楽日の作品情報・感想・評価

「楽日」に投稿された感想・評価

mtmg

mtmgの感想・評価

3.2
映画としてはあまり良さを理解できなかった…
台詞ほとんど無し、ストーリーも無いようなものの割に終始暗ぼったい画面ばかりで映像で魅せるという訳でも無い。長回しのシーンにも必然性が感じられず、この場面にこんなに時間かける必要あるか?と思ってしまった。
一種のアートとして考えれば良いかもしれない。
netfilms

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4.0
 ツァイ・ミンリャンは、いま終わりを迎えつつある台湾のうらぶれた映画館を舞台にしている。正面のポスターだけは当時の面影を残すけれど、裏側や通路はどこも殺風景で暗い。まるで廃墟のような静けさの中で、土砂降りの雨の音だけが映画館を包み込む。トイレの汚さなんてショットから独特の臭気が匂ってきそうである。台北市にある「福和大戯院」という古い映画館の閉館の報せを受けた監督はこの映画館を半年あまり借り受け、今作を撮った。実際の閉館日には名残を惜しむ大勢の観客が集まったはずだが、今作においてはほんの僅かな人間しか劇場の最後を看取りに来ていない設定になっている。閉館日にかかる映画はキン・フーの67年作『残酷ドラゴン・血斗!竜門の宿』。あのツイ・ハークが師と仰ぐ人物であり、ミンリャンは過ぎ行く時代を象徴する作家としてキン・フーを選ぶ。時代に取り残された映画が、皮肉にも映画館のフィナーレをいま飾ろうとしている。

 映画館の最後を飾る人間たちも、どこか癖のある人間たちが並ぶ。当時の映画館はゲイの発展場としての側面を持っており、広い場内で席はたくさんあるのにどういうわけか隣り合わせに座る男たちの姿が異様な光景を綴る。彼らは暗闇を愛し、スクリーンそっちのけで来場者を物色している。日本からやって来た男も、どういうわけかトイレで隣り合わせで連れションしたり、狭い路地裏をホモ同士ですれ違うことに快感を覚えていたり、異様とも言える行動が続く。タバコの火を借りた男から「この映画館は幽霊が出る」と聞かされたその日本人の男は、二段後ろに座った女性の行動に恐れおののき、映画館を足早に立ち去る。彼らは誰一人として映画館の最後の瞬間を悲しんではいない。自分たちの快楽に応えてくれる暗闇としての映画館を愛しているのであって、文化的な役割には無頓着な人物ばかりというのが悲しい。

 観客側もクセの強い人たちが並ぶが、劇場側の2人の関係性がまた心地良い。かつては何十人もの従業員を雇っていただろう映画館に、今は映写技師の男ともぎりの女の2人しかいない。足の不自由なもぎりの女は、密かにこの映写技師の男に恋をしているがなかなか思いを伝えられない。やがて2人の距離には無情にもタイム・リミットが訪れる。このなんとも言えないエピソードをミンリャンは映画館の閉館の挿話として丁寧に付け足していく。クライマックス、人がいなくなった館内にたった2人だけ残った観客のアイコンタクトが泣ける。実は彼らこそが『残酷ドラゴン・血斗!竜門の宿』で主演を務めたシー・チュンとミャオ・ティエンその人である。彼らをスペシャル・ゲストに呼んで盛大なイベントでも打てばもっともっと人は入ったのだろうが、そんな姑息なアイデアすらこの「福和大戯院」の最期にはない。終演後人がいなくなった座席を、スクリーン側から据え置きのカメラで長回しにした5分間がとにかく強烈で容赦ない。
Clarice

Clariceの感想・評価

3.9
留恋 60年代歌謡
歌 姚莉
作曲 服部良一
作詞 陳蝶衣

月明かりの下
花々を思い出す
心に留まる思い出は数え切れないの
それはほろ苦く そして甘い想い
一年 また一年と私の心に刻まれる
名残惜しいこの気持ち
月明かりの下で
花々と共に
名残惜しいこの気持ち
私は永遠に懐かしむ
udon09

udon09の感想・評価

2.0
はじめてのツァイ・ミンリャン
とてもつまらなかった
たんたんと映画館の内部を引きの画でみせ続ける
あじがあるとか、ノスタルジックとかそんなもの感想じゃありません

見せ方は悪くはないけど
上映時間もっと短くても成立するかと……
こういう抑揚のない映画すき。あらすじに左右されず画面の綺麗さとか雰囲気にひたれるから
Ichiro

Ichiroの感想・評価

3.8
こんな閑古鳥ではなかったが、吉祥寺バウスシアターの閉館前特集上映に行ったことを思い出した。そこで僕は初めて「ウィズネイルと僕」を見ることができたのだ。
映画館の最終日、つまり楽日を通して、何かが終わるということの悲しいまでの呆気なさ、日常性がよく捉えられていた。にしても本当にツァイミンリャン監督作品は登場人物が喋らないな・・・。
にへ

にへの感想・評価

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映画内映画『決闘竜門の宿』とそれを観る観客の【動】と、それを上映する映画館とその働き人の【静】の描き分け。それをより鮮やかに浮き上がらせるやまぬ雨音よ。。観念より感覚が優位を保ってる墨汁のようなシズル感が立ち込める前半の方が精神レベルの幼い僕には分かりやすくノスタルジックで断然好み。客が劇場に入ってくところと女が手を洗う所の同時進行ショットからの饅頭ちぎりが結局一番のお気に入り。でも言いたいことはそんな難しくもないと思う。


いかに先輩が影響を受けていたかがよく分かりました笑
さすがに途中で寝てしまったけど、エンディング曲を聴いてまた観たいなあと思った。
大分にいた頃。

大学生の頃からずーっと、
地元のミニシアター「シネマ5」
に入り浸っていました。

ある日、キン・フー監督作
「残酷ドラゴン 血斗竜門の宿」(1967)
を観ました。

そのとき、

この映画が出てくる映画があるんだよ、
と、支配人から教えてもらいました。

ぼくは、
映画のタイトルを書いてもらった紙切れを
そっと財布の中に入れていました。

そして、東京へ。

さすがの品ぞろえです。
オススメされたことを忘れていた頃、
ふと、レンタル店で見つけました。
それが「楽日」です。

これは、とても、味わい深い映画です。
その表現がしっくりきます。

とある映画館の閉館日の夜を、
静かに、じっくり、ユーモアを含めて描きます。

賑やかだったあの頃はもうなく、
人もまばらの映画館。

それでも変わらない光景はあります。

観客にも
映画に出演していた人にも
映画館の受付にも
映写技師にも

いろいろな感情を抱き、
時間を刻んだ空間
スクリーンがあります。


最後のシーン。

閉館してしまった映画館をみると、

失いたくない、
失くしてはならない。

と、強く思いました。


最近は「シネマ5」の支配人も
あと何年続けられるか。
と、言うことが多くなりました。

だからこそ、
そう思いました。

僕の青春が詰まった場所で、
僕の人生を彩ってくれた場所で、
支配人には、もう、人生そのもので。

そんな場所が
続いていけるように、
ぼくも何か出来るようにならなきゃ。

なんて、
とっても個人的な感情を抱いてしまう、
傑作です。

散り際が美しいなんて言葉は
あんまり好きじゃなくて。
また咲くから、いいんじゃないか。
と思うんです。

長い散文でした。

ミッドナイトセンチ(・Д・)
Ukosaaan

Ukosaaanの感想・評価

3.5
初めに言っておくと、娯楽を求めて見てはいけないやつ。
退屈とも感じるけど目が離せないのはノスタルジー溢れる映画館が懐かしく感じるからかもしれない。
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