ktyさんの映画レビュー・感想・評価 - 28ページ目

まほろ駅前番外地(2013年製作の映画)

3.5

商店街のある街は、それぞれのお店の店主の個性がにじみ出ていて、そこに行き交う人々との交流は、ジャズのセッションのよう。
魅力的な店が集まる街は、より多くの人々を引き寄せる。

街の醸し出す雰囲気、
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曖昧な未来、黒沢清(2002年製作の映画)

4.5

以前『アカルイミライ』を観たとき
この映画のどこが明るいのか
さっぱり理解できませんでした。

だから深く理解したくてこの映画を観ました。そしたら、監督、俳優、関係者の名言満載で思わずメモを取りました
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MILES AHEAD マイルス・デイヴィス 空白の5年間(2015年製作の映画)

1.5

主役の人は、面長でマイルスに似てないのが残念。

電話は70年代だったが、緑のジャガーも最後のキーボードも70年代よりずっと後のもので、当然グラスパーもあの時代にはいなかった。時代考証がなってない。
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天才たちの頭の中~世界を面白くする107のヒント~(2019年製作の映画)

4.1

創造性についての金言集。
世界的な著名人が回答する際の
まじめな顔、ふざけた顔、
茶目っ気たっぷりの顔、
子どもみたいな顔が
いっぱいで楽しめました。

どれを金言とするかは、観る人の価値観や経験によ
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ヒッチコック/トリュフォー(2015年製作の映画)

5.0

『定本ヒッチコック映画術トリュフォ』のおいしいところのごく一部を巨匠映画監督たちが敬意をこめて、作品の映像とともに語るドキュメンタリーです。

これを観た後は、より映画を深く楽しめます。

定本は正に
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.5

映像も音楽もすごかった。
ただ自分の感動が表面的なのが悔しい。

登場人物とその背景はわかったつもりでしたが、話す専門用語が理解できず、話についていけませんでした。

もっと学習してもう一度観よう。
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独裁者(1940年製作の映画)

3.0

映画史上の名作の一つですが違和感が残りました。とても残念です。

それは、最後の演説です。
最初はいい演説だと思ったのです。
皇帝になりたくない。
支配や征服はしたくない。
皆を助けたい。
お互いの幸
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ガリーボーイ(2018年製作の映画)

3.5

階層社会のインドで、繰り広げられラップバトル。そこでは身分の異なるラッパーが同じステージで平等に実力を競うという設定が面白かったです。

ただワルがカッコいいという基本的な認識のもとにヒップホップが成
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ぼくは明日、昨日のきみとデートする(2016年製作の映画)

3.8

胸キュンの恋愛映画。
セリフとセリフの間の沈黙に、想像をめぐらすことができる、その間が絶妙。
まるでベンジャミンバトンの青春の1コマ。

ALWAYS 三丁目の夕日(2005年製作の映画)

3.3

以前にシンガポールに出張した帰りの国際線で観て泣いてしまい、恥ずかしかった。

泣かせる小ネタの波状攻撃、
後の高度経済成長に向かう日本の希望、

登場人物一人一人のキャラが等しく立っているので、退屈
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この世界の片隅に(2016年製作の映画)

5.0

誰の言葉か忘れましたが、「歴史とは勝者が描くもの」これは逆説的には、歴史上の事実とは勝者が描くものが正当化され、敗者の直面した事実で、勝者に都合の悪いものは、なかったことになるのか?

世間で歴史に関
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サマーウォーズ(2009年製作の映画)

4.5

この映画を観ると、遠い昔夏休みに、山の中腹の祖父母の家に親戚一同集まって大宴会したのを思い出します。

映画の親族は皆魅力的なキャラで人間味が豊か、それらがまとまりをみせているのは、政経済界の黒幕のお
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サムライ(1967年製作の映画)

3.9

冷徹な一匹狼の殺し屋を演じるアランドロンがかっこいい、眼福作品。

モノクロに青みがかった色調が全体を覆って渋い映画でした。

武士道とは死ぬことと見つけたり。
葉隠の教えを殺し屋に重ねたのかな?
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冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)

3.3

友人が、釣ったニジマスが大き過ぎて、台所でさばけず、お風呂でさばいたよ、と話してたのを聞いて、この映画のことを思い出しました。

これを 観た後はどんな残虐な映画にも驚かなくなった。ある意味トラウマ映
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銀蝶渡り鳥(1972年製作の映画)

3.7

梶芽衣子の一点を見据えたような目力、囚人服からカジュアル、ホステス、着物とコスプレ感満載の眼福作品。

銀座の裏通りは今も当時と変わらない風情が残っていると再認識しました。

カチコミ後の明け方の銀座
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犬神家の一族(1976年製作の映画)

5.0

血みどろの相続劇だが、主軸に島田陽子の気高い凛とした美しさと、石坂浩二のひょうひょうとした頭脳明晰ながら軽い演技で一級の娯楽作品に仕上がっている。

何年かに一度は観たくなる名作。

格調高い音楽、
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凶気の桜(2002年製作の映画)

3.5

最初の東映の表現、今なら許されるだろうか?挑戦的です。

窪塚洋介のギラギラと油の乗った演技、
今はなきHMV、
2002年の渋谷の喧騒、よく撮影許可が下りたなあ、関心しました。ゲリラ撮影?

粋がっ
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ジョゼと虎と魚たち(2003年製作の映画)

3.5

恒夫の若さゆえの勢いのあるジョゼへの接し方と、自分のずるさに情けなくなり泣いてしまうところは、まあしょうがないよなあと思った。

ジョゼの、自分の運命を受け入れる度量というか達観した感じが印象的だった
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風に立つライオン(2015年製作の映画)

5.0

アフリカの医療の最前線で多くの命を救い、亡くなられた実在した日本人医師を大沢たかおさんが熱演されました。

アフリカ、長崎の出来事が映画の中でつながり、命を救われたアフリカの子どもが成長して医師になり
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ホテル・アルテミス ~犯罪者専門闇病院~(2018年製作の映画)

3.5

近未来のロサンゼルスの犯罪者会員制闇病院で繰り広げられるバイオレンスアクション。

ジョディフォスター主演で影のある老人ナースを熱演。
その相棒の屈強なスタッフ、
魅力的な女殺し屋、
ギャングのボス
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スケアクロウ(1973年製作の映画)

3.0

短期な出所あがりのジーンハックマンと気弱な船乗りのアルパチーノ。

身長差と体重差、性格の違いと、ファッションの違い、ある意味凹凸コンビの醸し出す化学反応が少しずつ濃くなっていくあんばいが心地よかった
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セント・エルモス・ファイアー(1985年製作の映画)

3.9

デヴィッドフォスターのテーマ曲が格調高くて、青春の終わりのほろ苦さに花を添えてます。

東海岸の育ちの良い男女が、馴染みの店で繰り広げる群像劇。

レベッカ(1940年製作の映画)

4.7

ジョーンフォンテインさんが綺麗。あんなおっさんのどこがいいんだろう?財産?
最初のおばさんとジョーンさんが並んでるギャップがすごかった。カラーだったら屋敷や衣装の華麗さが引き立ってたのに残念。でも後半
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新解釈・三國志(2020年製作の映画)

3.0

三国志の映画『レッドクリフ』と比べる気にもならないぐだぐだ展開と間延びしたコント。そんなもんだろうと思ってました。数々の名シーンは押さえてました。

アバウト・ア・ボーイ(2002年製作の映画)

4.0

遺産で優雅な独身生活を楽しむヒューグラントが羨ましい。彼と、年の離れた男の子との友情物語。ラストが微笑ましい。

心の傷を癒すということ《劇場版》(2021年製作の映画)

3.9

安先生の実直さが地味に心をうつ。
被災された方々と先生との交流に、この映画でしか味わえない、人のつながりの大切さを教えてくれる、暖かい映画でした。

テレビ版の安先生の印象的なセリフを思い出しました。
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スパイの妻(2020年製作の映画)

3.9

赤いドレス、揺れるカーテン、陰影、長回し 、意外なところでクスリと笑え、どうにでもとれるラスト、古い車窓の効果などフアンの期待を裏切らない黒沢映画でした。残された社員が不憫!

ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

3.9

昔かたぎのヤクザと敵対するヤクザの抗争という昔からある流れプラス法律に追い込まれる厳しい現実そして反グレの台頭というありそうでなかったヤクザ映画でした。

館さんみたいな上司の下で働きたい。
ネットは
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ファーストラヴ(2021年製作の映画)

3.9

北川景子さんの美しさに圧倒。

窪塚洋介さんといえば私の中では池袋ウエストゲートパークのGボーイズのキング。だからいつ切れるのかと思ったら、それとは正反対の優しい大人の重厚感が最後まで続いて素敵。
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

3.9

役所さんの落ちぶれたヤクザの名演技を堪能しました。

イオンシネマワンデイパス3本目
このあと『ヤクザと家族』。疲れたー。

学生のとき80年代前半、風呂なし、トイレ共同の木造モルタルアパートに住んで
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わたしは分断を許さない(2020年製作の映画)

5.0

堀さんはNHKを退局した後、自身で報道の現場に足を運び、常に弱い人に寄り添い、彼らの人権と誇りを尊重し、問題の核心に切り込んでいきます。

香港デモにおける火炎瓶や銃の発砲という生々しい現場をマスコミ
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ガンジー(1982年製作の映画)

4.5

テレビで『跳んで埼玉』を観たあと、反動で真面目な作品が観たくなった。
ガンジーに関する本は何冊か過去斜め読みしたが、しっくりこなかったのだが、この映画を観て、非暴力運動により植民地から独立国家へと進む
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.5

欧米で、貧富の格差が、共通の問題と深刻に捉えられているんだなあ、、、そして問題提起しなからも一級の娯楽作品に仕上げた力量がすごいです。家具から空間から細部に至るまで計算された美しい、あんなエレガントな>>続きを読む

ドリーム(2016年製作の映画)

4.5

実在する3人のアフリカンアメリカ人の女性がNASAで懸命に働き、差別と戦い、困難を克服し、成功する話。
彼女たちが困難に立ち向かう姿が、素晴らしく、頑張ってと、心の中でずっと応援してた希有な映画。
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WATARIDORI(2001年製作の映画)

4.5

鳥の目線で広大な自然や都会の風景を満喫できます。

カメラが捉えた迫真の映像美。
音楽に例えると、現代の映画がデジタルデータなら、これはアナログレコードのように感じ取れます。

自然な風景の色彩の移り
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ドリーミング村上春樹(2017年製作の映画)

3.5

この映画を知るまで海外の翻訳は英語版から母国語に翻訳するのが多いとはじめて知りました。

しかしデンマーク人のこちらの映画の翻訳家は日本語からデンマーク語に翻訳されるという。その作業から生じる葛藤に観
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