ニャーニャットさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ニャーニャット

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プロメア(2019年製作の映画)

3.5

「プロメア」ようやく観た。「スパイダーマン:スパイダーバース」と同時期に同じような革新的ルックの作品が出てきたことに驚く。
今までのCGアニメ作品はCGバリバリ使っててもセル画ルックにしてみたり、作品
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天気の子(2019年製作の映画)

3.0

前作の「君の名は。」で「国民的映画監督」の切符を得るために必死にひた隠しにされていた「作家性」が、今作はかなりおおっ広げに発揮されている印象。

いわゆるセカイ系みたいなつくりはもちろんのこと、「君の
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マザー!(2017年製作の映画)

1.9

なんとなく鑑賞するのをためらっていた映画。アマプラにあったから鑑賞。

ダーレン・アロノフスキーは静かな均衡を保っていたものが、突然音を立てて崩れていくカタストロフィーを描く作品が多い。

今回も、「
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ブルース・ブラザース(1980年製作の映画)

2.6

なんかものすごくいい加減な作りがすごい時代性を表してる気がする。

空疎な物語を埋めるかのように、無駄に爆発して、無駄にカーチェイスをしてるんだけど、これが意外と迫力ある。なんだこれはという感じ。
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ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

4.5

男が「愛」による変節を恐れ、「愛」に屈服し、ねじ伏せられる物語。

ウッドコックにとって、魅力的な女性とは自分のドレス作りにインスピレーションを与える「ミューズ」でしかなかった。そして、彼にとっては「
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レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

2.2



レースシーンの迫力や『シャイニング』オマージュの演出力はさすがとしか言いようがない。ほんと飽きさせない。

ただ、なんというか、、ダサいんだよなあ。

まずはヴィランが圧倒的にダサい。監督が信じて
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ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

3.3

(個人的に)前作の一番肝だったイヌを殺されてクルマを盗まれただけなのに怒り心頭で反社会的組織を1つぶっ潰すそのどこか馬鹿げた大袈裟感と舐めてたやつが強すぎて悪党がビビり倒す爽快感が今作はどちらも削ぎ落>>続きを読む

ポーラー 狙われた暗殺者(2019年製作の映画)

2.0

Netflixだからグロとエロとバイオレンスの規制が緩いのはいいんだけど、それ以上のものが提示できていないのが残念。

マッツ・ミケルセンの色気だけが取り柄の作品。

アクションも新鮮さがまったくなく
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ファースト・マン(2018年製作の映画)

3.8

16ミリのフィルムから醸し出される60年、70年代の雰囲気から70ミリIMAXカメラで撮影されて一気にクリアになる月のシーン。我々がよく目にしていた月の映像はそれこそアポロ計画の16ミリカメラで撮影さ>>続きを読む

ゲット・アウト(2017年製作の映画)

4.4

上っ面だけの反差別主義者の纏うそこはかとない嫌な感じがよく表現された映画。これは自分が差別側にも非差別側にも回りうるからこそ「苦」笑いしてしまう。

そんな繊細な演出を重ねての最後一気にぶっ飛んでいく
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アルカトラズからの脱出(1979年製作の映画)

3.4

ハードボイルドなショーシャンクっていう感じ。

ドン・シーゲルの無駄なことはしない無骨な演出にはなにか惹かれるものがあって、間違いなく、クリント・イーストウッドの演出に影響を与えてる。

ドン・シーゲ
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人狼(2018年製作の映画)

3.2

中盤までは原作の重厚で重層的な世界観を再現しており、思えば、あのアニメの『人狼 JIN-ROH』の世界観は韓国ノワール的だったよなあ。アニメとして以前に映像表現としてかなりエポックメイキングだったよな>>続きを読む

不屈の男 アンブロークン(2014年製作の映画)

2.1

コーエン兄弟が書いたとは思えないなんかストレートな英雄譚。誰かの脚本のブラッシュアップをしただけなのかもしれない。

MIYAVI演じる渡邊には妙な違和感というかあんなヤツ戦時の日本兵におらんやろって
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ナイスガイズ!(2016年製作の映画)

3.0

オフビートなコメディタッチのハードボイルド映画。

ハードボイルド探偵ものって複雑すぎて何が起こってるのか途中からわけわからなくなるものが多いんだけど、この映画の場合、陰謀はデカくても、操作が及ぶ半径
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ザ・マミー/呪われた砂漠の王女(2017年製作の映画)

2.3

シリーズ化するなら、トムがモンスターになるまでの話は中盤くらいで終わって、トムの特殊能力でもっとアマネットともっとドンパチやってほしかったなぁってのがすべて。

マーベル第1作目の『アイアンマン』がア
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インクレディブル・ファミリー(2018年製作の映画)

3.2

前作の『Mr.インクレディブル』もこの機会に見直してたんだけど、まず何より驚いたのがピクサーの映像技術の進歩ね。モノの質感の表現と画面に詰め込める情報量の飛躍的進歩は眼を見張るものがある。正直前作のと>>続きを読む

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

2.6

映画の日ということもあって、スクリーン1がほぼ満席だった。700人くらい入ってたってことになるのか。すげーなー。

低予算映画の戦い方として、すごくうまい。序盤、微妙な映画だなあと思って、中盤、伏線敷
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トゥルー・グリット(2010年製作の映画)

3.9

久し振りに『トゥルー・グリット』を観る。動画配信サービスだとどうしても過去に観た作品ばかり観てしまって、新しい作品を観るのが億劫になってしまう。
けど、この作品ほんと好きなんだよなあ。

コーエン兄弟
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IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017年製作の映画)

2.9

3歳のときに観てトラウマになった映画のリメイク。ピエロとモディリアーニと話の通じないレッドネックっていう俺の嫌いなもの3つも抑えてる。

90年の作品をあんまり覚えてないんだけど(なんか『スタンド・バ
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ベテラン(2015年製作の映画)

3.3

『ベルリン・ファイル』とうってかわってコメディタッチの刑事モノ。序盤のチームでドタバタやって事件を解決していく感じとかは『パトレイバー』を思い出したりして懐かしい感じ。

けど、事件がクライマックスに
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鬼はさまよう(2015年製作の映画)

2.7

脚本、構成は悪くなかったと思うんだけど、絵作りがイマイチぱっとしなかったなぁ。なんで、テレビドラマみたいなあんなレイアウトとっちゃうんだろ。ライティングに問題ありととみた。

マイティ・ソー バトルロイヤル(2017年製作の映画)

3.1

前作のギャグがことごとくすべってたのに対して、今作は場内でも結構笑い声が起こってた。外国人がいっぱい見に来てたのが大きいんだけど、個人的にも今作の間の抜けたギャグは楽しかった。そんなギャグの感じとか色>>続きを読む

さよなら子供たち(1987年製作の映画)

3.1

群衆としての子供たちをこんなにもリアリティをもって描いた作品を僕は知らない。本当の学校を隠し撮りしてたんじゃないかと思うくらい子供たちの行動が自然で、じゃれあったり、喧嘩したり、隅っこでコソコソ喋って>>続きを読む

メアリと魔女の花(2017年製作の映画)

2.2


ジブリで築き上げてきた技術を継承していかないといけないとプロデューサーの西村さんは言ってたし、たしかに使われるCGとかキャラクターデザインにその志は見えたんだけど、どうしてもジブリにあって、ポノック
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

3.1

前半のハイテンションっぷりはほんと見事だった。テンションというか熱量が一定の閾値を超えてくると、えもいわれぬ感動が催すんだけど、そういうシーンが一つでもあった映画はそれだけで観てよかったと思える。>>続きを読む

ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)

3.9

すごいクラシカルな絵を積み重ねて、ここまで緊張感を高められたのはほんと偉業だと思う。メル・ギブソンの演出力はほんと間違いがない。冗談じゃなく『プライベート・ライアン』以来の興奮を味わえた。もちろん、デ>>続きを読む

夜は短し歩けよ乙女(2017年製作の映画)

4.2

これも感想残しとくの忘れてた。

『四畳半神話大系』のスピンオフ的な作品なんだけど、今作がクレヨンしんちゃんDNAが1番濃い印象。

下品でオフビートギャグ、ハイスピードで次に何が起こるのかさっぱり予
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夜明け告げるルーのうた(2017年製作の映画)

3.8

アヌシー取って凱旋上映のおかげで観ることができた。なむなむ。

まず第一印象、『崖の上のポニョ』感が尋常じゃない(笑)
ルーの喋り方やら、町が水没する展開。ワルキューレの騎行が流れるとこなんか分かる人
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メッセージ(2016年製作の映画)

3.9

SFなんだけど、今度公開される『ブレードランナー2049』なんかと比較すると(あくまでも予測だけど)SFの硬度というか濃度はあまりなくて、どちらかというとヒューマンドラマの色が強い。描かれる社会もあく>>続きを読む

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017年製作の映画)

4.1

いろいろ残したいことはあるけど、とにかく書き残しときたいのが『Mr Blue Sky』のオープニングの多幸感。タイトルが映し出されて、ストップモーションからイントロのトーンが変わる瞬間涙が溢れそうにな>>続きを読む

キングコング:髑髏島の巨神(2017年製作の映画)

3.2

エキスポIMAXで鑑賞。ちょっと遅れて入ったら、もう本編が始まってる感じでやばいやばいと急いで席座ったら初っ端からIMAXカメラ全開で、めちゃくちゃ音うるさくて、おぉこれは期待できるなぁ、けどこの監督>>続きを読む

東京無国籍少女(2015年製作の映画)

2.3

押井守の実写共通の問題に共通としてあるのが演技指導の欠落だと思うんだけど、清野菜名はほんと演技がうまいから、押井守のもとでもちゃんと映画女優としての素晴らしい演技を魅せてくれる。『パトレイバー』の真野>>続きを読む

沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

4.0

オープニングの熱湯による拷問のシーンは縦の構図でいわゆる映画的で圧巻な絵作りなんだけど、その後は小林正樹か溝口健二かっていうくらいシンプルな構図を積み重ねていく。

靄の中進む舟は『雨月物語』、足元が
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海街diary(2015年製作の映画)

3.6

エロい!この一家とにかくエロい!!

こんな家どこにあるんだよ!!


是枝さんってこんな変態性持ってたんだっていうね。
なんか、昔の松竹映画みたいな人生の細かい機微を描いた映画を作りつつ、さらっと人
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この世界の片隅に(2016年製作の映画)

3.7

日本史上もっとも大きな物語が支配した時代に小さな物語を描く。

『火垂るの墓』と『ホーホケキョとなりの山田くん』を足して2で割ったような映画。

今までこういう気持ちから戦争の暴力性に虚しさを覚えたこ
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