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『おれについてこい!』に投稿された感想・評価

◎女子バレー東洋の魔女 東京五輪優勝の舞台裏

1965年 106分 モノクロ 東宝・渡辺プロ製作
シネマスコープ *状態は特に問題なし

東京オリンピックで金メダルに輝き、「東洋の魔女」と呼ばれた女子バレー日本代表チームを率いた大松博文監督の著書をもとに、その厳しい舞台裏を描いた作品。

『用心棒』『椿三十郎』『赤ひげ』など黒澤明の数々の名作を手がけた菊島隆三が脚本、同じく黒澤明で『生きる』『七人の侍』などの助監督をつとめ、『あすなろ物語』『裸の大将』などの作品がある堀川弘通が監督した。

【以下、念のためネタバレ注意⚠️】





 

すでに、テレビのカラー放送(1960- )も始まり、小津映画でさえ全てカラーになっていたのに、東京五輪翌年の本作がモノクロだというのは、予算の関係か、監督の堀川弘通らが黒澤組ゆえのこだわりなのか。

1964年の東京オリンピックそのものの記憶はないが、「東洋の魔女」と呼ばれた女子バレー日本チームの人気は長く続き、テレビでドラマ『サインはV!』(1969-70)やアニメ『アタックNo.1』(1969-71)が話題を呼んでいたことは鮮明に覚えている。

その常勝チームを率いた「鬼の大松」と呼ばれた大松博文(ハナ肇)を中心に、コーチ兼キャプテンをつとめた河西昌枝(白川由美)ら日本代表チームのメンバのエピソードを、母体となった日紡貝塚女子バレーボール部時代から、回想形式で一人一人描いていく。

特に、大松が、日本女子バレーのオリンピック出場を強く要請されても、当時、日本は他の東アジア諸国と同じく9人制を採用しているため無理だと何度も断っていたことは興味深かった。
欧米人に比べて、身体が小さく体力で劣る日本人には6人制自体、向かないという持論をギリギリまで曲げなかったのだ。

また、大松が、家で子どもの起き上がり小法師を見て回転レシーブを思いつき、早速メンバーを集めて特訓するシーンも見どころだった。

ただし、練習シーンはあっても、実際の試合の場面になるとラジオ中継のアナウンスを聴かされるだけ。
これは、相手方の海外チームの役者が用意できなかったためだろう。

バストショットどころか、俳優の顔を下から仰いで大写しした画面が多いが、主演のハナ肇(1930-93)以下、抑えた演技でよくそれに応えて見劣りはない。

主演はハナ肇。
どうしてもクレイジーキャッツのリーダーとしてのイメージが強いハナ肇だが、本作ではコメディアンの片鱗さえ見せず、妻の美智代(草笛光子)からも口数が少ないと言われるほどの寡黙な男をしっかり演じている。

同じクレイジーメンバーの植木等や、ドリフのいかりや長介が晩年シリアス路線に転じた、いわゆる「森繁病」は有名だが、公開時まだ35歳と若いハナを、所属した渡辺プロ制作で起用したのは、大松監督と似ているからという理由もあったのかも知れない。

鬼と呼ばれた名監督大松博文(1921-78)については、本作で知ったが、東京五輪の翌年、周恩来の招きで1ヶ月中国に滞在して指導し、中国女子バレーチームの基礎を築いたらしい。
また、1968年の参院選に自民党公認で当選したが、1974年には落選して議員生活は一期のみでだったという。

劇映画としては、ドキュメンタリータッチとも言うべき落ち着いた作りだが、誕生して間もない6人制日本女子バレーチームの金メダルに日本中が熱狂した余韻が感じられる映画ではあった。

それにしても、ハナ肇ばかりでなく、自分より年下のキャプテン河西を演じた白川由美(1936-2016 二谷友里恵の母)まで鬼籍に入っているのに、草笛光子(1933- )がいまだに現役女優として主演映画が封切られているというのは驚異的だ。

モブ的出演では、淡島千景は、大松の妻美智代の友人の長谷川女史(シネヌーヴォの解説に「東洋の魔女」を支える女史とあったが劇中ではヨーロッパで活躍するピアニストと紹介されていた)で、ほんの3分足らず。

中村伸郎が、大原ニチボー社長。

島田正吾が、大松を説得する小畑東京五輪事務総長。

パパラッチ封じに選手村の外に宿をとったことを嗅ぎつけて、大松に「友人として乗せてくれ」と五輪試合会場への移動バスに乗り込んだ川口記者を滝田裕介。

そうそう、練習に明け暮れる選手たちが「団結」のハチマキをして、封切られたばかりの『ウエストサイド物語』を観たいと、大松に要求して受け入れられ、選手たちは熱中して銀幕を見つめるが大松はグースカ寝ているシーンも実話らしく面白かった。

《参考》
*1 おれについてこい!
1965年6月20日公開、107分
moviewalker.jp/mv21478/

*2 日本映画ブログー日本映画と時代の大切な記憶のために
おれについてこい!(1965)
2012-07-23 14:35:46
ameblo.jp/runupgo/entry-11309220374.html

*3 幻想館 おれについてこい!
www.ne.jp/asahi/gensou/kan/eigahyou54/orenitsuitekoi.html

*4 Jappy! 昭和クラブ
『おれについてこい!』で、東洋の魔女たちが「団結」と書いたハチマキで要求したこと
2023-11-28 21:34:
ameblo.jp/inmylifejappy/entry-12830485956.html

*5 『続 西の王将 東の大将』(1965年6月20 日・東宝・杉江敏男)
佐藤利明(娯楽映画研究家・オトナの歌謡曲プロデューサー)の娯楽映画研究所
2022年5月19日 10:05
note.com/toshiakis/n/n74374f34f027

《上映館公式ページ》
生誕百年 女優特集・第2弾
〈宝塚歌劇出身の2大女優〉
越路吹雪と淡島千景
2024.4.29〜6.7 シネ・ヌーヴォ
www.cinenouveau.com/sakuhin/koshijiawashima/koshijiawashima.html
大松博文「おれについてこい!」「なせば成る」が原作。1964年東京オリンピックで金メダルを獲得した女子バレー日本チームの映画化。ハナ肇が良い。女子チームも充実したキャスティング。実話だから、毒気とか悪役がいないのは仕方がないが、そういう調味料なしでも楽しめる。
再見。ハナ肇が大松監督にしか見えない!

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