ここにーるさんの映画レビュー・感想・評価 - 16ページ目

脱出(1944年製作の映画)

3.5

ヘミングウェイ原作。ボガート×バコール。フランス人レジスタンスをナチスから逃がしてやるアメリカ男の心意気みたいな話。この共演のあと実生活でも濁音カップルは結ばれる。そういえば何だか視線のやりとりにイチ>>続きを読む

スミス都へ行く(1939年製作の映画)

4.0

まるで松岡修造が国会議員になって旋風を巻き起こすようなもので。面白かった。こんな良識的な名作映画がありながら、アメリカ合衆国は今日に至ってもちっともいい国になってないのが"悲しい哉、人生"。黒人の男の>>続きを読む

裸のジャングル(1966年製作の映画)

3.0

エチオピア勢に包囲網を受けながら走る42.195km…そんな感じ。

潮騒(1975年製作の映画)

3.5

祝.サブスク解禁。〈愛の嵐〉とか〈絶体絶命〉とか改めて聴くとめっちゃいい。三島由紀夫の原作は読んではないが、なんか"ぽい"のが伝わってくる。美しい日本の原風景。特に三浦友和のフンドシ裸体がすばらしい。>>続きを読む

アンナと過ごした4日間(2008年製作の映画)

3.5

『早春』のイエジー・スコリモフスキ監督。お向かいさんの看護士アンナに恋心を募らせ夜な夜な部屋に忍び込む病院焼却炉係のおっさんの4日間の話。去年見た高良健吾のアンダーユアベッドとほぼ一緒。3日目ともなる>>続きを読む

トッツィー(1982年製作の映画)

3.5

シドニー・ポラック監督作。女優の撮り方が上手い人だと思う。この映画ではジェシカ・ラングをオスカー女優(助演女優賞)へと導いた。それにダスティン・ホフ"ウーマン"。上手いね本当にこの人は。コメディの棚に>>続きを読む

デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

4.0

初期作品『ミステリートレイン』に近いと思う。メシアにさえ見棄てられる地球っていうのがテーマなのか人類の物欲主義を揶揄する表現は今更感を覚えるも、人肉食以外にコーヒーやwi-fi求めるゾンビには>>続きを読む

グリース(1978年製作の映画)

3.5

当時ボンクラ兄貴の部屋からもしょっちゅう漏れてたからなぁ『愛のデュエット』。だから小学生ながら🎵アガンチュ~デンボウクライエンって意味不明にオレ語で口ずさんでた。フットルース世代なので実は今日初鑑賞。>>続きを読む

太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

3.0

原爆作って政府を脅す。確かプロ野球のナイター中継を最後まで放送しろって要求じゃなかったかな。まったくもってバカバカしい。

野獣死すべし(1980年製作の映画)

4.0

サイレンサーの試し撃ちで群衆の中で殺されるベテラン佐藤慶の名演。あれはおそらく一発撮り、さすがだ。松田優作演じる主人公の狂気に支配されていく相棒鹿賀丈史も見事なんだけど、ウェイター姿で出たファーストカ>>続きを読む

北の果ての小さな村で(2017年製作の映画)

3.5

その大自然は生きとし生けるものすべてを育てるエネルギーのゆりかごである(誰の言葉か知らぬが)。子連れのシロクマは撃たない。いいルールだ。

クレオ・レオ 君の名はヴェロニカ・ハート(1989年製作の映画)

3.0

クズ社長が行き掛かり上のトラブルで海に落ち、陸に上がると心はクズのまま何故かびしょびしょの美女の体に変貌していた。会社は乗っ取られ野獣のような男らにそのナイスバディを狙われさんざんな目に遭うも徐々に心>>続きを読む

銃殺(1964年製作の映画)

4.0

少なくとも一度は王と国のために戦ったのに。敵前逃亡した脱走兵はドブネズミと見なされるのか。「(まだ)生きてるのか?」の問いに「すみません」と返す上官と兵士の凄いやりとり。

フリーソロ(2018年製作の映画)

4.5

ただのロッククライマーの話なんかじゃなく変人と女と愉快な仲間たち。構成がとても好みだ。まるでドキュメンタリーの体を成した青春野望恋愛群像ドラマ(←なんだコレ)と言っていい。

伊豆の踊子(1974年製作の映画)

3.5

同時上映の小松左京原作SF『エスパイ』目当てで5つ上の兄に連れられて見たのが小4か小5の時。ある旅芸人一座と進む先が偶然一緒になる書生(学生)の束の間の話。三浦友和、山口百恵初共演。当時は何が>>続きを読む

火口のふたり(2019年製作の映画)

2.5

見たかったのと全然違ってたけど主演、柄本佑。『アルキメデスの大戦』での坊主頭の凛々しさの裏でこんな汚れ仕事をね、役者魂。

ガメラ対大悪獣ギロン(1969年製作の映画)

2.5

完全に子供シナリオだが大悪獣ギロンのビジュアルがなかなかのもんで。あのギャオスが簡単にぶつ切りにされてた。さすがのガメラも桂剥きにでもされるかと思いきや…。舞台が謎の惑星でやっぱり地球で大暴れしてくれ>>続きを読む

パピヨン(2017年製作の映画)

3.5

リメイク版もずっと気になっていてようやく。ギロチンのシーンは脚色し過ぎの感もマックィーン✕ホフマンのオリジナルへの敬意が感じられ丁寧に描かれていたと思う。後半のコロンビアでの聖職者を含め周りがクズ過ぎ>>続きを読む

点と線(1958年製作の映画)

3.5

不謹慎を承知で書くと今のNシステムや防犯カメラ等の科学捜査の進化のせいで、こういった完全犯罪の風情や情緒というものが失われるのは如何ともし難く残念さを禁じ得ない。捜査は足で稼げ、というではないか。犯罪>>続きを読む

T-34 レジェンド・オブ・ウォー(2018年製作の映画)

3.0

独ソ戦における戦車vs戦車。例えが古くて恐縮だが中盤からはロシア版『勝利への脱出』(1981年ジョン・ヒューストン監督)といったところ。互いの戦車による肉弾戦が見ものでまるで喧嘩祭りさながらだ。ただこ>>続きを読む

ブライトバーン/恐怖の拡散者(2019年製作の映画)

3.0

ただの暴れん坊映画なのが実に惜しい。地球の裏側で巨大モンスターでも暴れさせてやりゃ良かったのに。ただし叔父さんの顎がグシャるグロ表現は面白く、同伴者と天井突き破って空に昇る時物理学上ちゃんと同伴者だけ>>続きを読む

ボーダー 二つの世界(2018年製作の映画)

4.0

顔面ヤバめで嗅覚が動物的に鋭いオバサンの事件簿的な話だと思ってたらもっとヤバいオジサンが現れて急展開してくっていうね、面白かった。例えば『ガタカ』っていう優生思想をモチーフにした映画の対極的な話なんじ>>続きを読む

蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

4.0

さっさとレンタル店に突っ返さなきゃな。次待ってる人にコレ早く見てほしいから。足を引っ張り合うんじゃなく、お互いがインスパイアし合って高みに登っていくのがとてもいい。そして松坂桃李の貫禄。

赤線地帯(1956年製作の映画)

3.5

売春防止法が制定される前後の赤線地帯にある"特殊飲食店"での女たちの悲喜劇。溝口健二の遺作。口減らし(食費減)や親の借金のカタに娘が叩き売られた時代と今の風俗嬢を同じに取っちゃいけないのだが。いかにも>>続きを読む

ぼんち(1960年製作の映画)

3.5

男児を産んだら五萬圓、女児なら壱萬圓。男尊女卑な描き方されててこれ大丈夫か、と思ったけど後半"男はつらいよ"って展開になっていくのが上手い。終盤の湯舟に浸る京マチ子、若尾文子、越路吹雪の魔女の3密。そ>>続きを読む

ランボー/怒りの脱出(1985年製作の映画)

3.5

地獄はアイツのふるさとだよ、と大佐。あくまでヤツの野良犬感を残したキャメロン脚本も、なぜかラジー賞。シリーズⅡまではギリ見れると思うんだが。おれは好き。

コンドル(1975年製作の映画)

3.5

主役のロバート・レッドフォードがキムタクみたいにカッコいい。命を狙われようがゴージャスヘアを隠すこともなく薄目のサングラスに黒いPコートなんぞでキメていた。裏切りのサーカス並みに正直分かったようで良く>>続きを読む

今のままでいて(1978年製作の映画)

3.5

"人生はブーメランよ"とばばあの旧友に諭され目が虚ろ。この表情こそマルチェロ・マストロヤンニの真骨頂で。一方ナスターシャ・キンスキーが妖しい目でおっさんを瞬殺するのもまた芸風。ヤった若い女は昔の女との>>続きを読む

悪魔の手毬唄(1977年製作の映画)

3.5

スクリーン映えする遺体損壊ショー、それが横溝シリーズだ。花を生けるごとく仕上げる。小・中学生だった当時夢中で見た。第2弾。再鑑賞してみると老刑事の淡い恋や劇中劇でサイレント(マツダ映画社)や活弁士など>>続きを読む

恐怖と欲望(1953年製作の映画)

3.0

キューブリックのデビュー作は戦争映画だった。敵陣に不時着した4人の兵士の話だがその割には緊張感がさほどなく、ゴリゴリにウェーブかけたブロンド美女が戦地で可愛いワンピ着て潮干狩りなんかするかね?ってとこ>>続きを読む

橋の上の娘(1999年製作の映画)

4.5

ナイフ投げの大道芸の男と"的"としての素質を持つ女が偶然出会う。何がいいって橋(端)から橋(端)までの尺が抜群だった。変態ルコント監督、わりと普通にオモロいのも撮れるやんけ。ナイフ投げのシーンは我慢汁>>続きを読む

2046(2004年製作の映画)

3.0

「2046」という近未来小説を書くトニー・レオンが女とヤりまくるふしだらな話。やはりキムタク飴はどこを輪切りにしてもキムタクの顔をしていた。※木村拓哉はその小説の登場人物として巻き込まれるだけの通りす>>続きを読む

7月4日に生まれて(1989年製作の映画)

3.0

ベトナム戦争ものやっとけばオスカー取れると思ったのかトム・クルーズ安易過ぎた。似たようなキャラでジョン・ボイト(『帰郷』)が取ってたし、このあとアクション俳優に舵を切り戻すというね。手前味噌だが私の独>>続きを読む

テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

4.0

これは二度見て二度ともハマった記憶。ブラピのクズ男の役、ジョージ・クルーニーも同じオーディション受けて落ちたのだとか。クルーニーの方が合ってなくない?

レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

3.0

私にはこの映画の良さがそれほど分からず。これにて御免つかまつる。