ずどこんちょさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

3.6

「キングスマン」という前2作の人気シリーズを作り上げ、独特のスパイ映画を構築しながら、その路線に乗っからずにまったく新しい時間軸で描き直したマシュー・ヴォーン監督。なんて破天荒なんだろう。
そうして出
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クルエラ(2021年製作の映画)

4.0

良かった!
『ジョーカー』といい、本作といい、有名な悪役を主演に据えてカッコよく仕上げるのズルすぎます。
悪役として知ってる悪い一面以外の、生い立ちとか知らされたら同情したり、感情移入してしまうじゃな
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エターナルズ(2021年製作の映画)

3.4

氷河が溶けるのは地球温暖化ではなく、"出現"が近付いていたからなのか!
……とまぁ、地球の歴史は我々人類の人智を超えた絶大な力によって導かれていたのです。

およそ7000年前から知的生命体を捕食して
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ナイル殺人事件(2022年製作の映画)

3.7

華やかな新婚旅行の豪華客船。川の上に閉ざされた空間で、人々の憎しみが渦巻きます。
ケネス・ブラナーによるポアロシリーズ、『オリエント急行殺人事件』に続く第2弾です。相変わらず新生ポアロはスタイリッシュ
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沈黙のパレード(2022年製作の映画)

3.6

湯川先生、教授になりました。

「教授になったくせに血も涙もない」と内海刑事に言われた湯川先生。教授になったって警察の捜査に興味があって協力しているわけじゃないし、かき氷を黙々と食べ続けていいじゃない
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

3.6

人類滅亡規模の彗星を発見した天文学教授と大学院生。緊急事態で大統領に報告のため接見することとなった待合室で、不安と緊張のあまりゴミ箱を抱えて吐き出す学生。そしてタイトル。
いや、このカットでタイトル出
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アイネクライネナハトムジーク(2019年製作の映画)

3.6

伊坂幸太郎のこの複雑に絡み合う人間群像劇が好きです。
時を経て、伏線回収のようにいろんな人たちの人生が交差していきます。それでいて、それぞれのエピソードが優しい。人間の善意を温かくしてくれて、もうほん
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新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

3.5

前作の続編ですが、前作とのつながりは皆無。むしろ、韓国本土でゾンビになるウイルスが蔓延し始めたのが前作なら、本作は蔓延して世界から見捨てられてから4年後の半島が舞台です。設定上の繋がりはただそれだけ。>>続きを読む

エスター(2009年製作の映画)

3.6

「この娘、どこかが変だ。」という印象的なキャッチコピーすらも、固定観念を植え付けるミスリードでした。

孤児院から引き取った奇妙な少女エスター。彼女の周りには事故や事件が相次いでいます。果たして、少女
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約束のネバーランド(2020年製作の映画)

2.4

漫画、この刺激的な設定から少年誌にしてはかなりインパクトが大きくて話題性バツグンでしたよね。とはいえ、自分は原作未読です。
実写化と聞いたときは驚きましたし、実際、6歳ぐらい年の差がある浜辺美波と城桧
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グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇(2019年製作の映画)

3.4

なんといっても、大泉洋と小池栄子の魅力が詰まっています。
大河ドラマでも夫婦だった二人。 ペアにするととてもお似合いなのでしょう。

とは言え、本作での二人は夫婦ではなく偽夫婦です。
妻子が疎開中に1
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独裁者(1940年製作の映画)

3.5

チャップリンはすごい。
チャップリンの作品群の中でもずば抜けて風刺が効いている本作。独裁者ヒンケルは誰がどう見てもナチス・ドイツのヒトラーそのもののビジュアルであり、まったく隠そうとするつもりはないの
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騙し絵の牙(2021年製作の映画)

3.5

大泉洋を主演に据えた、とある出版社内のパワーゲームです。
原作が大泉洋をイメージして作られたというキャラクターですから、実写化するとしたら彼しかキャスティングはいないということになります。仮に別の人だ
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楽園(2019年製作の映画)

3.1

いろんな事件が組み合わされていて要素てんこ盛りなのは、吉田修一さんの短編小説の2つのエピソードが一つの映画に合わさっているから。
どちらも、ある昔ながらの田舎の村を舞台にした事件でした。

一つは12
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閉鎖病棟ーそれぞれの朝ー(2019年製作の映画)

3.3

その名の通り、精神病院で交流する人々とそこで発生した事件を描いたドラマです。
原作者は精神科医でもあるそうで、病院の管理体制に関してはちょっと疑問もありましたが、病気に関する描写は確かにリアルに感じま
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タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

4.1

軍の暴力が、丸腰の市民に容赦なく襲いかかる。
軍に撃たれ、負傷した市民を助けに向かった市民がまた凶弾に倒れる。白旗を挙げた市民であっても容赦なく撃ち抜く。こんな一方的な殺戮が存在して良いわけがありませ
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.7

素晴らしかったです。
これが究極の戦争映画です。戦争映画ジャンルの中で頂点に立ってしまいました。
凄まじい没入感、臨場感。銃撃戦や爆撃を繰り広げるのとはまた違う緊張が絶えず走ります。

時は第一次世界
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エアフォース・ワン(1997年製作の映画)

3.7

大統領専用機がハイジャックされた!
テロリストたちの狙いは、人質の命と引き換えに、現在投獄されている旧ソ連復活を目指すラデク将軍を釈放することでした。

テロ発生直後、真っ先に警護官に連れられて脱出ポ
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続・男はつらいよ(1969年製作の映画)

3.6

あぁ〜こりゃつらいわ。
男はつらいよ、第2作。相変わらず面白かったです。
あの元気な寅さんが、もうすっかり意気消沈してしまう事件が起きます。飲み食いのしすぎで入院した病院先でだって暴れ回って、入院患者
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未来のミライ(2018年製作の映画)

3.3

あまり事前に調べなかったのもありますけど、これはかなり予想と違った内容。
大まかな設定は、「ファミリーヒストリー」でした。

なぜか勝手に未来のミライちゃんが主人公の視点で、過去に遡って小さかった頃の
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鋼の錬金術師(2017年製作の映画)

2.5

少年漫画の、およそ実写化を目指して作られたわけではないであろうバトルアクション漫画に果敢に挑戦し、世界観を再現するのは工夫のいる大変なチャレンジだったと思います。

幼い頃、亡くなった母を蘇らせる人体
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エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

3.8

冒頭から楽しいです。
麻薬捜査班の一同は、SATのように窓から突入しようと試みるも、滑車の勢いが悪くてグダグダと侵入。おまけに窓ガラスの弁償が怖くてゆっくり部屋に入ったにも関わらず、犯人の逃走によって
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名探偵コナン 緋色の弾丸(2021年製作の映画)

3.1

1997年の「時計じかけの摩天楼」から毎年欠かさず公開してきたコナン映画ですが、2020年の本作はコロナ禍で公開延期。満を持して2021年に公開されました。

赤井一家の勢揃いが今回の最大の特徴で、赤
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あの頃。(2021年製作の映画)

3.4

2004年に主人公の劔は松浦亜弥の大ファンとなります。
2004年というと、もうとっくにあややは売れまくっていた頃。「桃色片想い」も「Yeah!めっちゃホリデイ」も「ね〜え?」も発表されています。
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劇場版 ルパンの娘(2021年製作の映画)

2.9

引きこもりだったお兄ちゃん、遂にタイムマシンまで作り出してしまいました。
時空を飛び越え、過去改変を行おうとする突然のSF展開。「ルパンの娘」シリーズも相変わらず深みはないのに、広がりだけどんどん広が
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ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密(2022年製作の映画)

3.4

ちょっと出遅れましたが、ファンタビ3作目をようやく見てきました。

やはり「ファンタビ」シリーズの「ハリー・ポッター」との最大の差別化は主人公ニュートが魔法生物学者であること。
それぞれに不思議な特徴
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見えない目撃者(2019年製作の映画)

3.6

接触事故を起こした不審車と偶然遭遇した目の見えない女性。彼女はその車内から助けを求める少女の声を聞きますが、車はその場から立ち去ってしまいます。
目の見えない目撃者が真実に迫ったところ、その事件はまだ
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本能寺ホテル(2017年製作の映画)

2.8

"ぶりぶりぎっちょう"という遊び、初めて知りました。
日本にも昔からいろんな遊びがあるんだなぁ。

現代の悩める主人公が立ち寄ったホテルで、ふとしたきっかけでタイムスリップして本能寺の変の直前の織田信
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最初の晩餐(2019年製作の映画)

3.7

父の通夜。そこで振る舞われた食事はなんと、ちょっと変わった目玉焼きやきのこピザに具沢山味噌汁など…
実はそれらは、家族にとっての父との思い出の料理だったのでした。

通夜の食事を通して、家族の思い出に
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新解釈・三國志(2020年製作の映画)

3.1

三國志を描きたいんじゃなくて、ゆるゆるコメディを描きたいのです。
たまたま三國志という題材を選んだだけで、それは別に赤穂浪士や桃太郎でも成立していたのでしょう。

というわけで、相変わらずの緩さ満点で
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セント・オブ・ウーマン/夢の香り(1992年製作の映画)

3.8

人生のピークを過ぎて終わりが見え始めている老いた男と、これから輝かしい人生を迎えるであろう若い青年。
二人が抱えるそれぞれの人生における悩みが交差する名作でした。

盲目の退役軍人フランクは毒舌家で女
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フィフス・エレメント(1997年製作の映画)

3.7

ブルース・ウィリス引退宣言を機に、ずっと見たいと思って見れていなかった本作を鑑賞しました。

「レオン」などのリュック・ベッソン監督作品。主人公のブルース・ウィリスと共にヒロインはミラ・ジョヴォヴィッ
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バットマン(1989年製作の映画)

3.4

"道化の狂気"という観点で見れば、ジャック・ニコルソンが演じたこのジョーカーが最も強い印象を残したのではないでしょうか。

現在公開中の『THE BATMAN』を含め、様々なシリーズで制作されているバ
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ミナリ(2020年製作の映画)

3.5

角度によっては主人公の夫婦が北村有起哉と江口のりこ。

そんなどうでもいい見方はさておき、アカデミー賞作品賞にもノミネートされたとても真面目な作品です。近年、良作の多い「A24」ブランドというのもあっ
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マスカレード・ナイト(2021年製作の映画)

3.5

「"滅相もございません"ではなく、正しくは"滅相もないことでございます"」となります。勉強になります。

「マスカレード」シリーズの続編。
またも新田刑事を始めとする警察の捜査員たちはホテルマンとして
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tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

3.7

歴代11位のロングラン公演記録を叩き出したブロードウェイの名作『レント』。
その名作を生み出したジョナサン・ラーソンが、30歳の誕生日を目前にして挑んだ「スーパービア」の楽曲制作に苦悩したこと、そして
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