますからね。それを奪おうとしているんだよ。あなたは今。
感動的なBGMも相まって息が詰まる思いでした。そんなシーンじゃないのにと。
彼女が抱えているものを吐き出せたのはよかったけれど、あんな言葉だけで解消できるほど彼女の傷は浅くないだろうし、謝られたこの瞬間以降彼女はどこに怒りを向ければいいのだろうかと考えてしまったな。つらい。ほんとに。


一緒の劇場で観た宮バスの渡部さんも仰っていましたが、意義ある一作です。このような問題を考える機会を与えてくれた今作に感謝を。
そして皆さまも是非、劇場にお越しください。
一緒に考えましょう。

【Digression】

今作主人公のつぐみさんには
嘯さんの『がんばるな』を聴いてもらいたいです。
【 がんばるな/嘯 https://youtu.be/0xktZ6lveKw 】

つぐみさんにおすすめの映画めっちゃ紹介したい。。劇中では映画で彼女が心動くことは無かったけれど、いつか映画のなかに自分を見つけられるといいね。
澤監督、しゅはまはるみさんら舞台挨拶付き鑑賞。
以前に劇場前で監督自身がチラシを配っていて興味を持っていたので行ってきました。

グループホームに暮らす幼児の頃に性的虐待を受けていた女性の物語。
こういう経験を受けた人は大人になったら「性」に拒否反応を起こすような気がするけど、映画では逆の対応をしていたので面食らった…。
結末は観客に委ねるような終わり方だったけど、それぞれの人物の背景が少し中途半端だったのが残念。
でも海に行く車内のシーンが好きでした。(このシーンについてあとで監督さんやしゅはまさんにお聞きしたら色々教えてくださいました)
海で流れる尾崎豊の曲も🎵(このあと観に行った『カッペイ』でも尾崎豊が流れてた笑)

主演の樫本琳花さんの演技も良かったし、グループホームのママ役のしゅはまはるみさんも自然な感じで良かったから、余計に勿体ないな〜と感じました。
3.7
親からの虐待で心に傷を負った人たちを保護するファミリーホームの話。そこで生活をする3人の女子はそれぞれ抱えているものがあり、各人のドラマが展開する。重い設定ではあるが、優しい視点で描かれていて、自分もその一員になって見守っているような感覚で観れた。良作。

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