シングルマザーとして息子リクの子育てに追われる日々をおくっていたちさと(王林)は、仕事先のスーパーの常連である花田ミキ(木野花)と出逢う。人嫌いとして近所でも有名であった花田だが、ちさとやリクとの何気ない日常を過ごすうちに、人のぬくもりに触れ、自然と心を通わせていく。花田は自らがかつて看護師であったことをちさとに告白し、当時の社会情勢や今日までどのような生き方をしてきたのかについて静かに語り始める。花田の若い頃(伊勢佳世)の姿は、八戸赤十字病院で集団感染が起きたポリオの治療法を広め、看護に対して誰よりも懸命に向き合い、生き抜いた姿だった。ちさとは、幼い頃に亡くなった自らの母親も看護師であったことから、花田に対して親近感を抱くようになっていったのだが……
沖縄戦末期、本土より派遣された2人の内務官僚がいた。戦中最後の沖縄県知事として沖縄に赴任した島田叡(あきら)と、警察部長の荒井退造。多くの住民の犠牲を目の当たりにした島田は「県民の命を守る…
>>続きを読む高校教師、金本は顧問である国際交流部の部員を連れて、茨城にある日系ブラジル人学校に訪問することを決める。一方、ブラジル人学校では日本人学校に転入したはずのアマンダがイジメにあい、戻ってきて…
>>続きを読む太平洋戦争における唯一の国内戦であり、多大な犠牲者を生んだ沖縄決戦。敗色濃厚な日本軍は、連合軍の侵攻を沖縄で食い止めるべく大量の兵力を注ぎ込んだ。しかし沖縄の精鋭たちでもアメリカ軍を止める…
>>続きを読む太平洋戦争中、約19万人もの日本の将兵がビルマ戦線で命を失った。その生存者の中にはタイ・ビルマ国境付近で敗戦を迎えた後、祖国に帰らなかった6人の日本兵がいた。2005年から3年にわたる彼ら…
>>続きを読む18世紀後半、東北。冷害による⾷糧難に苦しむ村で、⼈々から蔑まされながらも逞しく⽣きる凛。彼⼥の⼼の救いは、盗⼈の⼥神様が宿ると⾔われる早池峰⼭だった。ある⽇、凛の⽗親・伊兵衛が村中を揺る…
>>続きを読む昭和10年、出羽三山の主峰・月山の麓を、急ぎ歩く女性がいた。志田周子(ちかこ)、26歳。故郷の父から『ハナシタイコトアリ スグカエレ』という電報を受け取った周子は、取るものもとらず帰郷した…
>>続きを読むすでに日本の敗色濃厚だった1945年1月31日、一人の男が沖縄の地を踏んだ。戦中最後の沖縄県知事となった島田叡(しまだ・あきら)である。 沖縄戦を生き延びた住民とその遺族への取材を通じ、こ…
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