KKMXさんの映画レビュー・感想・評価 - 15ページ目

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愛がなんだ(2018年製作の映画)

4.3

目利き揃いのフォロイー様方の評価が高い本作。完全ノーチェックでしたが、興味をひかれ鑑賞しました。
いやー、めちゃくちゃ面白いガーエーでした!こりゃ結構な名作です。


とても丁寧で誠実、リアルな作品だ
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黒猫・白猫(1998年製作の映画)

4.5

『アンダーグラウンド』の興奮冷めやらぬ中、タイミング良く上映されていたため鑑賞。さすがクストリッツァと言うべき、カオティックなドタバタコメディでした。
乱暴でデタラメできったなくて陽気でガチョウやブタ
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劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~(2019年製作の映画)

3.7

『響け!ユーフォニアム』シリーズは心象描写が実に丁寧で、シビアな現実もしっかり描く信頼できるアニメです。

しかも、前作にあたる『響け!ユーフォニアム 届けたいメロディ』はTVシリーズの総集編とは思え
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シンプル・フェイバー(2018年製作の映画)

3.6

ブレイク・ライヴリー目当てで鑑賞しました。

ブレイクちゃんは前々作『カフェ・ソサエティ』で初めて知りまして、大変な美女だ!と衝撃を受けました。新作観たいと思っていたので、満足です。

本作では、ブレ
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ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

本作は『怒りは怒りを来す』系のガーエーでした。
KKKだから黒人差別の映画かと思いきや、対立を煽ってエスカレートさせているトランプ的なものへの怒りを描いた作品だと思います。

KKKが黒人を攻撃するの
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芳華-Youth-(2017年製作の映画)

4.2

いやー、本作はキましたね。胸をブチ抜かれました。かなり好きなガーエーです。

正直、洗練された映画ではなく、野暮ったい作品だと思います。構成はハッキリ言って連続ドラマのダイジェスト。登場人物の掘り下げ
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アンダーグラウンド(1995年製作の映画)

4.9

すごい映画でした。すごすぎる。

いつもはあれこれ考察してゴタクを並べるのが好きなワタクシですが、ただただ圧倒され、言葉が出ない。

長尺嫌いが3時間を一瞬に感じるガーエー。大傑作。

ジプシーのとき(1989年製作の映画)

3.5

結構シンドいガーエーでした。あと長い。

クストリッツァだから、悲劇であってもユーモアがあって明るいのかと思いきや、かなり重苦しい作品でした。特に後半は笑えるパートはほとんどないです。うーん、ロマが抱
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希望の灯り(2018年製作の映画)

4.1

 とても地味で薄暗い映画でしたが、個人的には好きです。ジワリと心に染み込む作品でした。

 一見、カウリスマキのようなタイトルですが、作風はぜんぜん違います。あんなにユーモアもなければ寓話性もない。本
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翔んで埼玉(2018年製作の映画)

3.7

あ〜くだらなくて面白かった。
関東ヒエラルキー抗争が三度のメシより好きな俺にとってまさにド真ん中なガーエー。
こういう地元を自虐するギャグって、割と関東地方ではメジャーな気がします。

個人的には大ネ
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ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

4.0

本作はとても美しい映画だと感じました。

映し出された世界が、清濁併せ持った上できれいに撮れているように思えました。映像が世界を肯定している印象です。それは、本作に通底している愛と感傷と贖罪を卓越した
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運び屋(2018年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

初イーストウッド。普通でした。

話は面白いです。タタ爺さんのキャラもユニークで良かったし、メキシカン麻薬軍団も怖くてイケてました。
しかし、オチがどうにも気に食わない。

最後、長いこと関係が悪化し
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気狂いピエロ(1965年製作の映画)

3.9

『勝手にしやがれ』の6年後に作られた本作は、ほとんど同じプロットながらも本質的に異なった作品となりました。
さて、ゴダールは己が虚無主義とどう向かい合ったのでしょうか。


本作は鬱映画だと感じました
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勝手にしやがれ(1960年製作の映画)

4.0

いやー、最高にシャレオツなガーエーですね!

どこを切ってもスマートでスタイリッシュ。めちゃくちゃスピード感のあるカット割とか、洗練され切ったいなせな台詞回しとか、かっこ良すぎです。あと、ジャズね。B
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オアシス(2002年製作の映画)

4.5

 本作は複雑で、痛い、でも素敵な愛の物語でした。

 いろんな語り口のある作品ですが、本作が作られた約15年後の未来人として、『オアシス』の感想を述べたいと思います。


①障碍受容の視点から

 本
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ペパーミント・キャンディー(1999年製作の映画)

3.9

 重い!面白かったのですが、しんどい映画でした。あと長い。

 オープニングで、40歳くらいの、人生にドン詰まった主人公・ソンホがオープニングで列車に向かってダイブします。そこでソンホが「あの日に帰り
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バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

4.5

 初イ・チャンドン。さすが名匠、面白かったです!
 しかし、メタファや伏線が豊かで、いろいろと解釈できそうな作品なのに、上映時間が長く、集中力が維持できずあまり理解できておりません。残念。

 メイン
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.3

とても良いガーエーでした。

何が良いって、構造的に孤独で在らざるを得ない黒人ピアニスト・シャーリーに友だちができたってことですね。

シャーリーは当時の黒人でありながら富裕層で、さらに性的マイノリテ
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死刑台のエレベーター(1958年製作の映画)

3.8

 サスペンスはあまり得意ではないのですが、本作はそんな自分にとってもなかなか楽しめる作品でした。

 不倫関係にある社長夫人と部下のやり手が、ジャマになった社長を殺すという導入ですが、実行犯のやり手が
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昼顔(1967年製作の映画)

3.0

初ブニュエルでしたが、うーん、いまいちピンときませんでした。変態作家と名高いブニュエル、リンチ好きの自分とは絶対相性いいだろうな〜なんて想像していたのですが、所詮は予測にすぎませんねぇ。


オープニ
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突然炎のごとく(1961年製作の映画)

4.2

 作家・中島らもは『恋は日常に対して垂直に立つ』との言葉を残しています。つまり、恋の陶酔と恍惚は非日常、異界の領域です。そこには冷静さ、すなわち我を吹き飛ばすエネルギーが渦巻いています。恋に落ちても、>>続きを読む

市民ケーン(1941年製作の映画)

4.3

映画史上ナンバー1と評されることも多い本作。教養を深めるために鑑賞しました。

傑作とまでは思いませんでしたが面白かったです。やや冗長ですが、観応えたっぷりでした。

21世紀に観てもあまり違和感ない
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さくらももこワールド ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌(1992年製作の映画)

4.4

 20世紀のころ、VHSで本作を鑑賞したのですが、花輪くんの『ダンドゥット・レゲエ』のイメージしか残っていなかったので、初めて観るノリで鑑賞しました。
評判通り、非の打ち所がないウェルメイドなガーエー
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

4.2

 レイチェル・ワイズ様とエマ・ストーンの2大美女対決が見ものか…と思っていましたが、もっさり女王を演じたオリビア・コールマンが持って行きましたね〜!
(よくよく見るとコールマンさんが主演でした、納得)
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エターナル・サンシャイン(2004年製作の映画)

3.7

正直、難しい映画でした。構成が複雑で咀嚼しきれない。完成度はべらぼうに高いし感じるものはありましたが、集中できず。確定申告のことを考えながら観る映画ではなかったです。


あまりよく理解できてないです
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劇場版シティーハンター 新宿プライベート・アイズ(2018年製作の映画)

3.6

30年前、バカでヒマなクソガキだった私にとって、夕方に毎日放映されていたシティーハンターの再放送は絶好の暇つぶしでした。
シティーハンターにはハマったことはないですが、アホみたいに毎日ボケ〜っと観てい
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ちいさな独裁者(2017年製作の映画)

3.8

もともと観る予定はなくて、ノリで観てしまったのですが、重かった。
ノリで観る作品ではないですね。

本作はナチの将校の軍服を拾った脱走兵ヘロルトが将校になりすまし、暴虐の限りを尽くすという、人間の負の
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愛と銃弾(2017年製作の映画)

4.0

カオス、カオス、カオスなガーエーが観たいッッ!

という謎の衝動に駆られ鑑賞。確かになかなかにカオスなガーエーで楽しめました。
サスペンスでありながらミュージカルという切り口はカオスですし、さらにコメ
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ディア・ハンター(1978年製作の映画)

4.6

 ベトナム兵の描き方等、いろいろと批判のある作品とのことですが、個人的には傑作だと思います。実に観応えのあるガーエーでした。


 観客にもかなりの緊張を強いてくる、あまりにも有名なロシアンルーレット
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戦艦ポチョムキン(1925年製作の映画)

4.0

映画史における最重要作のひとつとのことで、教養を深めるために鑑賞しました。

私は本作が初のサイレント。サイレントでも字幕のモノローグがあるのにはビックリしました。サイレントって、動きと音楽だけで理解
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日の名残り(1993年製作の映画)

4.0

抑制した大人の恋物語かと思いましたが、どちらかと言うと後悔の物語かなぁ、との印象です。

時は1930年代、英国貴族ダーリントン卿に仕える執事(バトラーと言うらしい)スティーヴンスは、完璧に仕事をこな
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夜明け(2019年製作の映画)

3.0

なんとも微妙な味わいの煉獄ムービーでした。

夜明けというタイトルとは裏腹の、どこを切っても居心地悪い作品で、カタルシスのない悲劇、とでも評せそうな内容でした。

川べりで行き倒れていた(自殺未遂)青
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アリー/ スター誕生(2018年製作の映画)

3.7

デーハーなスターが爆誕する、アゲアゲな音楽全開のPV映画…だと当初は思っていましたが、流石に違うと認識して鑑賞。思っていた以上に暗いガーエーでした。

結構売れている中年のロッカー・ジャクソンに見出さ
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しゃぼん玉(2016年製作の映画)

4.2

市原悦子さんが亡くなりました。とても好きなおばあちゃん女優でした。
私は常々(実は1回くらい)、「これからはお年寄りアイドルの時代が来るッッ!」と主張していますが、市原悦子さんはまさにそのさきがけだっ
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洲崎パラダイス 赤信号(1956年製作の映画)

3.8

栄光なき天才・川島雄三のもうひとつの代表作。
幕末太陽傳よりも、ドライでニヒルな雰囲気があり、より川島雄三のセンスが前面に出ている作品だと感じました。

物語は元娼婦で絵に描いたようなビッチ・ツタエと
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幕末太陽傳(1957年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

日本映画史に残る喜劇の傑作とのことですが、実際とても爽快な名作でした。
正直、ギャグセンスは小津とかの方が現代的だと感じますが、本作に通底しているカラっとした疾走感は、娯楽映画の気持ち良さを存分に感じ
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