①アメリカの社会背景が、ベトナム戦争、公民権運動、冷戦とあって、第二次大戦後に生まれたベビーブーマーたちと親世代の間にゼネレーションギャップが生じていたということを踏まえて、この1971年に製作された>>続きを読む
①「千の顔を持つ男」とは私立探偵多羅尾伴内のことではなくて、サイレント映画時代に活躍した俳優ロン・チェイニーのこと。舞台芸人だったが当時台頭してきた映画の世界に活動の場を移し、役者の職にありつくために>>続きを読む
①平和な町に一人の流れ者がやってくる。そのために町のうわべの平和や人間関係は崩壊し始め、「法と秩序に護られていた町」は「無法地帯」へと変貌してゆくという怖い西部劇。これを見たときに思い出したのはウィリ>>続きを読む
①富豪の鉱山主が凄腕のガンマンに消息不明の弟捜しを依頼する。ガンマンが最後の手がかりの地であるメキシコ国境付近の村へ行くが人々は口を揃えて10年前にその男は死んだという。なのにどこに埋葬されているか誰>>続きを読む
①『フランス式十戒』はフランス映画界の巨匠ジュリアン・デュヴィヴィエの通算56本目。8つのエピソードにわかれたオムニバス連作で、悪魔の化身の蛇が各エピソードのつなぎに現れ、いわば狂言回し役。1つ目はミ>>続きを読む
①『バタフライはフリー』はレオナルド・ガーシュによる舞台劇で、主要登場人物は3人。自由奔放なヒロイン、目の見えない純粋な青年、そして子離れが出来ていないその母親の児童小説家。この時代の舞台劇にマート・>>続きを読む
①大学の法学部の講師のグレン・フォードは、裁判の実務経験を積む必要があり、アーサー・ケネディの法律事務所で弁護士として少年犯罪の事件を担当する。その事件とはプライベート・ビーチで17歳のメキシコ人の少>>続きを読む
①アンソニー・クインが素晴らしい演技と生命力を見せてくれるアンリ・ヴェルヌイユ監督の戦時下の人間ドラマ。ルーマニア人の一人の平凡な農夫の妻に横恋慕した警察署長の悪意により、ユダヤ人の強制労働所へ送られ>>続きを読む
①キム・ノヴァクの1人2役といえばヒッチコックの『めまい』。その10年後に再び1人2役で彼女が出演したのがロバート・アルドリッチの『女の香り』。これは映画製作の世界を舞台にした心理劇で、ノヴァクは製作>>続きを読む
①この映画の製作前の段階から、ジャン・ガブリエル=アルビコッコとマリー・ラフォレは恋人同士となっていた。製作時は実の夫婦で、特にアルビコッコはラフォレに夢中だったらしい(しかしその後離婚)。このことを>>続きを読む
①「私は誰にも屈しない」「私は誰の下にもならない」と力強く歌う冒頭のデビー・レイノルズ。ぼさぼさの短い髪、男まさりで、一緒に暮らす兄弟のような子ども達からは馬鹿にされるが、いつもやり返す。そんな暮らし>>続きを読む
①シミュレーション映画の最高峰かつ、人類に対するたぐいまれなる警告映画。核戦争後に変貌していく世界の崩壊・滅亡を子供だましな方法ではなく、各界の専門家から寄せられた核戦争後の時間経過のディテールをシナ>>続きを読む
①原題は「アンダーワールドUSA」、おそらく新聞社の犯罪レポート記事を書いていた頃の体験をヒントにしたサミュエル・フラー自身の脚本を自身が製作・監督した力作。父をギャングに殺された少年が執念で復讐を遂>>続きを読む
ドリス・デイが亡くなった。最初にデイを観たのは名画座で『知りすぎていた男』だった。みんな「ケ・セラ・セラ」のことは知っていると思うけど、他のトーチソングとかスタンダードを歌う彼女の声もぜひ聴いてほしい>>続きを読む
①後に映画監督としても活躍したアイダ・ルピノ主演のサイコスリラー。事件の顛末が滔々と語られるが、この映画には「ある視点」を見つけると全く違って見える特徴がある。物語のあらすじは、1885年9月のこと、>>続きを読む
①見どころは3つ。まずこの映画のチャールトン・ヘストンの扮装であるフェドラ帽に皮ジャンパーのいでたちはそのままインディアナ・ジョーンズのそれであり、アドベンチャー映画のヒーローのアイコンになった。同じ>>続きを読む
①製作当時フランク・シナトラはワーナー・ブラザーズの副社長を務めていた。(他にもレコード会社リブリーズの社長、ラスベガスのサンズ・ホテルも経営していた)製作はワーナー・ブラザーズとサム・カンパニー。S>>続きを読む
①1973年8月12日、日曜洋画劇場で「殺人療法 狂ったメス」という題で放送されているのを、布団をかぶりながら見てしまった。それ以来トラウマになっていたピーター・カッシングの異常ホラー。子供の頃の記憶>>続きを読む
①邦題は『ヘラクレスの逆襲』とあるが、敵に『逆襲』するわけではない。前作の結末から故郷テーベへ戻ったヘラクレス一行が、国王一家の骨肉争いに巻き込まれ、放っておくと国が亡ぶというのを阻止するために、ヘラ>>続きを読む
①イタリア・ペプルム映画の最高峰、ピエトロ・フランチーシ監督の『ヘラクレス』は、ミスター・ユニバースこと元ボディビルダーのスティーブ・リーブスと旧ユーゴスラビア出身の美女シルヴァ・コシナが共演した血湧>>続きを読む
①マイケル・クライトンは学生時代に小説を書いて売り、学費の足しにしていたという。本名で書くと問題があるので、ジェフリー・ハドソンというペンネームで、医学生時代の体験や自分の堕胎についてのモラルなどを巧>>続きを読む
『ボヘミアン・ラプソディー』のライブエイドが始まってからずっと涙が止まらなかったのと同じくらい、サッドヒルを復元してからの観客を集めた「式典」が始まってからずっと涙が止まりませんでした。私はレオーネ&>>続きを読む
①エットレ・スコーラ監督の監督デビュー作。これ以前はジャクリーヌ・ササール主演でアントニオ・ピエトランジェリ監督の結婚システムを皮肉った秀作『三月生れ』やディノ・リージ監督の『追い越し野郎』などの脚本>>続きを読む
①『太陽の誘惑』の「太陽」はこの映画に登場するブルジョワ上流階級の二代目たちで、悪く言えばギラギラとした太陽のようなエネルギーを無駄に使っている若者、良く言えば太陽のように手の届かないところにあって近>>続きを読む
①22歳のクラウディア・カルディナーレを観るだけでも価値のあるメロドラマ。イタリアのマフィアの怖さを背景に、そのマフィアからの“暗殺指令”に背き、追われる青年レナート・サルヴァトーリ(『若者のすべて』>>続きを読む
①ピエトロ・ジェルミ監督が、自身ご用達の脚本家のアルフレード・ジャンネッティと、イタリア映画界きってのベテラン脚本家エンニオ・デ・コンチーニとの3人の合作で書いた傑作シナリオを実にスマートに演出した、>>続きを読む
①ジョン・シュレシンジャーの堂々たる大河ドラマで、往年のヴィンセント・ミネリやエリア・カザンの作風を感じさせる秀作。原作が英文豪トーマス・ハーディの文学的な薫りや気品も俳優たちがうまく表現している。撮>>続きを読む
①ヴィスコンティの『郵便配達は二度ベルを鳴らす』の脚本に参加したジュゼッペ・デ・サンティス監督が本土イタリアでネオリアリズモとして初めて成功を収め、またシルヴァーナ・マンガーノの健康的なエロチシズムで>>続きを読む
ショコラさんに教えてもらった映画!お正月に見ようと決めてました。
イギリス映画はアメリカ映画と全く印象違いますよね。私はウイスキー大好き、2週間もウイスキー無しなら多分死ぬ。
島民の気持ちは完璧にイン>>続きを読む
①絶頂期のヴィンセント・ミネリ監督、そして多くの名作を手掛けてきたミルトン・クラスナーの撮影、原作のベストセラーを脚本化したのがハリエット・フランク・Jrとアーヴィング・ラヴェッチの複眼(このコンビも>>続きを読む
①この映画は1954年に放送されたテレビドラマ「恐るべき決断」を元に映画化したもので、誘拐ものの先駆的作品と言って良く、また人間ドラマ、サスペンスとして非常に良くできた作品だと思う。グレン・フォードと>>続きを読む
①Lovers are indiscreet.深くなるほど無分別という男女の仲を洗練されたタッチでスタンリー・ドーネン監督が描く。ヒッチコックの『汚名』で世界中が驚くような熱烈なラブシーンを演じた二人>>続きを読む
①アメリカ生まれだがスウェーデン国籍の石油商エリック・エリクソン(ウィリアム・ホールデン)が、連合国側に「ドイツに対して石油を売った」かどでブラックリストに載せられる。このブラックリストから外すことを>>続きを読む
①西部劇のスタンダード・スタイルである、悪党軍団とヒーローの対決を丁寧に積み上げて描いた、知られざる痛快ウエスタンが『暴力部落の対決』(原題:SHOOT OUT AT MEDICINE BEND)であ>>続きを読む
①ロバート・テイラー扮する刑事の心の葛藤が描かれる。彼は横領罪の容疑者ヒンテンの犯罪の証拠をつかむため、中米沖の島で彼を監視する。ヒンテンには美しい妻エヴァ・ガードナーがおり、テイラーは彼女に一目惚れ>>続きを読む
①本作は大ヒットドラマ『逃亡者』の放送中に製作された。デヴィッド・ジャンセンはここでも殺人の嫌疑をかけられ、疑いを晴らそうとする男(刑事)を演じている。面白いのは、「人を撃ったこと」は事実だが、その理>>続きを読む