ローマ解放にいたるイタリアのパルチザンの闘いを、フォッセ・アルデアティーネの虐殺事件と、それにまつわる裁判。そして、ファシズム幹部の処刑などと共に紹介するドキュメンタリー作品。
埋まっていた遺体を発掘>>続きを読む
軍事教練を題材にした映画には、戦前だとプロパガンダで、戦後は反戦というテーマが付与される。これは後者の中の一本。
中盤までの予科練生活の再現が素晴らしかった。実際の兵学校を撮影した、戦中のプロパガンダ>>続きを読む
極端なエピソードを聞き出すことでキューブリックにせまるドキュメンタリーでありながらその取材対象もとんでもない才能を持っているというひと粒で二度美味しいドキュメンタリー。
「ハーブアンドドロシー」見てて>>続きを読む
反アパルトヘイト(特にアフリカーナ―の若者たち)のアンセムになったミュージシャンの足跡をたどるドキュメンタリー。
売れずに終わったミュージシャンだが、異国の地で大ヒットしていたという、奇跡のような状況>>続きを読む
玉砕したはずの部隊が生きこのっていたので、それは困るから、あくまで自発的にもう一度玉砕するかもしくは自決するか説得にしにいく話。
本隊から派遣された参謀が、圧迫面接で士官を追い詰めていくのがなんともデ>>続きを読む
ベルリン・オリンピックのボート競技で金メダルを獲得したのはアメリカ・ワシントン大学の二軍チームだったという史実が元ネタのスポーツもの。
俳優さんも、コスチュームデザインも、話の展開もすべてがスマート。>>続きを読む
WW2ヨーロッパ西部戦線におけるノルトヴェント作戦もしくはコルマールの戦いあたりをモチーフにしたフランスの戦争映画。
・寒冷地の戦闘。
・アルザス解放につながる戦果。
・兄弟が敵同士となって戦う様子。>>続きを読む
浅草オペラまわりの群像劇。
関東大震災が起こる前のムーブメント――浅草オペラの隆盛は、現代のアイドルグループや地下アイドルの流行にそっくりといわれても、ピンとこない=イメージがわかないこともあって再生>>続きを読む
シリーズ三作目。
主人公は固定だけど話はつながっておらず、それぞれパラレルワールドになっている。三作目ともなるとミッシングインアクション(MIA 戦闘中行方不明になった兵士)はなにも関係ない。
時代的>>続きを読む
当時のベストセラーの映画化で難病もの。
構成がひねってあったり、設定に凝ってたりといった難病ものの中にあって、あまりにも直球ストライクの展開で話には感動できる反面、映画としてはあまり面白くない。
とは>>続きを読む
反アパルトヘイト活動家スティーブビゴの半生と、その伝記を出版したイギリスのジャーナリストが題材。
時代的にはマンデラさんがまだ捕まってない頃に作られた映画で、世界的な世論(アパルトヘイト反対)の形成に>>続きを読む
テロリストの鎮圧で活躍したアメリカ陸軍士官学校卒の面々という体裁なんだけど、
・南北戦争がはじまるきっかけになった出来事のひとつ。
・南軍よりのスタンス。
・敵は奴隷解放運動のリーダー。
と、現代にい>>続きを読む
純愛ものかと思いきや、とある美しい女性の一生というコンセプトだった。
・足が悪く自分では動けない主人公。
・ヒロイン(男のほう)は出兵、復員。
・主人公が受けている変態行為(セクハラ)と、日常的なパワ>>続きを読む
いろいろつめこんであるけど表面的には王道の純愛ものになっているすごい文芸作品。
原作者は貧農の出で、共産主義系の運動もしていたひと(全日本無産者芸術連盟にいたとのこと)。そんな背景をしっていると、この>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
1876 年アメリカ・ペンシルベニア州の炭鉱が舞台。アイルランド系アメリカ人で構成された秘密結社による原始的な労働運動が題材。
原題は「モリー・マグワイアズ」でそれが秘密結社の名前。たぶんこれはツイン>>続きを読む
理想郷にたどり着いてしまった一行を追っかけた冒険映画。
混迷極める中国から飛行機を使って待避すると、機はハイジャックされており山奥に墜落する。
助けられた先は、寿命は伸びるし、悪い心は清められる不思議>>続きを読む
「風と共に去りぬ」よりも前に、南北戦争の南軍視点をやってのけた戦争映画。
南軍側の富農だけど、奴隷たちとの関係が良好という特殊な条件で、南北戦争以前の平和な世界をノスタルジックに描いている。
それが戦>>続きを読む
1958年にアニメーションと実写のハイブリッドを実現しただけでもすごいのに、さらに独創的な世界観を乗っけることに成功したカレル・ゼマンの代表作。
話がシンプルで画面に集中できてよかったけど、これは、シ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
日活の文芸路線を代表するかのような一作で終始ビビりまくってた。
足の切断を免れて奇跡的に回復したら、そのせいでまた徴兵に取られるという展開が素晴らしい。(これはまあ原作の話だけど)戦争の理不尽さ、残酷>>続きを読む
大ヒットした難病もの「愛と死をみつめて(1964)」と同じ路線を狙った日活のメロドラマ。
・今度の病気は原爆病と、社会派要素あり。
・吉永小百合は続投。
・浜田光夫アウト、渡哲也イン。
・蔵原惟繕監督>>続きを読む
南北戦争が終わってすぐくらいのアメリカ・ニューヨークの上流階級社会を舞台にしたラブロマンス。
ヨーロッパの上流階級との関係が密接であることとか、ゴシップ・スキャンダルが命取りであることとか、男女間の純>>続きを読む
神風特別航空隊の生き残りのかたに2015年ごろ取材したドキュメンタリー。
インタビューを受けてるみなさんは90歳を越えていたので、いまはもう鬼籍に入られているかもしれない。
彼らはエリート中のエリート>>続きを読む
国共内戦から文化大革命まで切り取った中国の庶民のドラマ。
最近よくある中国の近現代史をノワールフィルム風味に塗り替えようという気風とはかけ離れた、あくまでリアルな地方描写が素晴らしい。
高等遊民が身代>>続きを読む
冤罪を題材にしたメロドラマ。
途中までは倒叙ものミステリーとして楽しめるものの、終盤になったら完全にメロドラマになって急速につまらなくなる。
病院で死にそうになってるところをBGMで盛り上げるタイプの>>続きを読む
キューブリックに三十年仕えた運転手兼雑用係のイタリア人へのインタビュードキュメンタリーを通してスタンリー・キューブリックに迫るという企画。
ひとの良さそうなインタビューイごしに、キューブリックのパワフ>>続きを読む
日活の任侠もの✕裕次郎もの。
東映の任侠ものはけっこう履修済みながら、ほかの映画会社のそれはほとんど見てないという偏った状態で臨んだ結果、めちゃ良かった。
・忖度抜きでかっこいいこの頃の裕次郎。
・東>>続きを読む
宗教が切り口のハートフルコメデイ。
時代は明確になってないけど、ヒトラーについての言及もある。おそらく公開当時の現代が舞台。教会を建てようとしているドイツからの移民と、それに付き合うひとのいい青年の交>>続きを読む
「ロード・オブ・ウォー(2005)」とか「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー(2007)」とか、それ系統の戦争映画の変わり種。
インディペンデント系の武器商人で成り上がって、ゆくゆく大事件を起こす実話を>>続きを読む
路線変更と予算削減でとうとうメロドラマになってしまったんだけど、その結果ちょっと持ち直した三部作の完結編。
関東軍が中国で行った虐殺のくだりなど、北朝鮮のプロパガンダ映画も真っ青の極悪非道っぷりで、リ>>続きを読む
なんでサイパン島の戦いを題材にしたのか意味がわからないB級戦争映画。
スタッフたちは調べたら死ぬ病にかかってるとしか思えないほど、ミリタリー考証、歴史考証がてきとう。
日本兵が攻める側、残党狩りをして>>続きを読む
4000本記念ということで大物戦争映画の視聴を再開。
財閥サイドと庶民サイド、それぞれの戦争を描いていた第一部からいってん、第二部は完全なる赤色ドラマ。原作五味川純平だし監督山本薩夫なのでまあそりゃそ>>続きを読む
「七人の侍」タイプのエンタメ西部劇。
メキシコ革命に失敗した連中という設定が物語を貫いてる。
さらわれた妻を助け出すために雇われた主人公たちなんだけど、自分の夫から反政府運動の活動資金をひきだそうとす>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
イギリスのパブリックスクールが舞台の青春群像劇。
・伝統のある全寮制学校。
・全寮制学校の日常生活。
・上級生/下級生との関係。
・マルコム・マクダウェル(デビュー作!)の魅力。
こんなあたりだけでも>>続きを読む
有名な終身犯ロバート・ストラウドの伝記映画。
ただたんに犯罪者が刑務所でどう過ごしたのかという話だと思って見てたら、途中でサクセスストーリーに変わってきて目が離せなくなった。
この手の、「転がりが良く>>続きを読む
ローマ在住の母娘がWW2イタリア戦線の趨勢に翻弄されるお話。
ムッソリーニが逮捕されたとか、黒シャツ隊の退場とか、ドイツ軍がでてくるのとか、時代背景を知らないと面食らいそうな展開。
激おこな女性主人公>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
昨日アカデミー脚色賞をとったと聞いて。
アメリカにおける黒人差別(優遇?)を題材にしたシニカルコメディ。
喜怒哀楽に彩られた知的で重層的な生活をしている黒人の周辺を描くとともに、それに対比させるように>>続きを読む