インド大映画祭 IDE2024 ①
マッドサイエンティストが、日付を選択すれば過去の人々と通話できる電話“タイムトラベル電話”を発明する。その電話を手にしたギャングスタ達の一大騒動。
もう、最初から最後までハイテンションのまま、ずっと途切れずに駆け抜ける、モノスゴイ熱量の作品！
この手のジャンルの作品で、犯してはならないタブーを真っ先に破ってくるのが斬新で、そんなパラドックスを巡っての攻防が繰り広げられる。そして親子の間の本当の想い、絆にグッとくる。
“タイムトラベル電話”は、細かいルールがありながらも中々のぶっ飛び具合な設定だったのだけど、過去の人、もう逢えない人と、電話でいいからもう一度話してみたい…というのは確かにあるかも。その際には、いちいち相手への説明が面倒くさそうだけど。
クライマックスでは「儂のアナコンダを喰らえ！」とばかりの得物と共に「MAD MAX：Fury Road」越えの快挙！ある意味ドリフのコントを見ているようでもあったけど、とにかくスゴかった！

• #2024劇場とらキチ
• #インド魂

【マーティン・スコセッシ版バック・トゥ・ザ・フューチャーみたいな】

過去と通話できるタイムトラベル電話が引き起こす、ライバルギャングによる人生変換合戦。
もしもマーティン・スコセッシがバック・トゥ・ザ・フューチャーを監督したら。
そんな映画の脚本をＡＩに書かせたら、こんなのになるんじゃないでしょうか。

現在1995年から過去1975年に電話して、父親の殺し殺されを逆転させようとします。
ヴィシャール＆S・J・スーリヤが、それぞれ、1995年の若き父親、1975年の年取った父親、そして息子を演じます。
メイクと人格が強烈です。
とにかくずっとハイテンション。
ちょっとラリっている感じすらします。
最後にはぶっ飛んだ武器「アナコンダ」まで出てきて、こんな父親、絶対イヤです。

バック・トゥ・ザ・フューチャーが昔の楽曲を見事に使っていたみたいに、この作品も当時の映画の曲をいくつか引用しています。
後で検索して「Thoongathe Thambi Thoongathe - Varudhu Varudhu song」をYouTubeで観てみたんですけど、これもテンション高いです。

また、当時の人気セクシー女優シルク・スミタまで登場させての二階建てバスでの大乱闘は、インド映画史に残りそうです。
インドの観客たちはテンション爆上がりだったことでしょう。

いま名古屋ではインド大映画祭とインディアンムービーウィークが開催中で、この作品は両方でやっている。1つでも多くインド映画を見たいのにマジやめてほしい。
内容は、俺の好物タイムトラベルものというか、過去にかけられる電話の話。因果律がごちゃごちゃになるので2回みろってことかな。
インド大映画祭ではもう1つ、タイムスリップものの『24』もあって楽しみ。