ヒトシの友人は数年前にバイクの事故で死んだ。ただ、ヒトシが心を閉ざし始めたのはそれよりも前のことだ。事故で死んだ友人の妻・美緒は、当時ヒトシと恋人関係だった。 しかし、美緒はヒトシとの交際中、その友人と深い関係になりヒトシに別れを告げたのだ。 死んでしまった友人へのやるせない気持ちと、今は隣にいない美緒の存在をどこか感じながら、ヒトシは今も自分の思いと向き合わず、言い訳とともに生きるのだった。 ヒトシ・美緒を取り囲む個性豊かな人々、それぞれが何かに寄りかかり、誰かを見て安心し、誰かと思いあって生きていく。大きな事件も不思議なことも起こらない。 今の自分を認められたとき、ほんの少しだけ前にすすんでいたことに気付く。 自分の人生を諦められない人々の不器用で優しい物語。
ある日、誠(安楽涼)の兄が犯罪を犯した。それを苦にした父は自殺し、誠は母親に助けを求めたが、母は助けては くれなかった。誠は家を飛び出し、自分を傷つけてくれるものを探した。そして、一人の浮…
>>続きを読む事故で視力を失った西村芳則(木村知貴)は、小さな港町で、ときに伯母(内田春菊)に面倒を見てもらいながら生活している。かつて同じ通りの家から一緒に通学していた同級生の大畑(高見こころ)は、東…
>>続きを読む大人への失望。親への憎悪。誰ともつながれない寂しさと疎外感。それぞれに闇を抱えながら、音楽を通じてつながりあう3人の中学生。夏休み、都会の片隅にある廃ビルの屋上に集っては、足りない何かを埋…
>>続きを読む「負けていい」「逃げていい」 負けて、逃げて、傷ついて、空っぽになっていく。 発展しない恋愛関係、拗れた友人関係、伸びない成績、難関の大学入試試験、父からの期待、そして出来の良すぎる弟であ…
>>続きを読む月に一度、PMS(月経前症候群)でイライラが抑えられなくなる藤沢さんはある日、同僚・山添くんのとある小さな行動がきっかけで怒りを爆発させてしまう。だが、転職してきたばかりだというのに、やる…
>>続きを読む海炭市にある造船所の一部が閉鎖され、大規模なリストラが行われた。颯太は職を失い、妹の帆波とふたりきりで寂しく大晦日の夜を迎えた。年が明けて、颯太と帆波は初日の出を見るために山に登ろうと思い…
>>続きを読む函館郊外の書店で働く「僕」(柄本佑)は、失業中の静雄(染谷将太)と小さなアパートで共同生活を送っていた。ある日、「僕」は同じ書店で働く佐知子(石橋静河)とふとしたきっかけで関係をもつ。彼女…
>>続きを読む神崎(野村⼀瑛)は何か思い詰めた表情で、街へ出かける。タクシーが捕まらず、背中を丸め道端に座り込んでいると車道越しにひったくり現場を目撃。⼀心不乱に走り出した神崎は、ひったくりをしていた山…
>>続きを読む©2021「石とシャーデンフロイデ」製作委員会