楽日の作品情報・感想・評価

「楽日」に投稿された感想・評価

閉館間近の映画館、閑散とした客席。
古い作品が静か上映される中、スクリーンに映る俳優たちも、映画館同様に忘れられようとしている。

とくに何か起こるわけではないけど、雨が降って、静かで、ツァイ・ミンリャン監督作品の雰囲気を醸し出している。

リー・カンションは、めずらしく個性薄めな役柄。

楽日(らくび)=興行の期間の最後の日
zhenli13

zhenli13の感想・評価

4.2
それぞれの人たちが、ことばにできない何かを胸に抱えていて、それが点景となって、映画館の中にちらばっている。
映画館は、とても大きな生きものの身体のようだ。
そして役目を終えて、何事も無かったかのように静かに閉館する。

暗く、ずっと大雨の音がして水がじゃあじゃあ流れて湿っているけれど、ほんのりとした温かさが記憶されているかのように、蒸し器の中に冷たくなった饅頭が、残されている。
Asro

Asroの感想・評価

4.2
とても懐かしい異空間に訪れたような感覚になった
静かで落ち着いているのにそこにコミュニケーションが満たされている
優しさのようなもの
僕らは1人ではなく、何かに包まれている
閉館する映画館を描いた台湾の映画。
なぜか途中で音が途切れて、それが演出なのか迷うくらい(たぶんDVDの不調)静的な世界。
こういうのを観ると映画に対する熱量の違いを思い知らされるようで「いいじゃん少しくらい仲間に入れてよ」的にちょっと寂しくなる。
なつこ

なつこの感想・評価

3.5
西瓜がとにかく凄すぎたので逆にびっくり.. 理想型、すきなやつ
ツァイ・ミンリャン監督作品。
台北に古くからある映画館"福和大戯院"の最後の上映での映画館内の人物を映した作品。

発せられる台詞が10個もない。固定カメラの長回しが多く占める。画面が暗いのと、動かないのとで、疲れてる時に見たら寝そう。

同監督作品の『Hole』と同様に外はどしゃ降り。ネイビーを中心とした色付けの画面、上映されているキン・フーの映画のチャンバラ音、スクリーンからの光に反射されて微かに光る人物の顔と客席が心地いい。

客席がガラガラなのに男同士が間を空けずに隣同士で座ったり、立ちションも間隔を空けないところ等やっぱりホモっぽい。
filmout

filmoutの感想・評価

4.5
ツァイ・ミンリャンの映画愛に満ちた一作。
本当この人好き。

閉館する映画館の最後の日を舞台にしているがメインの登場人物たちは交わらない。映画館従業員の女、かけられている映画に出演していた俳優、日本人の男。
従業員の女は映画に興味がなく映写技師の男に惚れているが届かない。
俳優はただ映画を見ている。
日本人の男はゲイでナンパ待ちのような事をしながら館内を徘徊する。
ちなみにこの映画館はハッテンバのようにもなっていて他にもそういう男たちが複数人登場する。
何かが交わるとすれば、かけられている映画の登場人物が宦官であること。
宦官とはかつて中国にいた去勢された官吏。
その部分とハッテンバ的な描写がリンクする。

他の作品でも見られるけどこの陰鬱とした湿度の高い独特の美しさを持つ映像とフィックスでじーっと見据える視点が最高。
gfbsj

gfbsjの感想・評価

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時間や人、閉館してしまう映画館さえもこのままループしつづけるような.. 記憶みたいな感覚。

できれば雨の日もう一度、映画館で観たいです。よかったです。
記憶の記録、場所の記憶、瞬間の記録、ディスコミュニケーションの交わり、現在と過去と未来は同時に存在していますあー。
nkngbado

nkngbadoの感想・評価

4.0
静かでとても奇妙でよい。
人が居なくなった画面を写し続けるところとか、廊下とか奥行きのある空間のカットがめちゃくちゃかっこよかった。
雨、靴音、映画ない映画の音の交わりが心地よい。
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