去年の新作はどうにも外れ多く寝てばっかだったが、今年は当たりが多くスクリーンモチベがスパーク中。

増村作品で未見の作品は是非スクリーンで、と温存していた作品。

有吉佐和子原作、新藤兼人脚本。
てっきり冗長な作品かと思いきや、クレバーな嫁と姑の理知と意地が交錯する、増村節たる外連味は弱くとも情念渦巻く作品だった。

チョウセンアサガオは確かケシみたいなもんだったか。
1800年頃に世界で初めての全身麻酔による外科手術が紀州で行われていたとは。
これは教科書に載せるべきなんじゃないか。
三国志にも登場する名医華佗を理想とし、近親者を被験者として麻酔の実験を繰り返すパイオニア。
見どころ満載。

やっぱり映画は大映。

• #2025幕の鑑賞
• #華佗
• #映画は大映
• #市川雷蔵映画祭

No.4621

世界で初めて全身麻酔による外科手術を成功させた、紀州の医師・華岡青洲とその家族の、

あまりにも壮絶すぎる物語。

いろいろ辛かった。

痛みが伝わってくる。

有吉佐和子の原作で、私は既に読んでいる。原作も面白い。

記録に残るものとしては世界で初めて全身麻酔を成功させた医者。
欧米で成功したのはこの40年後だったそう。

終わってみたら、凄まじい嫁姑バトルと実験台になった猫たちのかわいそうな姿が強烈に印象に残っています。

顔も知らない相手と結婚するなんて今では考えられないけど、当時は珍しい事じゃなかったようです。でも、夫不在の祝言、顔を合わせるのはその3年後だなんて、衝撃でした。
よくあんな環境で精神を保てたな。これってやっぱり武士道などから来る自己犠牲の精神なんでしょうか。
世界に先駆けて成功出来たのはそういう要因があったからこそですね。
この全身麻酔の成功から医学が飛躍的に進歩したわけだから、日本人としては知っておくべき歴史でした。

ただ、人体実験の前にかなりの猫たちが犠牲になっています。どう見ても作りものじゃなくて本物の猫たちでした。猫好きさんにはおすすめ出来ないかなぁ。

個人的には昔の和歌山弁が懐かしくて心地よかったです。