鑑賞後しばらく席で呆然としていた。その日ずっと余韻を引いた。
タイトル通り多くの青色が映像に使われている。訴えかけてくる青のイメージは冷たさ、孤独、憂うつ、そして自由。
事故で夫と娘を失いひとり生>>続きを読む
究極に暗く重く、やるせない余韻をずっと引きずりもう二度と観たくないと思うのに、その完璧な美しい世界にまた引き寄せられる傑作。
こんなコメントは不謹慎かもしれないけれど、殺人のシーンが秀逸だ。まず構図>>続きを読む
試写会にて
昏睡状態から目覚めないのは、目覚めたくないから。このままの方が居心地がいいから。そんなケースもあるのかも知れない。そして、子供は親の喜ぶことを察して行動するんだなって。そんなことを考えさ>>続きを読む
世の中にこんな夢のように美しい映画があったのか…開始数分で恋に落ちました、この作品に。ずっと観ていたかった。
イレーヌ・ジャコブの類まれな美しさ。ベロニカ役は彼女以外に考えられない。そしてプレイスネル>>続きを読む
本家フランスのヌーヴェル・ヴァーグは久しぶり。ヌーヴェル・ヴァーグってこんなに柔らかくてグダグダだったかなぁ?
シャルル以外の登場人物がみんなグダグダ。魔性の女・フロランスはツンツンしてる割に誘惑にす>>続きを読む
「ブルームーン。出会いの曲なの」という彼女のセリフで曲名を知った、素敵なピアノ・ジャズ。彼女の幸せだった頃を象徴する曲。
過去のセレブ生活を引きずって現実を直視しようとしない、痛々しいジャスミン。し>>続きを読む
素敵なジャズを聴きたくてアレン作品を観ることも多いのだけれど、これほど音楽と映像が強く結びついて印象に残る作品も少ないかも知れない。『Si tu vois ma mère 』(シドニー・ベシェ)。ゆっ>>続きを読む
ヒッチコックと同じ時代のポーランドのミステリ・サスペンス。ふだんミステリをあまり観ないせいか私は理解に難儀して2度観たけれど(^^;)面白かったです。
ひとりの男が列車から飛び降りて死ぬ。この事件か>>続きを読む
リオのカーニバルが舞台の哀しいラブストーリー。サンバのリズムにのって老若男女誰もが踊る踊る踊る〜・:*+.\((^o^))/.:+
遠い異国・ブラジルの熱気を浴びるように肌で感じられる。
時折ギター>>続きを読む
訳あって風俗店で働くことになったごく普通の中年主婦。その仕事は、手だけで客を喜ばせるというもの。ところが意外にも彼女はゴッドハンドの持ち主で、ブースには連日長蛇の列が…
…と書くとなんかあれですけど>>続きを読む
追い詰められ、ギリギリのところで持ちこたえている女性たちの群像劇。イランの女性が社会的に抑圧された状況がリアルに伝わる。安定しないカメラや、アップとバストショットの多用、テヘランのごちゃごちゃした白茶>>続きを読む
浜辺に置き去りにされたピアノを弾く女性、その傍らで踊る少女。この幻想的な光景が忘れられない。
スコットランドからニュージーランドに嫁いできたエイダが弾くピアノは、バッハやショパンといったクラシックで>>続きを読む
2017年の劇場鑑賞の締めくくりに観る。
メインのモノクロームに時折すべりこんでくるカラー映像。なめらかな美しい映像にみとれた。
ショパンのノクターン。
ヴェルレーヌの詩。
ルーブル美術館のマネの絵>>続きを読む
ノア・バームバック監督は人の心の機微を描くのがすごく上手。ずいぶん昔に一度観て、好きな作品だったので再見です。離婚した両親の家を行ったり来たりさせられる兄弟の話。
家族って難しい、夫婦って難しい。親>>続きを読む
これは傑作。清々しくて素直に胸を打たれた。たくさんの人におすすめしたいヽ(´ー`)ノ
サウジアラビアは宗教的な縛りがすごく厳しい国で、イランやパレスチナ・トルコ等他のイスラム圏の映画と比べてもその景>>続きを読む
濃密な、骨太の作品だった。素晴らしかった。
言い争い、押し問答、裁判所での尋問。作品のほとんどがそんなもので構成されている。音楽もない。誰が悪いのか、どこに責任があるのか、真実は何なのか。和解が見え>>続きを読む
ゔぅ〜〜これは悔やまれる…
何がってリメイクの『バニラ・スカイ』を先に観てしまったこと。断然こちらの方がいいじゃないか( ´△`)真っさらな状態で観たらもっと面白かっただろうなぁ、残念。
夢と現実の>>続きを読む
度肝を抜かれる面白さ。刺激的!深く考えずに気楽に観られるけど後味の悪さもなかなかです〜〜
ある時、何かのスイッチが入ってしまう(キレるってことですね)瞬間が描かれるオムニバス。特に2話が好き。アルゼ>>続きを読む
これほどまでにフランスらしいフランス映画を久しぶりに観た気がする。
若木のようにみずみずしく、知的でありながら退廃的なイザベルの美しさ。エロティシズム。柔らかな光を浴びるような、余韻を残すラスト。>>続きを読む
だんだん毒が抜けていくジュネ監督、毒が抜け過ぎてちょっと悲しい。あの頃の独特の世界観は何処へ?
いやいや、毒の有無は単に私の好みの問題であって作品の良し悪しとは関係ない。だからここは色眼鏡を外してみま>>続きを読む
アーティスティックな映像とダークで詩情豊かな世界観。初見は随分前だけど今観てもやっぱりジュネ監督作品のマイベスト。
これでもかっていうくらい奇想天外で強烈なキャラクターが続々登場して、どれも完成度が>>続きを読む
果てしなく空想を巡らしたり偶然に頼る願かけをしてみたり。私もそんな子どもだった。だから立派な大人になってもずっと自分の狭い世界から抜け出せないアメリが愛おしいやら、歯痒いやら。
一風変わった他人との>>続きを読む
なんともいえない深い余韻。人の心の深淵を覗くような。
ウディ・アレンの、これまでの作品どれにも似ていなかった。冒頭流れるエリック・サティの音楽が本作の雰囲気をよく表していると思う。
50歳の女性哲学>>続きを読む
モノクロームだからこそ伝わる何かがあると感じた作品。しっとりと美しく、力強かった。
舞台は森の中の一軒家。老朽化しているとはいえなんとも瀟洒な家。91歳のアニェラは結婚生活も戦争時代も経験したこの家>>続きを読む
衝撃的な作品だった。
イスラエル軍占領下の、パレスチナの過激派グループ。イスラエル軍に対する報復として自爆攻撃が決定され、その実行者として若者ふたりが選ばれる。
「君たちは選ばれて名誉だ」「それが神>>続きを読む
これは掛け値なしに大好き。
他の方も書いておられるようにアメリカ版『ALWAYS 三丁目の夕日』か『サザエさん』のような、古き良き時代の(戦争があるから全て良きとは言えないが)ノスタルジックな大家族ド>>続きを読む
これは…なんといえばいいのか、毒をたっぷり盛った絵本といった感じ。有り体に言うと、気色悪いです。
とはいえ怖いものみたさに、胸がゾワゾワしながらも中盤までは釘付けだった。こんなに拒否反応を持ちながら>>続きを読む
ボクシングの試合がリアリティがあって迫力満点!息を止めて観てしまった。大満足。
ビリーがボクシングのスタイルも、考え方も、自分の生き方も変えていく流れがとても自然できめ細やかに描写されていて、予定調>>続きを読む
ジェイクの‘怪演’とはどんなものかと鑑賞。なるほどこれはすごいな〜〜
爛々と燃える、しかしどこまでも身勝手な冷たい目は背筋がゾッとするほど恐ろしい。
作品としてもシンプルながらグイグイ引き込まれて、>>続きを読む
『重罪と軽罪』とテーマは同じだけれど、あちらは‘選択’が人生を形作ると言っているのに対し、こちらは‘運’で左右される人生が描かれる。コインの表裏かも知れませんね。゚+.(・∀・)゚+.゚
スカーレッ>>続きを読む
浮気がテーマでマッチポイントと似ている。本人の出演もあるしユーモアがあって私はこちらの方が好きですね。後味も悪くない。
本筋とはあまり関係ないけど、映画を観ながら何かを食べるシーンがけっこう出てきて>>続きを読む
洗練とは対局にある?ような、荒削りな初期の作品。
アレン演じるさえない男が南アメリカの架空の国の革命家となり、なんだかんだでトップに祭り上げられて…と、あまりにバカバカしくて楽しい〜〜
彼が一時期ス>>続きを読む
面白かった!よくもこんな変てこなキャラクターを思いついたなぁ〜🤣
ドキュメンタリータッチのコメディ。それも設定が1920年代〜30年代だからわざと画像も古いフィルムふうに。
アレンが主役だけど、イン>>続きを読む
この時期に観たくなって再見。
なんて美しく切ない映画なんだろう…
恋する時のときめき、胸が押し潰されそうな苦しさ、世界がこれまでとまるで違って見える感覚。そんなものがきめ細やかに伝わってくる。
すこ>>続きを読む
これはよかったなぁ…すごく好き。
『天国の日々』が大好きなのに、本作は陰惨な戦争ものかとずっと思っていて(だって邦題が😅)手が伸びなかったんだけど、全然違った。
15歳の少女(シシー・スペイセク)と>>続きを読む
とても温度の低い作品だと思った。つめたいジャズの響き、マルタの薄い色素の大きな目、それから殺伐とした野原に十字架を立てて立ち去るシーンが象徴的で寒々しい。
コンパートメント形式の夜行列車は満席でごっ>>続きを読む