『レギオン』
原題 Legion.
映倫区分 PG12
製作年 2010年。上映時間 100分。
神に見捨てられた人類と天使たちとの壮絶な闘いを描くアクション・スリラー。
『アイアンマン』『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』などで視覚効果を手掛けたスコット・スチュアート監督が初メガホンを取る。
出演は、ポール・ベタニーとデニス・クエイド。ポールが演じる、力強くセクシーな大天使ミカエルの姿は必見(スパイダー婆さん必見！！)。
余談ながら今作品ではポール・ベタニーが大天使ミカエルを演じ、デニス・クエイドが無神論者として描かれている。
現実には逆で、ベタニーは無神論者、クエイドはキリスト教徒だそうです。

モハベ砂漠のダイナーに客としてやって来た老女が突然怪物と化し、店は虫の大群に取り囲まれてしまう。
すると、武装した怪しい男、ミカエル（ポール・ベタニー）が現れ、人間を見限った神との戦いを宣言。
実はミカエルの正体は、神を裏切り、人類のために立ち上がった大天使だった。

敬虔なクリスチャンからしたらかなり冒涜な表現があるからか、製作国アメリカでは今作品は評価が悪い。
フィルマにおいても⭐低めの映画っすね。
“X-MEN”創始者のチャールズ・エグゼビア(＝プロフェッサーX)の息子を描いたスピンオフドラマ『レギオン』の方は人気あるのに(今作品と内容は全く違いますので悪しからず🙇)。
個人的には面白かったけどなぁ。
ポール・ベタニーが出演してるし、楽しませてくれるのに十分な魅力的な俳優やし期待した。
また、個人的にはダークファンタジー映画、特にばかげた武器や争いのある映画を好んで観るからかなぁ。
スコット・スチュワート監督の今作品『レギオン』は、一般的な方式を少しひっくり返したモンと云えます。
と云うのも同ジャンルの他の作品とは異なり、作中の人類は吸血鬼に襲われてはいない。
狼男でも、ゾンビでも、悪魔でもない(似てはいるが)。
その代わり、人類は天の軍勢に襲われる。
人類とその罪と暴力の歴史に怒った神は、人類を一掃することを決定した。
前回は洪水を起こしたと作中述べる。
今回は天使が意志の弱い者に憑依し、その者を利用して残りの人類を殺戮する。
これが全体像です。
そのため、幻滅した若者、妊娠中のウェイトレス、片手の料理人などなど、さまざまな人物がダイナーに取り残され、殺人的なスパイダー婆さん(少女までも)、攻撃的な糞ハエの群れ、信頼できない電子機器など、奇妙なことが起こり始めるという設定でした。
ポール・ベタニーは、黙示録を撃退するために謎めいた見知らぬちょいワル風男として登場し、彼らは共に憑き物が迫ってくるのを待つ。
今作品は、最初のシーンで過剰なほど硬質でエスカレートした、ぞんざいな始まり方をしていた。しかし、この直後、今作品は再編成と再集合を行う。
場面はダイナー内に変わり、緊張感がゆっくりと高まっていく。
キャラは効果的に確立され、小さな悪事のヒントが随所に散りばめられていたかな。
オープニング・シーンは、その後に続くシーンと比べるとあまりに不器用で、まるで別の作品にあるかのように感じられるんは否めない。
中盤は最も強い部分やった。
今作品では、すべてが結構うまくいっていた。
舞台の穏やかな退屈さは、登場し始めた超自然的な要素とうまく対比され可能な限り長引かせる、期待に満ちた邪悪な感覚を全体的に作り出していた。
憑依された者たちとの実際の対決はしばらく延期され、最初の攻撃者の死んだような無感情さが非常に不気味やった。
しかし、中盤のじわじわとした緊張感のある展開の後、映画が進むにつれて今作品は肥大化し、艶を失い始めた。
人里離れたダイナーでの平凡な日常と、取り憑かれた異質な恐怖を並列して描くことで、今作品は最高の作品になるんやろけど、平凡さを使い果たすのが少し早すぎた節がある。
人里離れたダイナーから、舞台は天国に変わるが、この時、予算がないことが問題になる(あからさまにけちったセット)。
天国は舞台として最適な場所ではない。
天国は驚くほど美しくなければならないと思うのに。。。
あんまり行きたいと思えないような楽園や、プラスチック製のような天使の羽では困るやん。
この辺りで興醒めした視聴者もいるんじゃないかな。
神やその直属の部下は、印象的に見える必要があり、そうでなければ、バカにしたように見えなくはない。
そうすると、それまで築き上げてきた緊張感が失われ、粗が目立つようになるねんなぁこれが。
それが今作品全体の欠点です。
何か良いもの（よく構成された設定、魅力的な説明の断片）を設定し、そのプラスアルファを拡大しようとする。
もし今作品が小規模なものに限定されていれば、かなり良い作品になったかもしれへんけど、今作品はそうではなく、広大な戦争の中心人物になりうるのに、困難な状況にある普通の人々のグループに焦点を当てようとはしない。
天国の門の前でなら、ダイナーに留まることもない。
そして、そのことがこの映画を良い映画から弱い映画へと引きずり込み、途中で他の評価を飛び越えてしまうんじゃないかな。
ワイヤーが見え、それがすべてペイントと特殊効果であることが明白になり、不信感を引き起こす。
特に最後のクライマックスシーンで顕著で、緊張感があって夢中になれるはずのシーンが、マンガチックになってしまっている。
また、プロットの中心である多くのアイデアをむしろ見逃していました。
プロットは大きく、複雑で、厄介で、関連性のないあらゆる種類の詳細と、十分に探求されていないアイデアを持っています。
レギオンが続編を望んでいたのは明らかで、そのための仕掛けを詰め込もうとしているように見える。
とは云え、役者たちは、ほとんどの場合、その盛り上がりや混乱を忘れさせてくれる。
ポール・ベタニーは、危険なよそ者という典型にぴったりな荒々しい強さで演技し、他のアンサンブルもそれぞれの役を明確に、魅力的に、そして素早く演じ分けていました。
特にジャネット・ミラー(スパイダー婆さん役)は、実生活では優しい老婦人であることは間違いないが、今作品では絶対的に恐ろしい存在でした。
結局のところ、序盤のダイナーのシーンは美しくまとまっているが、その期待に応えることは終始できていない。
複雑すぎるプロット、様々な視覚的な粗さ、目に余るほど雑なカメラアングルが、面白い俳優を使った面白いアイデアという核心部分を邪魔している。
今作品に感動したとは云わないが、もっとタイトで集中した映画にふさわしい側面があったことは確かで、他の部分が同じ基準に達していなくても、そうした側面はまだ楽しめた。
一方では、素晴らしい演技、いつもより少し斬新なアイデア、そして本当に洗練されたシーンがある。
一方では、肥大化したプロットと目に見える継ぎ目。見ごたえはあったが、もっと多くのことができたはず。
双方を鑑みて個人的にはそない悪い作品ではなかった。　

作中、ミカエル(大天使)が青年ジープ・ハンソンに云うセリフに(意訳で誤りある日本語訳ですが🙇愚訳)、実際の世界でも云えるなぁと感じたとこ抜粋しときますぅ。

かつて至上者がお前たち人間を
愛の対象に選んだ時
私は全天で最初に人間に敬意を表した
私の愛と人間に対する希望は
至上者にも劣らない
だが人間は
その愛に背いてきた
人種の違いや欲望が原因で殺し合い
古い書物(宗教)の言葉をめぐり
戦争を起こした
だがその暗黒の中でも
信じるに足る人間はいる
私は見てきた
挫けずにいる人間を
希望が失われた今でも
そう云う人は
迷いのすぐ近くに 救いがあると知っている
お前がそうだ ジープ

信仰心を失った人類に天罰を下すため、神は天使の軍団を地上へ派遣するが、大天使ミカエルだけは神の命令に背いて、人類の味方として人間たちと共に天使の軍団と戦うという、アメリカ発🇺🇸のホラーアクション。

"俺の知ってる天使と違う…（笑）"

評価があまり良くない作品だったので、期待せずに見ましたが、意外と悪くなかったです。というか、癒しの存在としてのイメージが強い天使が本作品では凶暴なキャラクターとして描かれていたことに関しては正直、ビックリしましたが…😅

低予算でありながらも映像のこだわりやテンポの良いストーリー展開などが個人的には高ポイントになっていて、スコット監督のデビュー作にしてはなかなか良い出来でした。みなさん、もう少し褒めてあげましょうよ🤣

また、天使に取り憑かれている老女やアイスクリームマンなどのインパクトのある顔芸もホラー映画としての怖さに貢献しているので、そこも良かったです👵🏻

ただ、ヒロインのお腹の中に宿っている子供がなぜ救世主になるのかの説明が最後まで出てこないのとアクション映画なのに人類と天使の迫力あるバトルがなかったことが個人的には残念でした。でも最後まで緊張感を保ったまま、楽しく見ることができたので宗教を題材にしたホラー映画にしてはそこそこの良作でした。暇潰しにはなるのでオススメです👍

それにしても大天使ガブリエルの見た目がハードゲイみたいな感じで、男性からモテそう。大天使ガブリエルになら抱かれてみたいと思う、ホラーマニア斗真でした。ガブリエルと〇◇□▲（自主規制）したいなぁ。ハァハァ…😻

※マッチョな天使も悪くないね👼

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人類を滅ぼしにやってきた大天使との壮絶な戦いを描いたバトルアクション作品。
ポール・ベタニー、デニス・クエイド、ルーカス・ブラック、エイドリアンヌ・パリッキ、チャールズ・S・ダットンらが共演。　

12月23日午後1時02分に一人の大天使ミカエル（ポール・ベタニー）が天から舞い降りる。一方、人里離れたモハベ砂漠の真ん中で、店主（デニス・クエイド）とその息子（ルーカス・ブラック）、妊娠八カ月のウェイトレス（エイドリアンヌ・パリッキ）、コック（チャールズ・S・ダットン）が細々とダイナーを営んでいた。車が故障して修理のために立ち寄った娘連れの夫婦や、息子の親権を得るためにロサンゼルスに向かう途中の男が店で一服していると、急にテレビ、ラジオ、電話が通じなくなる。そんな折、歩くのもおぼつかない老婆が食事のために来店し、ステーキを注文する。彼女は食事中に豹変し、天井を這いまわって人々を襲いだすが、コックが何とか射殺する。その後、ロス市警のパトカーに乗ったミカエルが店にやって来る.....　　

街から離れた砂漠の真ん中のダイナーで、突然、外部との情報が遮断される。そんな孤立状態で”アイス売りの化け物”や”尖った歯で生肉を食って天井を這うバアサン”が訪れ、ダイナーの人々を襲撃する。
そこに救世主のごとく、パトカーに乗って漢・ミカエルがやってきて頼もしい。
対して不気味なハエの大群や憑依された人々の群衆レギオンが次々とダイナーを襲撃してくる。
さらに大天使ガブリエルはトラップを仕掛けて人を騙しながら襲ってくるので、疑心暗鬼になりながら作品に引き込まれる。
銃撃戦による壮絶なダイナーでの籠城戦が繰り広げられ、ハラハラしながら攻防戦を満喫できる。
終盤は生き残った人たちがダイナーから逃げ出してカーアクションを繰り広げる一方で、最後は大天使同士の決斗も楽しめる。
神は安易に人間を助けるだけでなく、試練も与える。
そんな宗教ベースの不気味な世界観における攻防戦を満喫できる作品です。
果たして生き残るのは誰だ？
「そなたは命に従ったが私は御心に従った」　　

2024.1　テレ東で鑑賞（午後ロード・吹替：瀬尾友子 訳)

• #モハベ砂漠のダイナー”パラダイス・フォールズ”
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• #”ぞわぞわアイス”のアイスクリーム販売カー
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