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ユリシーズ
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ユリシーズの作品紹介

ユリシーズのあらすじ

この映画は3部に分かれている。第1部では、マドリードで8歳の息子と2人きりで暮らすロシア人の母親に私たちは出会う。続く第2部では、一人の日本人男性がバスク人の若い女性と知り合う。2人は共に時間を過ごし、彼女は彼を友人たちに紹介する。そして第3部では、舞台は日本に移され、若い男性がお盆の時期に実家に帰省し、亡くなった祖父の霊を迎えるための準備を祖母と共に進めていく…。本作は、そのタイトルが示す通り、ジェームズ・ジョイスの『ユリシーズ』の形式的なアイデアを取り入れた作品で、更には『ユリシーズ』が大きく依拠しているホメロスの『オデュッセイア』を大まかに翻案したものだという。ただ、無論ここではギリシャの英雄の困難な帰郷の旅がそのまま語られているわけではない。むしろここでは「家」や「帰属」といった概念を巡って各々の物語が展開されており、世界の様々な場所での日常生活の断片が曖昧さを残したまま控えめな筆致で描かれている。本作はマルセイユ国際映画祭で初上映され、続いてサン・セバスチャン映画祭でも上映された。

ユリシーズの監督

宇和川輝

原題
Ulysses
製作年
2024年
製作国
日本スペイン
上映時間
73分
配給会社
ikoi films

『ユリシーズ』に投稿された感想・評価

1.0
【ちょっと積分してみただけ】
動画版▽
https://www.youtube.com/watch?v=fYnnDj8uk84&t=1038s

第25回東京フィルメックスで珍しく日本映画を観た。とはいっても今年のメイド・イン・ジャパンは多国籍な日本映画が多く、本作はスペインと日本を舞台にし、ロシア語、スペイン語、英語、日本語が入り乱れる異色作であった。

神の怒りにより僻地へと飛ばされた男がRPGゲームのようにモンスターと対峙、イベントを攻略しながら家路を目指す壮大な冒険譚であるホメロス「オデュッセイア」。これをダブリンの1日に微分し、神話から民話へと落とし込んだのがジェイムズ・ジョイス「ユリシーズ」である。そこからタイトルと設定を拝借した本作は、ジョイスの世界を積分したような内容となっている。映画も1日というわけではない。場所もスペインと日本へまたがるものとなっている。「ユリシーズ」がイギリス人、ユダヤ人、ロマと外からやってくる人種に対する思索が中心となっているので、一見すると妙な構成ではあるが、実は理にかなった積分といえる。

第1部ではスペインに暮らしており、給食費の支払いの話から貧困に陥っていることがうかがえるロシア人親子のやり取りを通じて、故郷へ帰れない様を描き「オデュッセイア」との共鳴を狙っている。ここでは「ユリシーズ」をさらに微分し、舞台を家の中だけに限定し、時間の流れも停滞したものへと置換しようとしている。「ユリシーズ」

第2部ではリチャード・リンクレイター作品のような日本人とスペイン人の恋を感じさせる駆け引きが描かれている。これは「ユリシーズ」におけるブルームとマーシャ・クリフォードとの関係と対応するのだろう。

第3部では、舞台を日本へ移し、お盆に祖父の魂を呼ぶ、死んだ者の帰郷が描かれる。

確かに、「ユリシーズ」を読んでいると、演出意図は分かるものの、70分で3パートに分けてしまったことで散漫に感じてしまうものがある。また、中途半端に積分してしまった印象があり、ジェイムズ・ジョイスが「ユリシーズ」でやってのけた街の精密な描写というのが欠落してしまっている。雑な二番煎じとしかいいようがない。第3部において、音がテーマであり、玄関前に灯された火へ眼差しを向ける美しいショットがあるのだが、そこでYOASOBI「夜に駆ける」のピアノ旋律が紛れ込むのだが、意図があったとしてもあの場面では不適切なように思える。

全体として、文学作品のフレームワークを中途半端に活用し、中途半端に終わってしまった一本としかいいようのない作品であった。
2025・7・19
ポレポレ東中野
上映終了後に宇和川輝監督・プロデューサーの方・2番目に出演された方の3人で挨拶

3つのオムニバス作品ですが、お話しにつながりはありません。

私は一体何をみせられているのか?

鑑賞の間、無数のはてなマークが頭に浮かび、物語の進行は3つとも、とてもゆっくりなのに、考え過ぎて疲れました。

⭐️⭐️⭐️は若い方のこれからのご活躍に期待を込めて🙏
上映時間が73分とは到底信じられない。父なるものの不在と引き換えに、
画面は静謐なうつくしさを呼吸し続ける。なんという不思議な旅の始まりだろう———野崎歓(フランス文学者)

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父は宝物を探しに旅に出たという。「いつ帰ってくるの? もう千年も過ぎたよ」と息子は問う。その声に耳を澄ます。「ユリシーズ」は掬い取ろうとすれば壊れてしまう儚い世界の破片を拾い集め、小さな日常の時間の隙間に千年の普遍的な物語を紡ぎだそうとする驚くべき旅である———諏訪敦彦(映画監督)

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旅がある。
英雄の特権だった、市民的な責務だった、民族的な使命だった、旅をやわらかに踏みこえていく、旅。
粛々とこなされる日常が、寄るべない移動が、国境を越え、言語を超え、旅の密度につかれた現代人に、旅の魂を再配置するのかもしれない———五所純子(作家 / 文筆家)

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世界の三つの場所にいる旅人たちのそれぞれのからだが、それぞれの「フィールド=日常」を書きなおしていく。巻き込まれながら、美しさを知りたい眼を持ちながら、自分もいるその世界から、書きなおす。今まで政治や歴史が書いたかたまりを溶かして、それを根っこで吸収し、枝葉に変えゆくような、そんな「ユリシーズ」が次なる新たな映画群のはじまりの一つに思えて仕方ない———山崎樹一郎(映画監督)

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僕たちが帰る場所はいったいどこなんだろう? 考えれば考えるほどそんな場所どこにもない感じがするけど、でも例えば「ユリシーズ」の、道端に腰掛けて風に吹かれたビニールのゴミを二人で見るときのささやかさの中にある気がする。他愛もなく心が通じ合ってしまうような時間に———五十嵐耕平(映画監督)

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フロントガラスの雨を眺めながら、訪れたこともない異国の雨を思い出す。
不確かな記憶が緩やかに接続される時間が心地よく、永遠に続いて欲しいと思っていた———太田達成(映画監督)

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幽霊たちが代わるがわる我々の視界をすり抜けていく『ユリシーズ』は、
「現在」について、若者たちについて、
彼らに課された「旅の義務」について、
そして旅の喜びについて物語る。
強いられた現代のオデュッセウスたち。
彼らこそが、神話の最後の具現者なのだ———カルロス・ロシージャ(映画批評家、Caimam cuadernos de cine)

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異国での生活によって生まれた「移動」と「ズレ」こそが、宇和川輝の映画の原動力だ。
多言語的で文学的な遊び心(…)
最小限の物語を洗練された構図で描き出している———ルイーズ・マルタン・パパジアン(マルセイユ国際映画祭プログラマー)

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踊る二人、送り火、雨粒。
揺れながら、形を変えるものたちを見つめる時間に、人生という歳月が重なるようだった。
個別の別れが交差しながら、時は流れていく。
再び会うことが叶わなくとも、ともに過ごせた日をこんな風に記録できたら、別れる前の時間は永遠になるのかもしれない。
「ユリシーズ』の描く関係性に、未来を想う力をもらった———小森はるか(映像作家)

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ひとは人生の岐路にたつとき、どんな選択をするのだろう。
わたしたちの生は、刻一刻、死に近づいている。
生きている瞬間を想う。死者を想う。
だから「今を楽しめ」。
とめどなくあふれでてくる生の瞬間、瞬間が、わたしたちの手から寄れおちそうになる。
そのかけがえのない生を、大切な誰かが生きた証を、失われつつある風景とともに丁寧に保存したい。
ー『ユリシーズ』はそんな衝動に突き動かされている。
静謐さのなかに生活音が響くとき、それらは普遍とむすびつく。
五感を研ぎ澄ませて見てほしい———小川公代(英文学者)

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