【第77回カンヌ映画祭　監督週間出品】
ライアン・Ｊ・スローン監督の長編デビュー作。カンヌ映画祭監督週間に出品され、シッチェス映画祭New Visions部門でも上映された。

特殊な病気を持つ女性がある犯罪に巻き込まれていく様を描いたクライム・スリラー。投げっぱなしのラストはどうかと思ったが、二転三転する展開が楽しい良作スリラーに仕上がっていた。

古めかしい質感のフィルム風映像で撮られている。今より少し前という舞台設定だろうか。「暴力的な兄」から逃れたいという女性を助けたことで謎に巻き込まれていく。

主演のアリエラ・マストロヤンニとともに執筆した脚本が面白い。終わらせ方がよく分からなくなってしまったと思われる終盤はゴタつきを感じたが、二転三転する展開が面白かった。

さらに主役のフランキーの暗い過去も示唆され、ダークな緊張感が張り詰めている。シッチェス映画祭にも出品されたと言うことで一風変わったゴア描写もあり満足度が高い。

過去と現在が入り交じる映像が非常に好みだった。確かにあの終わり方では何も解決していないと言えるのだが、それも含め全てが説明されないミステリアスさがありこれはこれでいいと思った。

• #第77回カンヌ国際映画祭
• #カンヌ監督週間inTokio

「監督週間in Tokio」で鑑賞。

脳に珍しい障害を抱えるフランキー。
夫は自殺し、義母に娘を預けながらガソリンスタンドで働くが、病気の為クビになり、怪しい女からの奇妙な仕事に手を染める。
　　　
電気技師から転身したライアン•J•スローン監督のデビュー作。

ありゃりゃ、監督さんクローネンバーグお好きなのかな？
過去の悪夢映像がもろ「ヴィデオドローム」？「イグジステンズ」？
これっていいのかなぁ？？

お母ちゃん、病気だからね‥ってちょい同情しながら観てたんだけど、なんか彼女の行動にいちいち感情移入できず。
必死さは分かったけど‥。

クローネンバーグチャンスあり(見ればわかるさ)。

フィルムの質感とムーディーな音楽が◎ジャンル映画のようでいて、どこか私小説のような純文学的かほりが漂う。ラストの感じもわたしは好きです。