鹿江光さんの映画レビュー・感想・評価 - 14ページ目

鹿江光

鹿江光

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シグナル(2014年製作の映画)

3.3

≪65点≫:勢いはある。だが、しかし。
謎の施設に謎の暗号、感染、EBE、そういうSFオカルトロマンをくすぐる単語と状況が至る所に配置されている。だからこそ、惜しい!勢いはあるのに、いつまで経っても気
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薄氷の殺人(2014年製作の映画)

2.3

≪45点≫:期待外れも甚だしい!
雪の白さを受けながら進む物語。若干の哀しみが漂うフィルムノワール。なんというか、本作のファム・ファタールの立ち位置にいるグイ・ルンメイが美し過ぎて――「うお、なんだこ
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ANNIE/アニー(2014年製作の映画)

2.8

≪58点≫:笑顔になるミュージカル。
良い現代風のアレンジだった!「昨日のことはもう過ぎたこと。まだ今日は終わってない。心に正直になれば、幸せな明日が来る!」――そんな明るく直向きに生きるアニーの姿は
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フランシス・ハ(2012年製作の映画)

3.5

≪70点≫:半端な人生が勇気を与える。
目の前にあったはずの「若さ」と「夢」が薄れていき、気付いた時にはもうアラサー手前の女――、何もかもタイミングがずれていて遅い、そんな中途半端なフランシスの姿が徐
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きっと ここが帰る場所(2011年製作の映画)

3.3

≪65点≫:少し変わったロードムービー。
何気に手に取った作品だったが、これは……一風変わったロードムービードラマだ。大人に成りきれない“青年”が、父と家族に出会う話。意図的な説明を避け、次から次へと
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ドニー・ダーコ(2001年製作の映画)

2.5

≪50点≫:理解が追い付きづらい。
謎のウサギに告げられた終末までのカウントダウン。SF要素も豊富で、なんだか解らない世界観。どんな生活をしていたら、こんな話を思い付くのだろうか……。
生物が孤独に死
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ジュピター(2014年製作の映画)

2.3

≪45点≫:娯楽のSF、中身は薄い。
ウォシャウスキーの作品は、彼らの哲学を語るためにSF世界を舞台装置として巧みに使うイメージがあったが、本作は意外にもSFそのものを娯楽として扱っている。SFの世界
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ナイト ミュージアム エジプト王の秘密(2014年製作の映画)

3.5

≪70点≫:安心の着地点。
いやぁ笑った。シリーズお馴染みのキャラもしっかり見せ場があって、コメディとアクションのバランスがちょうどいい。あと、ロビン・ウィリアムズの台詞が心に刺さる。
特典映像でステ
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劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス(2014年製作の映画)

2.8

≪55点≫:人間染みた不完全。
シビュラがまた一歩人間に近付いた感じがした。なんか劇場版を観て、2期を観た方がしっくり来ると思う。
まぁシリーズを通して観ていたファンへのサービス映画という感じ。雰囲気
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メビウス(2013年製作の映画)

4.0

≪80点≫:表も裏もない。
夫の不貞を原因に、なぜか妻が息子の性器を刈り取るという冒頭から始まる。根源悪と見なされた「男性器の喪失」をきっかけに、性欲に翻弄される人間の姿が描かれている。全編台詞なし。
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ショート・ターム(2013年製作の映画)

3.5

≪70点≫:小さくても最善の光を探して。
ケア施設を舞台に、様々な人間の機微が温かく優しく描かれている。心と体の傷を抱えた子どもたちと大人たち。どちらも最善の光を見つけながら、薄暗い闇を彷徨いながら―
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ブルー・リベンジ(2013年製作の映画)

3.0

≪60点≫:出口を探し求める。
復讐劇ではあるが、本作は敵討ちを主軸とする物語ではない。生きる理由の全てであった復讐を終えた人間が、終わりを見失い、必死に出口を探し求める悲哀の物語である。
まさにタイ
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ザ・ゲスト(2014年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

≪65点≫:普通の面白さなのだが……。
なんだか普通に面白い作品を創り始めてしまったアダム監督。
戦死した家族の友人を名乗る男が突如現れ、親切で頼れる性格に思わず心を許し始めるが――。前半は爽快な「な
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ランダム 存在の確率(2013年製作の映画)

3.9

≪78点≫:進化するSFスリラー。
秀逸!発想の勝利!有名な思考実験をベースに、うまいこと世界観を創り出しているSFスリラー。
共存の崩壊はラストまで解らない。分岐した自分自身との駆け引き、作られてい
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REC レック4 ワールドエンド(2014年製作の映画)

3.0

≪60点≫:ド直球パニック。
POV手法で始まったシリーズも、最終章は変わった演出をせず、スリル満載のド直球パニックホラーで完結させた。見どころは相変わらず血と汗で輝くおっぱいである。そして迫り来る感
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6才のボクが、大人になるまで。(2014年製作の映画)

3.8

≪75点≫:人生は長いと思ってた。
終盤の母親の台詞がすべて。もっと長いと思っていた人生は、あっという間の一瞬だ。12年間同じキャストで映し出し、成長の過程がごく自然に繋がれていく。
何がすごいって、
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博士と彼女のセオリー(2014年製作の映画)

3.5

≪70点≫:人生の縮図。
「映画は人生の縮図を映す」とは言うけれど、伝記映画だとそのことがより一層強く伝わってくる。“車椅子の天才”の人生の縮図、数学的なものとは相反する「愛」の論理が、言葉にならない
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トム・アット・ザ・ファーム(2013年製作の映画)

3.4

≪68点≫:暴力に取り込まれる。
言葉で説明してしまえば、あまりいも単純明快な道筋。それなのにどこか空気が重く、スリラー染みていて、地味に眼が離せない。しかし話の内容が浸透してくるのには時間がかかる。
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マッド・ナース(2013年製作の映画)

2.0

≪40点≫:エロいやつを想像していたのに!クソッタレ!
宣伝とは大きく違って、エロも足りなきゃグロも足りない。中途半端を語ることもできないほどに酷い作品だった。もっと血塗れになってセックスとかするのか
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イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所(2014年製作の映画)

2.5

≪50点≫:クロエちゃんだから観ました。
クロエちゃんが可愛さに加え、美しさも手に入れて……ずっと見惚れてしまった。
生死の境で「Stay」か「Go」を選ぶ――今までの人生の走馬灯を再び生きて、愛のた
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プリデスティネーション(2014年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

≪78点≫:SFの意欲作。
パラドクスの出発点である「鶏が先か、卵が先か」という事象をうまいこと利用した作品。今までのSFパラドクスの一歩先まで踏み込んだような挑戦を感じた。『輪廻の蛇』という短編原作
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大統領の執事の涙(2013年製作の映画)

3.0

≪60点≫:男が見てきた歴史。
伝記映画ではあるが、社会的テーマがすごく濃い内容だった。それなりに人種差別というテーマには様々な作品で出会ってきた気になっていたが、まだまだ理解していない自分がいる。
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ミュータント・タートルズ(2014年製作の映画)

3.0

≪60点≫:疾走MAX!
久しぶりに頭をからっぽにして観れる作品だった。アクションも疾走感MAX!テンションもギャグも面白く、昔好きだったタートルズがまたハイクオリティで観れるのは感激だ。
昔の特撮作
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アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)

3.8

≪75点≫:英雄が崩れていく。
才能を持ち合わせた“番犬”として、戦地に4度も赴いた男の苦悩。ヒロイズムの空気を漂わせながらも、次第にPTSDによって崩壊していき、自分が戦ってきたもの全てに疑問を抱き
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12モンキーズ(1995年製作の映画)

3.8

≪78点≫:ディストピアの王道。
なんだろう、この「全てのピースが当てはまらないと気が済まない」みたいな感じは。パズルだって7割程度のピースがあれば、完成する絵柄のだいたいの想像ができる。でも本作は徹
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スイートプールサイド(2014年製作の映画)

3.0

≪60点≫:歪で真剣な性の叫び。
歪に狂っているんだけど、最後まで真剣に観てしまった。思春期の少年の暴走と煩悩、少女の懊悩と葛藤、「異性の毛を剃る」という一見ぶっ飛んだ変態のような設定の中に、真に迫る
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ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

4.0

≪80点≫:恐ろしい、そして怯む。
なかなか出会うことのない恐怖が着実に積もっていく感覚。ラストカットで、蛆が沸いたように全身が鳥肌立つ。
ごく日常に漂っているであろう人間の交錯を、ここまで力を持った
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コードネーム U.N.C.L.E.(2014年製作の映画)

3.2

≪65点≫:俺たちの戦いはこれからだ!
ジャンプの打ち切りみたいな終わり方だったなぁ。ド派手なドンパチアクションでもなければ、笑いに徹底したコメディアクションでもない。古き良き「憧れのスパイ」を、ファ
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ピエロがお前を嘲笑う(2014年製作の映画)

3.0

≪60点≫:取捨選択の裏に隠されたトリック。
人間は「見たいものだけを見る」――そんな取捨選択の隙を突いて、心理を巧みに利用した“騙し”系の作品だ。これまで数多くの作品で仰天トリックが語られてきたが、
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ドラキュラZERO(2014年製作の映画)

3.0

≪60点≫:新たな伝説。
新たなドラキュラ伝説の始まり。ドラグルの息子串刺し公は、なぜ悪魔の息子ドラキュラ公へと変貌したのか。
コウモリへと姿を変える新しい吸血鬼のビジョンも豊富で、甲冑もマントもさす
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ミッション:8ミニッツ(2011年製作の映画)

3.2

≪65点≫:設定の妙ですね。
タイムトラベルでもないし、パラレルストーリーだけどそのまんまでもないし、やはりSFは設定が命である。内容も適度に面白く、複雑すぎないのも良かった。
ウロボロス的な話でもあ
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サラの鍵(2010年製作の映画)

3.4

≪68点≫:闇を忘れるな。
ホロコースト・迫害の中で生きたひとりの少女の生涯。歴史の中に姿を消した少女の閉ざされた人生を、現代から蘇えらせる。時代が交錯しながら、話が進んでいく作品は良い。面白い。
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クラッシュ(2004年製作の映画)

3.4

≪68点≫:心の衝突。
多民族国家アメリカで、差別や偏見が衝突していく。何かを実感するかのように、互いにぶつかり合う人々が映し出され、様々な人生の一部に焦点を当て、見えない領域で絡み合う「心の衝突」を
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3時10分、決断のとき(2007年製作の映画)

3.5

≪70点≫:男は最期で決まる。
大物悪党とそれを護送する牧場主。互いに欠けていた部分に惹かれ、学び合い、物語は「3時10分、ユマ行き」へと収束していく。西部劇独特の銃撃戦もあるが、そこまでスカッとする
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ジャージー・ボーイズ(2014年製作の映画)

3.5

≪70点≫:再生までの物語。
フォー・シーズンズの栄光と衰退と再生を描く。ミュージカル調で、イーストウッドが見事に映画化している。誰もが聴いたことのある曲たちが出てきて、身体もノリノリになる。リベラー
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NY 心霊捜査官(2014年製作の映画)

3.0

≪60点≫:コンセプトの使い方。
海外ドラマでやれば売れそうなコンセプト。独特の勘を持つ警官と、アメスピを喫う神父さん。冒頭の“何か”を漂わせる演出は良いが、悪魔そのものの経緯が全体的に薄い。でも悪魔
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