オーストリア=ハンガリー帝国皇太子ルドルフと、ベルギーのステファニー王女との結婚を祝う舞踏会が華々しく開かれるが、ルドルフは新妻ではなく、その妹ルイーズに魅かれたそぶりを見せる。宴の後、ルドルフは元愛人のラリッシュ伯爵夫人に、ヴェッツェラ男爵夫人とその娘、マリーを紹介される。そこへ割り込んできたルドルフの友人の高官たちが、滔々とハンガリーの分離独立運動について囁く。ルドルフは政略結婚した妻ステファニーを愛しておらず、母、皇后エリザベートに同情を引いてもらおうとするが拒絶される。初夜のベッドでルドルフは新妻を拳銃と骸骨で脅す。妻を伴って居酒屋に気晴らしに出かけたルドルフは、なじみの高級娼婦ミッツィー・カスパーに心中を持ちかけるが拒絶される。父、皇帝フランツ・ヨーゼフの誕生日の宴で、エリザベートと愛人ベイ・ミドルトンの様子を苦々しく思い、マリーと初めて二人きりで過ごす。狩猟場での誤射事件で人を死なせてしまい、あやうく母にも弾丸を当てそうになったルドルフは、マリーに心中を持ちかけたところ、マリーは愛と死の甘い幻想に魅せられ同意する。マイヤリングの狩猟小屋で最後に激しく愛を交わした二人は、破滅へと突き進んでいく。
華やかなパリ社交界に生きる高級娼婦ヴィオレッタ。数々の裕福な男たちを虜にしてきた彼女が、見つけた〈真実の愛〉の行方は-?誇り高く生きる女性の運命は…
アメリカの農家で生まれ育ったマリー=ルイーズ・フラーの夢は、女優になること。ニューヨークへ出て何度オーディションを受けても、台詞のない役しか来なかったが、ある時偶然舞台で踊ったルイーズは、…
>>続きを読む©2018 ROH. Ph by Helen Maybanks