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ユリシーズ
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目次

ユリシーズの作品紹介

ユリシーズのあらすじ

この映画は3部に分かれている。第1部では、マドリードで8歳の息子と2人きりで暮らすロシア人の母親に私たちは出会う。続く第2部では、一人の日本人男性がバスク人の若い女性と知り合う。2人は共に時間を過ごし、彼女は彼を友人たちに紹介する。そして第3部では、舞台は日本に移され、若い男性がお盆の時期に実家に帰省し、亡くなった祖父の霊を迎えるための準備を祖母と共に進めていく…。本作は、そのタイトルが示す通り、ジェームズ・ジョイスの『ユリシーズ』の形式的なアイデアを取り入れた作品で、更には『ユリシーズ』が大きく依拠しているホメロスの『オデュッセイア』を大まかに翻案したものだという。ただ、無論ここではギリシャの英雄の困難な帰郷の旅がそのまま語られているわけではない。むしろここでは「家」や「帰属」といった概念を巡って各々の物語が展開されており、世界の様々な場所での日常生活の断片が曖昧さを残したまま控えめな筆致で描かれている。本作はマルセイユ国際映画祭で初上映され、続いてサン・セバスチャン映画祭でも上映された。

ユリシーズの監督

宇和川輝

原題
Ulysses
製作年
2024年
製作国・地域
日本スペイン
上映時間
73分
配給会社
ikoi films

『ユリシーズ』に投稿された感想・評価

Juzo
5.0
些細な瞬間に宿る豊かさ。
長回しの多用が印象的。
とりわけ、異なる国や文化圏で生きる人々の「待つ」「出会う」「迎える」という日常的な行為を並べる構成が美しく、どの場面も詩のような余韻を持っている。監督自身が日本とスペインを行き来しながら学んだ背景も、多層的な視点に強く影響していると感じる。
スペインと日本。それぞれのなんてことない田舎の町での日常を映した、73分の覗き見。行ったり、帰ったり、旅をすること。人生の余白とかそのようなことを考えていた。なにしろショットの数が多くて30とか40しかなく、一個一個も長いので、見ているあいだ、いろんなことを考えてしまうのである。そして、映画とは何かにも思考は及ぶ。ショットの繋がりがあれば映画なのか、物語があれば、あるいは……などなどと。
爆睡しまったくわからず、映画館でさまよえる映画だった。

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