女侠客の活躍を描いた任侠ドラマ。　
緋牡丹博徒シリーズ第6弾。　
加藤泰が監督と脚本を務め、藤純子が主演、山岸映子、若山富三郎、嵐寛寿郎、菅原文太、安部徹、山城新伍らが共演。　　　　

九州人吉で組を構える渡世人のお竜（藤純子）が、知人の娘で眼病のお君を捜すために、浅草で東京一の芝居を取り仕切る鉄砲久一家（嵐寛寿郎）に草鞋を脱ぐ。そんな折、男（山城新伍）と組んでスリを働く娘（山岸映子）と出会う。その娘こそお竜の探し人だった。鉄砲久は娘を更生させるために養女にするが、そんな折に浅草六区の興行の利権をめぐって争いが起きる….　　　
　
「死んでもらいますばい」
シリーズ第3作「花札勝負」の後日譚で様々な人たちの思惑が交差する。
お竜と兄弟の盃を交わした若山富三郎演じる熊虎親分が、コミカルかつ頼りになる助っ人として活躍する。
菅原文太との雪の降る晩の橋上での相合傘での会話が渋く、プラトニックラブが哀愁を誘う。
賭博勝負では緊迫感に満ちているが、アクションはキレが感じられずにもの足りない。　
終盤はお竜が菅原文太を伴って差しの勝負に出かけるが、相手に騙されて大勢を相手に大立ち回りを繰り広げ、ピストルまで使って大奮闘する。
ラストはスッキリ決めるのかと思えば、これから盛り上がろうという時に牡丹の入れ墨を披露せずに終わってしまい残念。

2025.5　BS松竹東急で鑑賞（よる8銀座シネマ・ノーカット放送）

• #花札
• #16歳の眼病の娘
• #別れて7年の妹
• #佐藤好美一座
• #東京座の権利書と実印
• #スリ
• #指潰し
• #浅草・浅雲閣
• #馬車

緋牡丹博徒シリーズ
最高傑作にして
東映任侠路線
の最高峰！

浅草六区に緋牡丹の
花舞散る時、お竜の
怒りの小刀が輝る！

「緋牡丹博徒　お竜参上」

熊本人吉に一家を構える、矢野竜子、緋牡丹のお竜（藤純子）は尾張名古屋で別れた目を患った少女公子の行方を探し、旅をしていた。道中で出会った博徒常次郎（菅原文太）から得た手がかりを頼りに、浅草鉄砲久一家に草鞋を脱ぐ。公子に出会えたものの、浅草の人気一座及び興行権を狙う鮫洲政一家との壮絶なる戦いに巻き込まれていく…。

加藤泰監督の第3作の流れを汲んだ緋牡丹博徒シリーズ第6弾。公開時から、最高傑作の呼び声も高く、今作において緋牡丹博徒は人気絶頂を迎えます。

加藤泰のローアングルを基調とした工夫ある重厚な構図、オープニングの賭場のシーンから惹きつけられますね。そしてお竜の見せ場を分断に盛り込む脚本、嘗てない程の非道を何度も行う安部徹演じる鮫洲により、我慢劇としてラストの決戦へのカタルシスを盛り上げていきます。

悪が嘗てない程の悪に染まっていき、個性が際立ち、それと同様に他のキャラクター造形も見事でした。鉄砲久を演じるは嵐寛先生。何時にも増して胴の入った芝居で父性を見事出していました。

それに呼応したかのように、母性を感じさせるお竜こと藤純子。第三作で健さんに救われたものの、ひとりぼっちになっていた公子の幸せに、自らがなし得ない女の幸せを託すお竜に涙します。

そして始めてお竜が賭場で花札勝負に負ける相手、青山常次郎は菅原文太兄貴！その朴訥とした優しい声にお竜への想いを感じさせる見事な演技です(^^)　

名場面として名高い雪の今戸橋の別れ…。文太兄貴の優しげな声で

「あなたは優しいひとだ…」

想いを全て載せたその一言。荒野の決闘の名台詞をオマージュするかの様な屈指の名文句。その刹那の文太さんの何とも言えない表情と手土産を渡そうとする藤純子さまが女に戻る戸惑いの表情をつくり、加藤泰の見事なアングルと共に東映任侠路線が送り出した屈指の名シーンでした(T_T)

加藤泰の演出は、この直後からスピードを増して、見せ場を畳み掛けてきます。見事なカット割・構図で次々と緋牡丹博徒、ひいては東映任侠路線の見せ場を全て、打ち出してきます。正に渡世人、任侠世界の集大成です。

雨中嵐寛が襲撃されるシーンの荒々しさ、我慢劇としての見せ場、手打ち式でのお竜の啖呵、そこに現れる…待ってました！富三郎！兄貴さん、シルクハットの熊虎親分！大上段から発せられるその啖呵と迫力！そして馬車からの敵のお竜襲撃アクション。ここから更にニ段構え、三段構えとなり、ラストの凌雲郭の決闘！そのスピード感は凄まじく、娯楽大作としても完璧ですね。

ラストのお竜さんも嘗てない程の大ピンチで乱れ髪が、また美しいんです…。文太兄貴との道行きもあって…。

語り尽くせぬ素晴らしさがこの作品にはあります。見ている方が少なくて残念なんです(T_T)　東映任侠路線の最高傑作であり、邦画名作、世界に誇れる娯楽大作として是非ご覧下さい！オススメです！

追記　この作品を見るため、ここ迄見てきました(^^)　実はどの作品も甲乙付け難く…緋牡丹博徒は素晴らしい。東映任侠シリーズの中に咲く花一輪。正に最高のシリーズです(^^)

• #緋牡丹博徒シリーズ
• #東映任侠路線！
• #感動滝涙
• #邦画名作150

藤純子💞菅原文太。嵐寛寿郎。沢淑子。これらのコンビネーションは健在に。加えて山下耕作の『兄弟仁義』(1966)の"鬼頭鉄五郎"こと安部徹が重要なポジションを占める。お分かりでしょう、私にとっても、『兄弟仁義』~ 『緋牡丹博徒 花札勝負』~ 『緋牡丹博徒 お竜参上』という映画の流れにとっても、"安部徹"は汚ねえクソやろうを演じております。

おーーっとと🤩
若山富三郎(勝新太郎の実兄)その1人で、その場の状況を豪快に解決させるお決まりの展開なのかしらん。大爆笑🤣

しかーしっ
状況はどんどん悪化😞
やはり"安部徹"は汚ねえクソやろうを演じております。ほとんど深作欣二の『仁義なき戦い』(1973)で金子信雄が演じた山守組組長 = 山守義雄🥸の原型なのです。

観どころは、菅原文太です。
まだ3年…まだ3年……まだ3年ある…
仁義はあるんだ！！！
そんな文太がどんどん血みどろになっていく

1969、1970、1971
この辺り。
日本版「アメリカン・ニューシネマ」である『空飛ぶゆうれい船』が公開され、どんどん、どんどん世界がおかしくなって、人々もオカシイ、社会もオカシイ、政治もオカシイ…。その瀬戸際に咲いたのは赤い血だった🟥

ごめんなさい、まとまんないや。この辺りの任侠映画を観ると、普段自分が押さえつけてやり過ごそうとしている「闘志」が顔を出す。

安倍晋三の後援会が主催した「桜を見る会」の前夜祭を巡り、安倍晋三・周辺が、ホテルに支払った費用総額の一部、800万円超を補填していたという話を最近聴いた。ほらね。で、その折、自分が牢屋に入るのが怖くて、内閣総理大臣でさえも(もしかしたら)逮捕・起訴出来る立場(かもしれない)検察庁・検事総長への座を巡って、というか安倍晋三を逮捕しない人物 = 黒川弘務(当時、検事長、63歳)を何とかして同い年の稲田伸夫(当時、検事総長(定年65歳制))の後継に、就かせよう、そんな思惑だったのだと、自分は想っています。で、で、で、「#検察庁法改正案に抗議します」が600万ツイートされて、巨悪を倒したのだが。が、が、が、が、が、黒川弘務は賭け麻雀で、退職金5,900万円を貰い、この世を去った(嘘)。金は天下／コミュニティの回り物。これが手打ちか。

でもね、親愛なるFilmarksユーザーの皆さん。俺らも悪いんだ。ヤクザみたいな世の中通りに流れちまって、今じゃすっかりヤクザそのものみてえに…生きてるじゃねえか。法律なんてイイもんを、蔑ろにしたのはどこのだれなんだい。

でも夢を魅せて差し上げますよ。現実なんて観過ぎるもんじゃねえよ。俺はぁよぅ。夢を生きるんだい🟦