越前竹人形の作品情報・感想・評価

「越前竹人形」に投稿された感想・評価

あら、こんなところに中村鴈治郎…

もっとどろどろした夫婦の話かと思ってたけど、竹ヲタと中村玉緒のおかげで、思ったより爽やかな話だった(途中までは!!)

竹林のザワワ…って落ち着くような怖いような、不思議な画だこと
船が木にぶつかって喘ぐ若尾文子からの、川にそよぐ解けた結い髪のなんともいえなさ…その後の川面のアップのやり切れない感。そしてそれを全て支える若尾文子の美しさ。特に冒頭の墓参りでの雪の降るうなじの色気ときたら…!
観た数は少ないながら、この映画の若尾文子が一番美しい。
すれっからし、毒婦、清純無垢、あらゆる女を具現化する女優、若尾文子たん。ここでは薄幸このうえない女性の人生を魅せてくれる。
「幸せになって欲しい」と切に願いながら観てしまった。映像も美しい。そう、映像美しす。
それにしても…男、何やってんだよ、馬鹿。女1人幸せにせずに人形人形って…引きこもり童貞フィギュアヲタクめ、童貞モデラーめ。
昭和初頭、越前の寒村で竹細工の職人をしている主人公は父の死をきっかけに知り合った遊郭の芸妓に一目惚れし身請けする、そして2人の生活が始まるが、、、

とにかく若尾文子が美しい、それをわかってそれを目的に見てるんだけど、やっぱりいいですねー
中村玉緒も愛嬌があってかわいくて情があってのいい役してました

時代は昭和って明示されているけど芸者姿や寒村の様子から時代劇のような錯覚もしてしまう、その辺はモノクロ効果も大きいのかなー

内容やオチは文章に書くとそれだけなの?って感じになりそうだけど、あの時ほんの少し違っていればみたいなすれ違い、運命のかけまちがいみたいなもので、これから、今からが幸せになれるのに!っていうのがうまく描写されていて結構響いてきます

見た直後はそんな終わりはどうかなと、幸せになる姿が見たかったと思ったけど、成就しなかった故の感慨、いろいろと考えさせられました
2013年1月28(月)、池袋・新文芸坐で鑑賞。 

物語は「昭和のはじめの頃」という文字が出て始まる。 
山奥で竹細工を生業としている喜助という若い男がいるが、親父が亡くなったばかりで、ある日、女性が仏さんに線香をあげに来る。喜助が名前を尋ねると「芦原(あわら)の玉枝どす」と色っぽい京都弁は若尾文子。 
雪降る中、仏さんの墓の前で合掌する「若尾文子のうなじが美しい!」。『世界一のうなじ』だと思う。 

喜助は「芦原の玉枝」というキーワードだけで玉枝を探し出すが、遊郭の女。喜助の親父も通っていた。その後、いろいろとやりとりあるが、玉枝が村に来て喜助と結婚する。 

しかし、「水上勉の原作であるから、このまま終わるはずもない」と思い始めた頃、夫婦になったのに喜助は玉枝と夫婦の営みを全くしようとしない。自分にとっては、もうじれったくてじれったくて仕方がなかった。「若尾文子を妻にしておいて、何だコイツは!信じられない奴だ!」と映画を忘れてイライラしていた(笑) 

そして、喜作の作った竹人形が金賞を取るが、その関係で、竹人形の買い付け屋の番頭(西村晃)に犯されるように玉枝は身体を奪われる。 
その後、玉枝の妊娠・流産、二人の悲劇へとなだれ込む。 

本作は、なかなかドラマティックな展開で、あれよあれよという間もなく加速した物語が展開するあたり、観てよかったと思う作品であった。
映画男

映画男の感想・評価

4.7
若尾文子もインタビューで言うてたけど、やっぱりカメラマン宮川一夫の功績がすごい。ホンマに全部の画が綺麗。風情がある。

セットもえげつないな。真夏の京都で雪のシーン撮るて、、むかしの日本映画のパワーはすごかった。

それにしても、この映画実話を基にしてるねんな。いや哀しすぎるわ。
tapes201

tapes201の感想・評価

4.2
増村作品の文子さま、というのはわかるんだけど、吉村作品や、川島作品の文子さまが俺は大好きだ。水上勉原作。
中村鴈治郎が出てきてからの15分が怖い怖い。
宮川一夫、水面にかけては世界最強。
かめの

かめのの感想・評価

4.3

なんという終わり方…
私はキスケが好きだったよ。

幸せになれたらねぇ。

でもまさかキスケが父親のことを気にして、とは思わなかったなぁ。愛し過ぎて、かと思った。女のロマンとしては!フン
寒村で暮らしている竹細工職人の青年が、年季明けの元遊女(若尾文子)と結婚するのだが、竹細工の名匠だった亡き父が嫁の情夫だったことがコンプレックスとなり、夫婦生活に齟齬をもたらしてしまう。原作者・水上勉の御指名により、「雁の寺」に引き続いて若尾文子が主演を務めているヒューマン・ドラマ。

亡くなった実父との見えない三角関係の末に、自分の嫁を嫁とは思えなくなった青年の葛藤。遊郭という束縛から解放されたにも関わらず、幸せな生活を引き寄せることができない、元遊女の悲哀。真夏の京都と真冬の寒村を舞台にしているので、景色の移り変わりが映像に映える。

しかしながら、19歳のときから何年も遊女を続けているという設定の若尾文子が、あれほどの美貌をもっていながらも遊郭のランカー嬢(太夫の位)にならないのは、些か不自然に感じる。また、男性視点で描かれている物語ということもあり、遊女が嫁に行く気になった理由が、いまいち伝わってこないという難点もある。

日陰で頑張っている男女の、どうやっても幸せを掴めない、もどかしさが全編に渡って展開する。退廃的なアンダーグラウンド芸術を鑑賞しているような感覚は大好き。
>|