kyokoさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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犬部!(2021年製作の映画)

3.7

某ドキュメンタリー番組で知った獣医師・太田快作先生(この映画にもカメオ出演してた)が在学中に作った、北里大学サークル「犬部」がモデル。殺処分される犬猫の保護活動を行い、さらには殺処分される犬を払い下げ>>続きを読む

グレゴリーズ・ガール(1980年製作の映画)

3.8

強烈なスコットランド訛りでの「ブラ取れ!」が笑える。
挙措がアンガールズのグレゴリーの奥手さと変な髪型がかわいい。10歳にして13歳の風貌を持つ妹ちゃんも最高だった。
想像を超えたティーンエイジャーの
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シルビーの帰郷(1987年製作の映画)

3.7

大雨がもたらした浸水からの「実録・汚屋敷になるまで」
現代であればなんらかの発達障害と言われたであろう叔母と、叔母に親近感を持つルーシー。ふたりが真っ当な社会生活を送れてナンボの価値観の中で生きること
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日常対話(2016年製作の映画)

-

このお母さん、母親としても、恋人としても、結構な「クズ」だと思うのは私だけかしらね。
同性愛者であるとかはまったく関係なく。

娘から聞かされたSmallどころではない話は、母親に「とりあえずの贖罪の
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サンマデモクラシー(2021年製作の映画)

-

米軍占領下の沖縄で、サンマにかけられた不当な関税に対して、魚卸屋の女将・玉城ウシが起こした「サンマ裁判」が、やがてアメリカから自治権を取り戻そうという、民衆の大きなうねりへと変化していく。この一連の流>>続きを読む

最後にして最初の人類(2020年製作の映画)

-

ヨハンヨハンソンの初であり遺作でもある長編監督作品。
旧ユーゴに作られたモニュメント「スポメニック」のショットだけが延々と続くもんだから、ついうとうとしてしまい、ティルダスウィントンに「忍耐強く、聞い
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いとみち(2020年製作の映画)

4.3

「ふふん、都会育ちにこれが聞き取れるかしらね」と映画館でしょうもない優越感に浸っていた東北生まれの私だけれど、ばっちゃんの津軽弁は濃厚かつ高速で時々おいてきぼりをくらう。でも字幕はつけなくて正解だった>>続きを読む

少年の君(2019年製作の映画)

3.6

高校生どころか中学生にすら見える「13億人の妹」チョウドンユイの童顔力が炸裂。シャオベイ役の男の子は中国の超人気アイドルグループのメンバーだそう。

泣く気マンマンでいったんだけどなー
盗作騒ぎ自体が
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東京クルド(2021年製作の映画)

-

クルド人難民として日本に暮らしながら、難民認定もされず働くことも許されない。
「仮放免」とはなんと日本にとって都合のいい言葉だろう。
彼らは法には触れたかもしれない、でも罪は犯していない。

日本人と
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ゴリアテ(2018年製作の映画)

3.8

ゴリアテというタイトルに「ラピュタ?」と思ったのは私だけではないと思うけど、そもそもラピュタに出てくる飛行戦艦がなにゆえ「ゴリアテ」という名前なのか、一ミリも考えたこともなかったのでこの機会にググって>>続きを読む

ブニュエルと亀甲のラビリンス(2018年製作の映画)

3.6

この作品に参加しながら、今日まで完成版を観ることがなかったという、東京在住のアニメーター、ポール・ウィリアムズ氏のトーク付き。

『黄金時代』の公開中止の憂き目にあったルイス・ブニュエルが、その後ラモ
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システム・クラッシャー/システム・クラッシャー 家に帰りたい(2019年製作の映画)

3.9

幼少期のトラウマが起爆装置となって、少女は体ごと爆発する。その叫び声は耳にこびりついてなかなか消えることはなく、聞くたびに疲弊度が増していった。

爆発→対策→期待→爆発、の地獄の反復は、結局彼女を救
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今宵かぎりは…(1972年製作の映画)

3.8

年に一度の聖ネポムク祭、この一夜に限り、召使と主人はその役割を交換する。
てっきり貴族たちが召使のコスプレしてかいがいしく働くのかと思い込んでいたら、召使たちを饗宴のテーブルに座らせての大余興大会だっ
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ラ・パロマ(1974年製作の映画)

4.0

冒頭のクレジットの「これは一体何の音?」みたいなBGMからはじまって、クラシックありオペラありシンセありで音楽の使い方がなかなか酔狂。イングリット・カーフェンの「上海」はすばらしく、「山頂オペラ」は、>>続きを読む

妖婆 死棺の呪い(1967年製作の映画)

3.6

ゴーゴリの短編を元にしたファンタジーホラー。
娘に取り憑いたババアの霊と神学生との闘いというから、エクソシスト的に霊とのがっぷり四つかと思いきや、チョークで描いたシールド円の中で娘からの攻撃を朝が来る
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Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

3.8

ストーリーそのものは既視感ありありというか、「ジョン・ウィックのまんま」なパーツがちらほらする、お家芸&2を作る気満々系。
主人公のあまりの容赦のなさに、「あれ?チンピラ相手にここまでする理由って、な
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Smiley Face(2007年製作の映画)

3.9

マリファナでラリったまま、さらにマリファナ入りカップケーキを食べてしまったジェーンのクレイジーな一日。イっちゃってる思考回路でもって、どうにかしようとするのがあまりにもばかばかしくてげらげら笑えた。>>続きを読む

ペニーズ・フロム・ヘブン(1981年製作の映画)

3.7

妄想ミュージカルはダンサー・イン・ザ・ダークの元ネタになっているらしい。
あちらはビョークのリアル歌声だけど、こちらは30年代の音源をそのまま使った口パク。
唐突に始まるショータイムは、1930年の大
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アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

5.0

極上のエンターテインメント。
最初から最後まで余すところなく楽しかった。最高だった。
(ひとつだけ不満があるとしたら、始まる前に劇場でサントラが流れてしまう点。人それぞれかもだけど、私はこれやめてほし
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ペトルーニャに祝福を(2019年製作の映画)

3.6

大学出の32歳、実家暮らしのウエイトレス、おデブ。
学歴を生かした職に就くことも結婚することもできないまま、日々母親の的外れな干渉に苛立つペトルーニャが、セクハラ圧迫面接でクサクサしている帰り道で出会
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アメイジング・グレイス アレサ・フランクリン(2018年製作の映画)

-

クイーンオブソウルとして名高いアレサフランクリン、私が初めて知った80年代の彼女はポップもロックもこなす、衣装がド派手なめちゃくちゃ歌の上手いおばちゃんというイメージで、ゴスペルシンガーとしての歌を聴>>続きを読む

恋人たちとキャンディ(1956年製作の映画)

4.0

むちむちボディに「笑顔の安売りはいたしません」顔のペギーによる「必殺・ロリポップ舐め」は『小さな逃亡者』のジョーイの「秘技・綿アメ丸め」に匹敵する大胆さだった。

子どもを侮るなかれ。大人が思うよりず
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小さな逃亡者(1953年製作の映画)

4.7

兄やその悪友たちにとんでもないドッキリを仕掛けられた7歳のジョーイが、たったひとりたどり着いたのはレジャー客でごった返すコニーアイランド。
さぞや不安で仕方がないに違いない……と思ったそばから速攻元気
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静かについて来い(1949年製作の映画)

3.7

マネキンによる手配写真がシュールで不気味。面通しならぬシルエット通しに「これ無理じゃね?」と思ったけど、顔の見えなさがかえってその個性を浮かび上がらせるさまは、顔以外の要素で「これは知り合いか否か」を>>続きを読む

ファーザー(2020年製作の映画)

4.2

父親の老いに対峙した娘目線の辛さで観ることになるだろうという予想に反して、アンソニーの混乱に同化し、ともに不安に陥れられるという、疑似体験型恐怖映画だった。捉えることのできない時系列、いやそもそも系列>>続きを読む

ジョージア(1995年製作の映画)

3.5

「ミス・ファイヤークラッカー」に輪をかけてのシスコンぶりにメンヘラ要素が加わってぐったり。。
90年代のパンクメイクが繰り出す歌声は血反吐感満載で、コステロはまだ我慢できたけど、ヴァンモリソンのTak
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ミス・ファイヤークラッカー(1989年製作の映画)

3.1

黒歴史しかない土地から飛び出すためのきっかけにしちゃあ、ミスコン優勝とはずいぶんとハードルが高い。
いくら小さな町のお祭りとは言っても決勝進出は厳しいだろうにと思っていたら、松野明美ばりのテンションの
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ファイティング・ファミリー(2019年製作の映画)

3.8

ドウェイン・ジョンソンのおいしいとこ取り感が少々鼻につくけど、フローレンス・ピューのずんぐりむっくりとハスキーボイスが開花した、スポコンもの、家族愛ものとして笑って泣ける真っ当な映画。

WWEはあま
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絞殺魔(1968年製作の映画)

3.9

連続のフライシャー、2本目。

1960年代にしてこのマルチ画面!
面白いんだけど物語よりも斬新さが先行しがちな前半に対して、後半は一人の男の脳内を覗き込むような巧みな描写に惹きつけられた。
精神障害
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ソイレント・グリーン(1973年製作の映画)

3.5

1973年に想定された2022年の世界では人口爆発が起きていた。
肉や野菜があったことは遠い昔のお話で、一部の金持ち以外は人口食糧「ソイレント・グリーン」で命をつないでいる。
情報屋は「本」と呼ばれ、
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デカローグ デジタル・リマスター版(1989年製作の映画)

4.2

昨年のポーランド映画祭から始まって、ようやく全10話完走。
少ないセリフや挙措から背景を推し量るのが大変だったり寝ちゃったりで正直咀嚼しきれなかった回があるのが悔やまれる。

ワルシャワ郊外の巨大団地
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SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)

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未成熟さと好奇心のバランスがいちばん危ういお年頃12歳に群がるおじさん時々おじいさんたちが大体モロだしたり磨いたりしている。うん、すばらしくキモイ。
と思えば急にナイスガイの爽やか青年が出てくるけども
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POP!(2021年製作の映画)

2.5

大好きな小村センパイの長編初監督作品なので、ご祝儀の意味でももっと高いスコアをつけたかったのだけど、うーん、これが限界。

「大人はこどもに戻れない」というコピーを掲げて、大人と子供の狭間=19歳がも
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マンディンゴ デジタルリマスター版(1975年製作の映画)

3.7

むごたらしい場面が続く割に今ひとつぴりっとしないのは、白人ハモンドの中途半端なヒューマニズムのせいか、「大草原の小さな家」でも見てるかのような緩やかに鳴り響くバンジョーのせいか、リウマチの足をあてられ>>続きを読む

ハウス・イン・ザ・フィールズ(2017年製作の映画)

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モロッコを舞台にした映画はあれど、モロッコ制作映画を観るのは(たぶん)初めて。
基本ドキュメンタリーはスコアをつけないのですが、これは違う意味でノースコア。なぜなら2/3は寝たから。

被写体から能動
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街の上で(2019年製作の映画)

4.0

「his」「mellow」のガッカリ通り越して怒り、のあとだっただけに不安だったけれど、これはずっと楽しかった!
オフビートの会話は笑わせどころもきっちり押さえているうえに伏線も仕込むという脚本の計算
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