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隣人たち
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隣人たちの作品紹介

隣人たちのあらすじ

1960 年代アメリカ、⼤都市郊外の隣同⼠の家に住む親友のセリーヌ(アン・ハサウェイ)とアリス(ジェシカ・チャステイン)。お互い裕福な家庭で同い年の⼀⼈息⼦を持つふたりは、完璧で幸せな⽣活を送っていた。しかしある⽇、セリーヌの息⼦が不幸な事故に遭ったことで関係性は⼀変。喪失感に苦しむセリーヌは、次第にアリスの息⼦・テオに⼼を通わせるようになっていく。その様⼦に疑念を持ち始めるアリス。彼⼥は私の家族を奪おうとしているのか︖それともただの思い違いか…。徐々にアリスの⾏動はエスカレートしていき、やがてふたりは狂気と妄想の渦に飲み込まれていくー。

隣人たちの監督

ブノワ・ドゥローム

原題
Mothers' Instinct
公式サイト
https://gaga.ne.jp/rinjin/
製作年
2024年
製作国・地域
アメリカ
上映時間
94分
ジャンル
ドラマスリラー
配給会社
ギャガ

『隣人たち』に投稿された感想・評価

kuu
3.7
『隣人たち』
原題または英題 Mothers' Instinct
製作年 2024年。上映時間 94分
映倫区分 G 製作国 アメリカ・ベルギー・フランス・イギリス合作

アン・ハサウェイとジェシカ・チャステインが共演したサイコスリラー。

1960年代の閑静なアメリカ郊外。美しい庭と仕立てのいいドレス、穏やかな家庭に恵まれた二人の女性、アリスとセリーヌの友情は、周囲から見ても完璧そのもの。
しかし、ある日、隣家で起きた痛ましい事故が、彼女たちの完璧な日常を一変させる。
悲しみは次第に、もしかしたらという小さな疑心を生み、その芽は加速度的に肥大化していく。
今作『隣人たち』は、互いを誰よりも理解していたはずの親友同士が、不信感と偏執狂的な心理の渦へと落ちていく姿を描いたサスペンスドラマでした。
 
キャスト陣には確かな見応えがありました。 過剰なほどの警戒心と罪悪感に苛まれるアリスを演じるジェシカ・チャステインと、大きな喪失を抱えながらどこか底知れない雰囲気を漂わせるセリーヌを演じるアン・ハサウェイ。
実力派として知られる二人の女優が対峙する図組みは、画面に相応の緊張感をもたらしていました。
彼女たちが魅せる、目線の揺らぎや表情の微細な変化は、平穏な日常が侵食されていく過程を淡々と物語ってます。
 
今作品は2018年のベルギー映画『母親たち』の英語リメイクであり、オリジナル版のプロットを忠実に踏襲していと思います。
撮影監督として実績を重ねてきたブノワ・ドゥホムが監督を務め、アルフレッド・ヒッチコック作品を想起させるレトロで計算された映像美を構築してます。
実際に親交のあるチャステインとハサウェイがプロデュースにも名を連ねており、時代の空気を再現した美術や衣装のクオリティは極めて高いです。
 
造形芸術の観点から見ても、今作の美学的な意図は極めて鮮烈ですし、画面を彩る鮮やかな色彩構成や、秩序正しく配置された家具や建築のジオメトリックな美しさは、あたかもフレームそのものが一枚のキャンバスとして完成されているかのよう。
二人が身に纏う衣装のシルエットや補色関係を意識したカラーパレットは、過飾なまでの美しさによって登場人物たちの内面に潜む空洞や妄執を覆い隠すキャンバスの役割を果たしているかな。
クラシカルな美意識が徹底されているからこそ、そこに一筋の亀裂が入った際の視覚的破綻が際立つ。

作品の背景には、理想的な妻・母という役割を演じることを求められた当時の女性たちが抱える特有の閉塞感が反映されているかなと思うし、完璧に見える生活の裏側に潜む孤独や葛藤が、悲劇をきっかけに歪みとして表面化していく構造です。
色鮮やかなパステルカラーの装いや整然とした街並みは、内面の揺らぎや崩壊していく人間関係との対比として配置されてて、静かな違和感を生み出す要素となっています。
 
物語が後半に向けて加速するにつれ、心理サスペンスとしての繊細さよりもドラマチックな展開が優先され、一部のストーリー展開に強引さや唐突さを覚える部分は否めない。
古典的なサスペンスの枠組みを出ない描写や、キャラの行動原理に対する納得感の薄さが散見されるのも事実です。
圧倒的な映像美と主演二人の手堅い演技によって支えられているものの、シナリオの整合性や深みをどこまで求めるかによって、作品全体の評価は過不足なく拮抗する一作と云えるんじゃないかな。


1960年代、アメリカ。親友同士のセリーヌとアリスは、大都市郊外の隣り合った家に暮らしている。お互い裕福な家庭で同じ年のひとり息子を持つ彼女たちは、完璧で幸せな生活を送っていた。しかしある日、セリーヌの息子が不幸な事故に遭ったことで、ふたりの関係性は一変する。喪失感に苦しむセリーヌは、次第にアリスの息子テオに心を通わせるようになっていく。アリスはその様子に疑念を持ちはじめ、やがてふたりは狂気と妄想の渦に呑み込まれていく。

セリーヌをハサウェイ、アリスをチャステインが演じ、母親ゆえの愛情や苦しみ、そして悲劇的な事故をきっかけに巻き起こる緊張感に満ちた駆け引きを圧巻の演技で表現する。共演は「わたしは最悪。」のアンデルシュ・ダニエルセン・リー、「いまを生きる」のジョシュ・チャールズ。「青いパパイヤの香り」「博士と彼女のセオリー」などで知られるフランスの撮影監督ブノワ・ドゥロームが長編初メガホンをとり、自ら撮影監督も務めた。
背骨
3.8
事故で息子を亡くした母親とそれを救えなかった隣人。60年代のアメリカ郊外を舞台に崩壊してゆく二つの家族を描いたクラシカルな心理スリラー

アン・ハサウェイが美しくて怖かった。ジェシカ・チャステインが見ている世界が現実なのか妄想なのかわからなかった。90分間ずっと二人の対決を見られる作品… 二人とも見事でした

悲しみと疑念が交錯する展開の末に、まさか、と予想した通りになったラストが怖すぎる。なかなかの佳作
ぶみ
3.5
これは妄想?
それとも現実?

ブノワ・ドゥローム監督、ジェシカ・チャステイン、アン・ハサウェイ主演によるアメリカ製作のスリラーで、バーバラ・アベルが上梓した『Derrière la haine』を映像化したオリヴィエ・マッセ=ドゥパス監督『母親たち』(原題:Duelles)のリメイク。
ある事故をキッカケに、関係が一変してしまう隣人同士の姿を描く。
オリジナルは未見。
主人公となるアリスとセリーヌをチャステインとハサウェイ、それぞれの夫をアンデルシュ・ダニエルセン・リー、ジョシュ・チャールズが演じているほか、エイモン・オコンネル、キャロライン・ラガーフェルト等が登場。
物語は、叢の中にある救急車のミニカーがアップで映し出された後、それを見つけるハサウェイ演じるセリーヌと、その状況を隣の家から眺めるチャステイン演じるアリスという構図でスタート。
次には、セリーヌが息子を迎えに行き、自宅に帰ってくると誕生日のサプライズがアリス家も巻き込んで行われたため、二家族の仲の良さが手に取るようにわかるオープニングとなっている。
お互い、マックスとテオという同い年の一人息子を持つセリーヌとアリスなのだが、ある日、マックスが自宅での転落事故により亡くなってしまったことをキッカケとして、仲の良かった二人の関係性が崩れて行く様を中心として展開、特にセリーヌはマックスの葬儀の際、棺にテオのぬいぐるみを入れたり、一ヶ月経った後にあったテオの発表会にも来たりと、特にテオに対して偏愛とも思えるような行動を取り出すことに。
反面、アリスはアリスでセリーヌの行動を疑問視するも、それがエスカレートと、お互い、心の底では何を考えているのかわからないものとなっていて、まさに心理戦と言っても過言ではなかったところ。
何より、息子を失った悲しみや、息子を守ろうとする母親をハサウェイとチャステインが見事に演じており、二人の演技合戦が見どころの一つ。
クルマ好きの視点からすると、時代設定が1960年代のアメリカで、セリーヌのクルマがブロンズ色のボディカラーに白のルーフが特徴的なポンティアック・スターチーフ、アリスがビュイック・エレクトラと思しきセダンと、古き良きアメリカのビッグサイズカーであったのは見逃せないポイント。
原作小説の直訳が「憎しみの向こう側」、オリジナル作品の原題直訳が「戦い」や「対になった」、そして本作品の原題直訳が「母性本能」となる中で、『隣人たち』とした邦題は、スリラーっぽくなっていて悪くなく、それに違わぬように、偶然なのか、はたまた故意なのかわからない出来事の連続に目が離せなかったとともに、時折、テレビ番組等で「お隣さんとは家族ぐるみの付き合いをしています」的なコメントを見かけることがあるが、自分の家族だけで十分満たされるので、家族ぐるみの付き合いなんて鬱陶しいだけ(個人的な見解です)と感じている私にとっては、合鍵を持ち合う仲なんて恐怖でしかなかったのに加え、入場特典に描かれていたイラストが、内容とは真逆なポップなもので皮肉が効いていた一作。

ここより素敵な場所だ。

※入場特典:スクラップブック風カード

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